A.2. VDSM フック

VDSM は、フックにより拡張可能です。フックは、重要なイベントが発生した際にホスト上で実行されるスクリプトです。サポートされているイベントが発生すると、VDSM は、ホスト上の /usr/libexec/vdsm/hooks/nn_event-name/ にある実行可能なフックスクリプトを英数字順に実行します。規則により、各フックスクリプトには 2 桁の番号が割り当てられています。この番号は、スクリプトの実行順序が明確となるように、ファイル名の最初に付いています。フックスクリプトは、任意のプログラミング言語で作成することができますが、本章の例には、Python を使用しています。
ホスト上でイベントを対して定義されている全スクリプトが実行される点に注意してください。特定のフックが、ホスト上で稼働する仮想マシンのサブセットに対してのみ実行されるようにする必要がある場合には、仮想マシンに関連付けられた カスタムプロパティー を評価して、フックスクリプト自体がこの要件に対応するようにしなければなりません。

警告

VDSM フックは、Red Hat Enterprise Virtualization の操作を妨げる可能性があります。VDSM フックのバグにより、仮想マシンがクラッシュしたり、データが損失したりする可能性があります。VDSM フックは、慎重かつ厳格にテストを行った上で実装する必要があります。フック API は新しいため、今後大幅に変更される可能性があります。