5.9. マイグレーション

Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、移行により、クラスターの負荷分散ポリシーを施行します。仮想マシンの移行は、クラスターの負荷分散ポリシーとクラスター内のホストに対する現在の需要に応じて実行されます。移行は、ホストがフェンスされたり、メンテナンスモードに切り替えられた時に自動的に実行されるように設定することができます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager は最初に、CPU 使用率が最も低い仮想マシンを移行します。これはパーセンテージで算出され、RAM の使用状況や I/O 操作は考慮しません。ただし、CPU 使用率に影響を及ぼす I/O 操作は例外となります。CPU 使用率の同じ仮想マシンが複数ある場合には、最初に移行される仮想マシンは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager が仮想マシンの CPU 使用率を確認するために実行するデータベースクエリーで最初に返された仮想マシンです。
移行の統計

各仮想マシンの移行には、帯域幅 30 Mbps の制限が課せられます。一定の時間が経過すると移行はタイムアウトになります。タイムアウトは 300 秒、または仮想マシンのメモリー (MB) を 2048 Mb で除算して 300 秒で乗算した値のいずれか大きい方となります。

デフォルトでは、同時移行は、移動元ホスト 1 台で 1 CPU コアにつき 1 台、もしくは 5 台のいずれか小さい値に制限されています。