第29章 Ruby (非推奨)

概要

Ruby は動的なオープンソースプログラミング言語で、シンプルさと生産性に重点を置いています。自然な読みやすさと書きやすさを兼ね備えたエレガントな構文を持ち合わせます。Ruby サポートは camel-script モジュールの一部です。

重要

Apache Camel の Ruby は非推奨となり、今後のリリースで削除される予定です。

スクリプトモジュールの追加

ルートで Ruby を使用するには、例29.1「camel-script 依存関係の追加」 で示したたように、camel-script の依存関係をプロジェクトに追加する必要があります。

例29.1 camel-script 依存関係の追加

<!-- Maven POM File -->
...
<dependencies>
  ...
  <dependency>
    <groupId>org.apache.camel</groupId>
    <artifactId>camel-script</artifactId>
    <version>${camel-version}</version>
  </dependency>
  ...
</dependencies>

静的インポート

アプリケーションコードで ruby() static メソッドを使用するには、以下の import ステートメントを Java ソースファイルに追加します。

import static org.apache.camel.builder.script.ScriptBuilder.*;

組み込み属性

表29.1「Ruby 属性」 に、Ruby を使用する際にアクセス可能な組み込み属性の一覧を示します。

表29.1 Ruby 属性

属性

context

org.apache.camel.CamelContext

Camel コンテキスト

exchange

org.apache.camel.Exchange

現在のエクスチェンジ

request

org.apache.camel.Message

IN メッセージ

response

org.apache.camel.Message

OUT メッセージ

properties

org.apache.camel.builder.script.PropertiesFunction

スクリプト内でプロパティーコンポーネントを簡単に使用できるようにする resolve メソッドを使用した関数。

属性はすべて ENGINE_SCOPE に設定されます。

例29.2「Ruby を使用したルート」 は、Ruby を使用するルートを示しています。

例29.2 Ruby を使用したルート

<camelContext>
  <route>
    <from uri="direct:start"/>
    <choice>
      <when>
        <langauge langauge="ruby">$request.headers['user'] == 'admin'</langauge>
        <to uri="seda:adminQueue"/>
      </when>
      <otherwise>
        <to uri="seda:regularQueue"/>
      </otherwise>
    </choice>
  </route>
</camelContext>

プロパティーコンポーネントの使用

プロパティーコンポーネントからプロパティー値にアクセスするには、以下のように組み込み properties 属性で resolve メソッドを呼び出します。

.setHeader("myHeader").ruby("properties.resolve(PropKey)")

PropKey は、解決するプロパティーのキーで、キーの値は String タイプになります。

プロパティーコンポーネントの詳細は、Apache Camel Component Reference GuideProperties を参照してください。