第3章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 へのアップグレード

3.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能

Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 の一部の機能は、データセンター、クラスター、およびストレージの互換バージョンが 3.6 に設定されている場合にのみ利用可能です。

表3.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能

機能説明
自動収束のサポート
この機能により、仮想マシン移行中の自動収束のサポートが追加されます。移行時の収束が検出されない場合には、仮想 CPU のスピードが徐々に下がり、確実に収束されるようにします。
cfg ファイルの非推奨
この機能により、インターフェースの設定ファイルごとに固有の cfg ファイルへ依存せずに済むようになります。これらのファイルは、ホストの設定の際に VDSM で必要でした。
使用中のブリッジのネットワークプロパティーの変更
この機能により、仮想マシンが使用中のブリッジの下層にある仮想マシンネットワークのプロパティーを VSDM により変更するサポートが追加されます。
Cinder プロバイダーのサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 内の OpenStack Cinder で Ceph ボリュームを管理するサポートが追加されます。
イベントキュー
この機能により、個別のイベントキューが追加されます。
ステータスのサポートなしの getDeviceList
この機能は、ストレージドメインを追加または拡張する前、あるいは新しい LUN ディスクを作成する前に、ユーザーが選択したストレージデバイスのみのステータスチェックをサポートする機能が追加されます。これにより、パフォーマンスが向上されタイムアウトが回避されます。
Gluster ブリックのプロビジョニングサポート
この機能により、Red Hat Gluster Storage のディスクプロビジョニングの同期サポートが追加されます。これは、ホスト上のストレージデバイスすべてを監視して、データベースをそれに応じて更新します。
Gluster geo-replication サポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager から Red Hat Gluster Storage ボリュームの geo-replication を作成、開始、停止、監視するサポートが追加されます。GlusterFS geo-replication は、Local Area Network (LAN)、Wide Area Network (WAN)、インターネット上で別のサイトに対して、継続、非同期、分散、漸増のレプリケーションサービスを提供します。
Gluster ネットワークサポート
この機能により、Gluster データトラフィックに使用するネットワークを指定するロールのサポートが追加されます。
Gluster ボリューム情報のサポート
この機能により、Gluster をマウントしてボリュームサービスをバックアップするために Gluster ボリュームの情報を収集するサポートが追加されます。
Gluster ボリュームのスナップショットのサポート
この機能により、Red Hat Gluster Storage ボリュームのスナップショットを管理者が管理するサポートが追加されます。管理者は、特定のスナップショットを作成、スケジューリング、一覧表示、削除、起動、停止、復元することができます。矛盾があった場合には、これらのスナップショットを使用してボリュームを一貫性のある状態に復元することができます。スナップショットとは、後ほどボリュームバックアップを参照できるようにするメカニズムのことでもあります。
グラフィックデバイスの有効化
この機能により、仮想マシンを VDSM に送信する際にグラフィックフレームバッファーを一般のデバイスとして表現する engine のサポートが追加されます。
ホストデバイスのパススルーサポート
この機能により、ホストデバイスを仮想マシンにパススルーするポートが追加されます。これにより、選択済みのホストデバイスを直接仮想マシンに割り当ててネイティブに近いかたちで使用することができます。
ホストネットワークの Quality of Serv ice (QoS) サポート
この機能により、ホストの物理ネットワークインターフェースコントローラー (NIC) を使用して固有のネットワークのトラフィックを管理するというホストネットワークの QoS のサポートが追加されます。この機能は、仮想マシンネットワークの QoS 機能の拡張で、仮想 NIC (vNIC) の仮想ネットワークとよく似た機能が提供されます。
外部プロバイダーから仮想マシンをインポートするサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization の仮想マシンをインポートする既存機能のサポートが拡張され、外部のプロバイダーから仮想マシンを Manager にインポートするサポートが追加されます。
スパースディスクの初期割り当て容量を設定する機能
この機能により、シンプロビジョニングでブロックストレージの初期割り当てサイズを指定するサポートが追加されます。これは、仮想マシンおよび関連の仮想ディスクを外部プロバイダーからインポートする際に必要になります。
I/O スレッドサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager での QEMU I/O スレッドの設定サポートが追加されます。QEMU の新機能である I/O スレッドは、QEMU のグローバルミューテックスの外にある別のスレッドでブロックデバイスを固定して仮想マシンのパフォーマンスを大幅に向上することができます。
別のストレージ種別同士のストレージのライブマイグレーション
この機能により、ファイルベースのストレージドメインとブロックベースのストレージドメインの間でストレージをライブマイグレーションするサポートが追加されます。
移行のダウンタイムサポート
この機能により、各ライブマイグレーションのダウンタイムをレポートするサポートが追加されます。これにはユーザーが仮想マシンを利用できない時間も含まれており、この機能でユーザーにより異なるポリシーが実装、作成可能になります。
移行の圧縮サポート
この機能により、仮想マシンの移行時の XBZRLE 圧縮サポートが追加されます。
複数のグラフィックコンソールサポート
この機能により、仮想マシンで複数のコンソールを使用するサポートが追加されます。これにより、ユーザーは仮想マシンを再起動せずに、同時に SPICE と VNC クライアントの間で切り替えることができるようになります。
タグ付けのある/ない仮想マシンネットワークのサポート
この機能により、ホストネットワークが VLAN のタグが付けられたネットワークと仮想マシンのトランクネットワークを許可されるようになります。
ネットワークの SR-IOV サポート
この機能により、Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) のネットワークインターフェースカードのサポートが追加されます。SR-IOV は、単一の Ethernet ポートなどの Single Root Function を有効化して、別個の物理デバイス複数として表示します。
LUN サイズ更新サポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager で適切な表示がされるように既存のストレージドメインでの LUN サイズを更新するサポートが追加されます。
SPICE ファイル転送の切り替えサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization で SPICE エージェントファイルの転送サポートとクリップボードのコピー&ペーストのサポートが追加されます。
ネットワーク統計の合計に関するレポート
この機能により、ホストと仮想マシン両方にあるネットワークインターフェースごとの受信/転送サイズ合計 (バイト) をレポートするサポートが追加されます。
VirtIO シリアルコンソールサポート
この機能により、SSH プロキシーサーバーを使用して、セルフホストエンジンが管理する仮想マシンの仮想シリアルコンソールに直接 SSH でアクセスするサポートが追加されます。
仮想マシンのステータスイベント
この機能により、イベントをベースにした仮想マシンのステータスのサポートが追加されます。