11.2. 外部プロバイダーの追加
11.2.1. 外部プロバイダーの追加
外部のリソースプロバイダーはすべて、ユーザーの入力に対応した単一のウィンドウを使用して追加します。リソースプロバイダーの提供するリソースを Red Hat Enterprise Virtualization の環境で使用するには、そのリソースプロバイダーを追加する必要があります。
11.2.2. ホストプロビジョニング用の Red Hat Satellite インスタンスの追加
ホストのプロビジョニング用の Satellite インスタンスを Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加します。Red Hat Satellite 6.1 では、Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 以降のバージョンがサポートされています。
手順11.1 ホストプロビジョニング用の Satellite インスタンスの追加
- ツリーペインから 外部プロバイダー を選択します。
- 追加 をクリックして プロバイダーの追加 ウィンドウを開きます。
図11.1 プロバイダーの追加ウィンドウ
- 名前 と 説明 を入力します。
- タイプ の一覧で Foreman/Satellie が選択されていることを確認します。
- プロバイダーの URL のテキストフィールドに Satellite インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。ポート番号を指定する必要はありません。
重要
Satellite インスタンスの追加に IP アドレスは使用できません。 - Satellite インスタンス用の ユーザー名 と パスワード を入力します。Satellite プロビジョニングポータルへのログインに使用するユーザー名とパスワードを使用する必要があります。
- 認証情報をテストします。
- テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して Satellite インスタンスで正しく認証できるかどうかをテストします。
- Satellite インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして Satellite インスタンスの提供する証明書をインポートします。
重要
Manager が Satellite インスタンスと通信できるようにするには、そのインスタンスが提供する証明書をインポートする必要があります。
- OK をクリックします。
Satellite インスタンスを Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加し、そのインスタンスが提供するホストを使用して作業ができるようになりました。
11.2.3. イメージ管理のための OpenStack Image (Glance) インスタンスの追加
OpenStack Image (Glance) インスタンスをイメージ管理用に Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加します。
手順11.2 イメージ管理のための OpenStack Image (Glance) インスタンスの追加
- ツリーペインから 外部プロバイダー を選択します。
- 追加 をクリックして プロバイダーの追加 ウィンドウを開きます。
図11.2 プロバイダーの追加ウィンドウ
- 名前 と 説明 を入力します。
- タイプ の一覧から OpenStack Image を選択します。
- プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Image インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。
- オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択して OpenStack Image インスタンスの ユーザー名、パスワード、および テナント名 と 認証 URL を入力します。これには、Keystone に登録されている OpenStack Image ユーザーのユーザー名およびパスワードと、OpenStack Image インスタンスがメンバーになっているテナントを使用する必要があります。
- 認証情報をテストします。
- テスト をクリックして、提供した認証情報を使用して OpenStack Image インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
- OpenStack Image インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして OpenStack Image インスタンスの提供する証明書をインポートします。
重要
Manager が OpenStack Image インスタンスと通信できるようにするには、そのインスタンスが提供する証明書をインポートする必要があります。
- OK をクリックします。
OpenStack Image インスタンスを Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加し、そのインスタンスが提供するイメージを使用して作業ができるようになりました。
11.2.4. ネットワークプロビジョニングのための OpenStack Networking Service (Neutron) インスタンスの追加
OpenStack Networking Service (Neutron) インスタンスをネットワークプロビジョニング用に Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加します。
手順11.3 ネットワークプロビジョニングのための OpenStack Networking Service (Neutron) インスタンスの追加
- ツリーペインから 外部プロバイダー を選択します。
- 追加 をクリックして プロバイダーの追加 ウィンドウを開きます。
図11.3 プロバイダーの追加ウィンドウ
- 名前 と 説明 を入力します。
- タイプ の一覧から OpenStack Networking を選択します。
- ネットワークプラグイン フィールドで Open vSwitch が選択されていることを確認します。
- プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Networking インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。
- オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択して OpenStack Networking インスタンスの ユーザー名、パスワード、および テナント名 と 認証 URL を入力します。これには、Keystone に登録されている OpenStack Networking ユーザーのユーザー名およびパスワードと、OpenStack Networking インスタンスがメンバーになっているテナントを使用する必要があります。
