3.2. リソース

3.2.1. コレクション内のリソースを表示 (list)

list コマンドを使用して特定のタイプのリソースをすべて表示します。また、list コマンドにはオプションの検索クエリーが含まれており結果のフィルタリングを行います。
構文

list [collection] [options]

表3.2 list の標準オプション

オプション説明
--show-allリストしたリソース別に、空でないプロパティーをすべて表示します。このオプションを指定しなかった場合は、idnamedescription プロパティーのみが表示されます。
--query [QUERY]Red Hat Enterprise Virtualization Manager のクエリー言語をベースとするサーバー側のクエリーを使用して、一覧をフィルタリングします。
--kwargs [QUERY]クライアント側のクエリーを使用して一覧をフィルタリングします。
--case_sensitive true|false大文字小文字を区別した検索クエリーを行います。
--max結果の最大表示件数

注記

リソースタイプ固有のオプションは、各リソースタイプの定義のページに記載されています。

例3.3 list の例

仮想マシンを一覧表示します。
[RHEVM shell (connected)]# list vms
全プロパティーとともに仮想マシンを一覧表示します。
[RHEVM shell (connected)]# list vms --show-all
ステータスが「up」の仮想マシンを一覧表示します。
[RHEVM shell (connected)]# list vms --query "status=up"
ワイルドカードを使用して、全ドメインで指定のユーザー名と一致するユーザーを一覧表示します。
[RHEVM shell (connected)]# list users --query "usrname=jsmith@*"  --case_sensitive false
list の検索構文に関するヘルプを取得します。
[RHEVM shell (connected)]# list --help

3.2.2. リソースの表示 (show)

show コマンドを使ってリソースのプロパティーを表示します。
構文

show [resource] [id|name] [options]

表3.3 show の標準オプション

オプション説明
--id [UUID]リソースの UUID 値でリソースを識別します。
--name [NAME]name の値でリソースを識別します。

注記

リソースタイプ固有のオプションは、各リソースタイプの定義のページに記載されています。

例3.4 show の例

id ベースで仮想マシンを表示します。
[RHEVM shell (connected)]# show vm fcadfd5f-9a12-4a1e-bb9b-2b9d5c2e04c3
name ベースで仮想マシンを表示します。
[RHEVM shell (connected)]# show vm RHEL6-Server

3.2.3. リソースの追加 (add)

add コマンドを使用して新しいリソースを追加します。
構文

add [resource] [options]

注記

リソースタイプ固有のオプションは、各リソースタイプの定義のページに記載されています。

例3.5 add の例

仮想マシンを作成します。
[RHEVM shell (connected)]# add vm [vm-options]
ユーザーを作成します。
[RHEVM shell (connected)]# add user [user-options]
add コマンドは、expect オプションを使用することで同期処理が可能となります (サポートされている場合)。
[RHEVM shell (connected)]# add vm [vm-options] --expect '201-created'

3.2.4. リソースの更新 (update)

update コマンドを使って既存のリソースを変更します。
構文

update [resource] [id|name] [options]

注記

オプション固有のリソースタイプについては、各リソースタイプの定義ページに記載されています。

例3.6 update の例

仮想マシンを更新します。
[RHEVM shell (connected)]# update vm RHEL6-Server [vm-options]

3.2.5. リソースの削除 (remove)

remove コマンドを使用してリソースを削除します。
構文

remove [resource] [id|name] [options]

表3.4 remove の標準オプション

オプション説明
--asyncリソースの非同期削除を行います。
--forceリソースの強制削除を行います。これにより、データベースのエントリーと特定のリソースへの関連性すべてを削除します。このアクションは、datacentervm リソースのみに適用されます。

注記

リソースタイプ固有のオプションは、各リソースタイプの定義のページに記載されています。

例3.7 remove の例

仮想マシンを削除します。
[RHEVM shell (connected)]# remove vm RHEL6-Server
仮想マシンを非同期削除します。
[RHEVM shell (connected)]# remove vm RHEL6-Server --async true
仮想マシンを強制削除します。
[RHEVM shell (connected)]# remove vm RHEL6-Server --force

3.2.6. リソースに対するアクションの実行 (action)

action コマンドを使い、リソースタイプに関連する特別な関数を実行します。
構文

action [resource] [id|name] [action] [options]

注記

オプション固有のリソースアクションについては、各リソースタイプの定義ページに記載されています。

例3.8 action の例

仮想マシンを起動します。
[RHEVM shell (connected)]# action vm RHEL6-Server start
仮想マシンを停止します。
[RHEVM shell (connected)]# action vm RHEL6-Server stop
action コマンドは、async オプションを使用することで同期処理が可能となります (サポートされている場合)。
[RHEVM shell (connected)]# action vm [vm-options] --async false

3.2.7. Sub-Resources の使用方法 (--RESOURCE-identifier)

リソースによっては他のリソースのサブリソースとしての役割を果たすものもあります。つまり、サブリソースとその親リソースとの間に依存関係があるということです。--RESOURCE-identifier [name] オプションを使い、親リソースのサブリソースの部分を指定します。RESOURCE には、親のリソースタイプを入れてください。

例3.9 add を用いたサブリソースの作成例

仮想マシンの NIC を作成します。
[RHEVM shell (connected)]# add nic --vm-identifier RHEL6-Server [nic-options]
--vm-identifier RHEL6-Server オプションを使用している点に注意してください。このコマンドにより、RHEL6-Server 仮想マシンに NIC が追加されます。
仮想マシンにストレージディスクを作成します。
[RHEVM shell (connected)]# add disk --vm-identifier RHEL6-Server [user-options]
--vm-identifier RHEL6-Server オプションを使用している点に注意してください。このコマンドにより、RHEL6-Server 仮想マシンにストレージディスクが作成されます。