3.3. リソース

3.3.1. リソースのモニタリング

ユーザーポータル内の仮想マシンの設定を変更する前には、使用可能なリソースのインベントリーを確認しておくことを推奨します。これにより、ピーク時のパフォーマンスに十分なリソースを確保し、仮想マシンを実行するホストに対する過負荷を防止します。
ナビゲーションペインの リソース タブには、ユーザーポータル内で使用可能な全リソースならび各仮想マシンのパフォーマンスと統計が累計表示されます。
リソースタブ

図3.5 リソースタブ

  • 仮想 CPU: この欄には、仮想マシンの仮想プロセッサーの使用数と、CPU クォータの使用率が表示されます。
  • メモリー: この欄には、自分および他のユーザーが消費済みのメモリーのクォータ使用率と、クォータによって定義されている使用可能なメモリーが表示されます。
  • ストレージ: この欄には、自分および他のユーザーが消費済みのストレージクォータ使用率、全仮想ディスクの合計サイズ、仮想マシンのスナップショットの合計数および合計サイズが表示されます。また、各仮想マシンのストレージ詳細の内訳も表示されます。仮想マシン名の横にある + ボタンをクリックすると、仮想マシンに接続されているすべての仮想ディスクが表示されます。

3.3.2. クォータについて

仮想マシンを作成すると、その仮想マシンはデータセンターから CPU およびストレージのリソースを消費します。クォータは、仮想マシンの作成で消費される仮想リソースの量を、システム管理者が設定したストレージ上限およびランタイム上限と対比します。
これらのいずれかの許容量が不足している場合には、仮想マシンを作成することができません。リソースタブで CPU とストレージの消費率をモニタリングすることで、クォータ制限を超えないようにしてください。
リソースタブ

図3.6 リソースタブ

3.3.3. クォータを超えた場合の対処法

Red Hat Enterprise Virtualization にはクォータと呼ばれるリソース制限ツールが含まれており、ユーザーの消費可能な CPU やストレージの量をシステム管理者が制限することができます。クォータは、仮想マシンの使用時に消費する仮想リソースの量と、システム管理者が設定するストレージ上限およびランタイム上限とを比較します。
クォータを超過するとポップアップウィンドウが表示され、クォータを超過したために仮想リソースにアクセスできなくなった旨が通知されます。これは、環境内で同時に実行している仮想マシンの数が多すぎる場合などに発生します。
クォータ超過のエラーメッセージ

図3.7 クォータ超過のエラーメッセージ

再度、仮想マシンにアクセスできるようにするには、以下のいずれかを実行してください。
  • リソース消費がクォータを超過しないレベルまで下げる必要のない仮想マシンをシャットダウンします。リソースの消費レベルがクォータ以下になると、仮想マシンを再度実行することができます。
  • 既存の仮想マシンをシャットダウンできない場合は、システム管理者に連絡して、クォータの許容範囲を増やすか、使用されていない仮想マシンを削除してください。