- 認証情報をテストします。
- テスト をクリックして、提供した認証情報を使用して OpenStack Networking インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
- OpenStack Networking インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして OpenStack Networking インスタンスの提供する証明書をインポートします。
重要
Manager が OpenStack Networking インスタンスと通信できるようにするには、そのインスタンスが提供する証明書をインポートする必要があります。
- エージェントの設定 タブをクリックします。
図11.4 エージェントの設定タブ
- インターフェースマッピング フィールドに、Open vSwitch エージェントのインターフェースマッピングのコンマ区切りリストを入力します。
- ブローカータイプ の一覧から、OpenStack Networking インスタンスが使用するメッセージブローカーのタイプを選択します。
- ホスト フィールドに、メッセージブローカーをホスティングするホストの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。
- メッセージブローカーに接続する ポート を入力します。デフォルトではこのポート番号は、メッセージブローカーが SSL を使用するように設定されていない場合は 5762、SSL を使用するように設定されている場合は 5761 です。
- メッセージブローカーインスタンスに登録済みの OpenStack Networking ユーザーの ユーザー名 と パスワード を入力します。
- OK をクリックします。
OpenStack Networking インスタンスを Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加し、そのインスタンスが提供するネットワーク使用して作業ができるようになりました。
11.2.5. ストレージ管理のための OpenStack Volume (Cinder) インスタンスの追加
Red Hat Enterprise Virtualization Manager に、ストレージ管理のための OpenStack Volume (Cinder) インスタンスを追加します。OpenStack Cinder ボリュームは、Ceph Storage によりプロビジョニングされます。
手順11.4 ストレージ管理のための OpenStack Volume (Cinder) インスタンスの追加
- ツリーペインから 外部プロバイダー を選択します。
- 追加 をクリックして プロバイダーの追加 ウィンドウを開きます。
図11.5 プロバイダーの追加ウィンドウ
- 名前 と 説明 を入力します。
- タイプ の一覧から OpenStack Volume を選択します。
- OpenStack Volume のストレージボリュームをアタッチする データセンター を選択します。
- プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Volume インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。
- オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択して OpenStack Volume インスタンスの ユーザー名、パスワード、および テナント名 と 認証 URL を入力します。これには、Keystone に登録されている OpenStack Volume ユーザーのユーザー名およびパスワードと、OpenStack Volume インスタンスがメンバーになっているテナントと、Keystone サーバーの URL、ポート、および API バージョンを使用する必要があります。
- テスト をクリックして、提供した認証情報を使用して OpenStack Volume インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
- OK をクリックします。
- クライアントの Ceph 認証 (cephx) が有効化されている場合には、以下の手順も完了する必要があります。cephx プロトコルはデフォルトで有効化されます。
- Ceph サーバーで
ceph auth get-or-create
コマンドを使用してclient.cinder
ユーザーの新しい秘密鍵を作成します。cephx についての詳しい情報は 「Cephx Config Reference」を参照してください。また、新規ユーザー用のキー作成についての詳しい説明は 「Managing Users」を参照してください。client.cinder
ユーザー用のキーがすでに存在している場合には、同じコマンドを使用して取得してください。 - 管理ポータルで、プロバイダー 一覧から、新規作成した Cinder 外部プロバイダーを選択します。
- 認証キー のサブタブをクリックします。
- 新規作成 をクリックします。
- 値 のフィールドに秘密鍵を入力します。
- 自動生成された UUID をコピーします。
- Cinder サーバーで、前のステップでコピーした UUID と
cinder
ユーザーを/etc/cinder/cinder.conf
に追加します。rbd_secret_uuid = UUID rbd_user = cinder
OpenStack Volume インスタンスを Red Hat Enterprise Virtualization Manager に追加して、そのインスタンスが提供するストレージボリュームを使用できるようになりました。OpenStack Volume (Cinder) ディスクの作成については、「フローティング仮想ディスクの作成」を参照してください。
11.2.6. VMware インスタンスを仮想マシンプロバイダーとして追加する方法
VMware vCenter インスタンスを追加して、VMware から Red Hat Enterprise Virtualization Manager に仮想マシンをインポートします。
Red Hat Enterprise Virtualization は V2V を使用して、VMware の仮想マシンをインポートする前に正しい形式に変換します。互換バージョン 3.6 のデータセンター内で少なくとも 1 台の Red Hat Enterprise Linux 7.2 ホストに virt-v2v パッケージをインストールする必要があります。このパッケージは、ベースの
rhel-7-server-rpms
リポジトリーで利用可能です。
手順11.5 VMware vCenter インスタンスを仮想マシンプロバイダーとして追加する方法
- ツリーペインから 外部プロバイダー を選択します。
- 追加 をクリックして プロバイダーの追加 ウィンドウを開きます。
図11.6 プロバイダーの追加ウィンドウ
- 名前 と 説明 を入力します。
- タイプ の一覧から、VMware を選択します。
- VMware 仮想マシンのインポート先となる データセンター を選択するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします (仮想マシン タブの インポート 機能を使用します)。
- vCenter フィールドには、VMware vCenter インスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- ESXi フィールドには、仮想マシンのインポート元となるホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- データセンター フィールドには、指定した ESXi ホストが属するデータセンターの名前を入力します。
- オプションで、ESXi ホストの証明書を確認するには、認証情報を確認する のチェックボックスを選択します。
- 選択したデータセンターで、仮想マシンのインポート操作中に、プロキシーホスト として機能する、virt-v2v をインストール済みのホストを指定します。このホストは、VMware vCenter 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。上記のステップで 任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です (仮想マシン タブの インポート 機能を使用します)。
- VMware vCenter インスタンスの ユーザー名 と パスワード を入力します。ユーザーは、VMware データセンターと仮想マシンが属する ESXi ホストへのアクセスが可能である必要があります。
- 認証情報をテストします。
- テスト をクリックして、提供した認証情報を使用して VMware vCenter インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
- VMware vCenter インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして VMware vCenter インスタンスの提供する証明書をインポートします。
重要
Manager が VMware vCenter インスタンスと通信できるようにするには、そのインスタンスが提供する証明書をインポートする必要があります。
- OK をクリックします。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager に VMware vCenter インスタンスを追加して、そのインスタンスが提供する仮想マシンをインポートできるようになりました。詳しくは、「VMware プロバイダーからの仮想マシンのインポート」を参照してください。
11.2.7. プロバイダーの追加の全般設定
プロバイダーの追加 ウィンドウの 全般 タブでは、外部プロバイダーの主要な情報を登録することができます。
表11.1 プロバイダーの追加: 全般設定
設定
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説明
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名前
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Manager で表示されるプロバイダーの名前
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説明
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プレーンテキスト形式の人間が判読できるプロバイダーの説明
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タイプ
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外部プロバイダーのタイプ。この設定を変更すると、プロバイダー設定で表示されるフィールドが変わります。
Foreman/Satellite
OpenStack Image
OpenStack Networking
OpenStack Volume
VMware
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テスト
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指定した認証情報をテストすることができます。このボタンは、全プロバイダータイプで利用することができます。
|
11.2.8. プロバイダーエージェント設定の設定値
プロバイダーの追加 ウィンドウの エージェントの設定 タブでは、ユーザーはネットワークプラグインに関する詳細を登録することができます。このタブは、OpenStack Networking プロバイダータイプでのみ使用することができます。
表11.2 プロバイダーの追加: 全般設定
設定
|
説明
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---|---|
インターフェースマッピング
|
label:interface 形式のマッピングのコンマ区切りリスト
|
ブローカータイプ
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OpenStack Networking インスタンスが使用するメッセージブローカーのタイプ。RabbitMQ または Qpid を選択します。
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ホスト
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メッセージブローカーがインストールされているマシンの URL または完全修飾ドメイン名
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ポート
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上記のホストと接続するリモートポート。このポートはデフォルトでは、ホストで SSL が有効化されていない場合には 5762、有効化されている場合には 5761 です。
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ユーザー名
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OpenStack Networking インスタンスを上記のメッセージブローカーで認証するためのユーザー名。デフォルトではこのユーザー名は
neutron です。
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パスワード
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上記のユーザーを認証するパスワード
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