アップグレードガイド
Red Hat Enterprise Virtualization の更新およびアップグレード作業
Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
rhev-docs@redhat.com
概要
第1章 Red Hat Enterprise Virtualization 環境の更新
1.1. 更新についての概要
- 適切なエンタイトルメントのサブスクライブ
- システムの更新
- engine-setup の再実行
- 不要となったリポジトリーの削除
第2章 マイナーリリース間の更新
2.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新
手順2.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager マシンで、更新パッケージが利用可能かどうかを確認します。
# engine-upgrade-check
- 更新がない場合には、コマンドは
No upgrade
というテキストを出力します。# engine-upgrade-check VERB: queue package rhevm-setup for update VERB: package rhevm-setup queued VERB: Building transaction VERB: Empty transaction VERB: Transaction Summary: No upgrade
- 更新が利用可能な場合には、コマンドが更新すべきパッケージを一覧表示します。
# engine-upgrade-check VERB: queue package rhevm-setup for update VERB: package rhevm-setup queued VERB: Building transaction VERB: Transaction built VERB: Transaction Summary: VERB: updated - rhevm-lib-3.3.2-0.50.el6ev.noarch VERB: update - rhevm-lib-3.4.0-0.13.el6ev.noarch VERB: updated - rhevm-setup-3.3.2-0.50.el6ev.noarch VERB: update - rhevm-setup-3.4.0-0.13.el6ev.noarch VERB: install - rhevm-setup-base-3.4.0-0.13.el6ev.noarch VERB: install - rhevm-setup-plugin-ovirt-engine-3.4.0-0.13.el6ev.noarch VERB: updated - rhevm-setup-plugins-3.3.1-1.el6ev.noarch VERB: update - rhevm-setup-plugins-3.4.0-0.5.el6ev.noarch Upgrade available Upgrade available
- rhevm-setup パッケージを更新します。
# yum update rhevm-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager を更新します。
engine-setup
を実行すると、スクリプトは、ファイアウォールルールや PKI 証明書の更新などの設定に関する質問を尋ねます。次にスクリプトは、ovirt-engine
サービスの停止、更新パッケージのダウンロード/インストール、データベースのバックアップ/更新、インストール後の設定の段階を経てから、ovirt-engine
サービスを起動します。注記
engine-setup
スクリプトは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストールプロセス中にも使用され、指定した設定値が保存されます。更新時には、設定のプレビューの際に保存された値が表示されますが、インストール後の設定変更にengine-config
を使用している場合には、表示される値が最新のものでない可能性があります。たとえば、インストール後にengine-config
を使用してSANWipeAfterDelete
をtrue
に変更している場合、engine-setup
による設定プレビューでは「Default SAN wipe after delete: False」と出力されますが、変更した値がengine-setup
により上書きされるわけではありません。# engine-setup
重要
2.2. Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の更新
重要
手順2.2 Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の更新
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager をホストしているシステムに、
root
ユーザーとしてログインします。 - Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor リポジトリーを有効にします。
- Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevh-rpms
- Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhevh-rpms
- rhev-hypervisor6 パッケージの最新バージョンがインストールされているかどうかを確認します。
- Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
# yum update rhev-hypervisor6
- Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
# yum update rhev-hypervisor7
- 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、アップグレードする Hypervisor を選択します。
- Hypervisor に更新が必要な場合には、アクション項目 の欄に警告のメッセージと Hypervisor 名の横にアイコンが表示され、新しいバージョンの Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor が入手できることが通知されます。
- Hypervisor の更新が必要でない場合には、警告メッセージまたはアイコンは表示されず、これ以外の操作は必要ありません。
- アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
- Hypervisor の ISO イメージを選択します。
- OK をクリックします。ホスト タブに Hypervisor の情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。これらは、すべて正常なステータスであり、各段階の処理にはしばらく時間がかかります。
- Maintenance
- Installing
- Non Responsive
- Up
- すべての更新が正しく適用されるように、Hypervisor を再起動します。
重要
2.3. Red Hat Enterprise Linux Virtualization ホストの更新
UserPackageNamesForCheckUpdate
のシステム設定値を使用すると、アップグレードマネージャーが更新をモニタリングするパッケージを追加することができます。この値にはワイルドカードを使用することが可能です。Manager マシン上で engine-config
コマンドを実行します。以下に例を示します。
# engine-config -m UserPackageNamesForCheckUpdate=qemu-kvm-rhev
HostPackagesUpdateTimeInHours
の設定値でこの設定を変更することが可能です。Manager マシンで engine-config
コマンドを実行します。以下に例を示します。
# engine-config -s HostPackagesUpdateTimeInHours=48
警告
UserPackageNamesForCheckUpdate
に追加されているその他のパッケージのみを更新します。オペレーティングシステムのセキュリティー修正プログラムなどの追加の更新は、「Red Hat Enterprise Linux Virtualization のホストの手動による更新」に記載したように、yum update
でホストを手動で更新する必要があります。
重要
手順2.3 Red Hat Enterprise Linux Virtualization ホストの更新
- 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
- ホストに更新が必要な場合には、アクション項目 の欄に警告のメッセージとホスト名の横にアイコンが表示され、新しいバージョンが入手できることが通知されます。
- ホストの更新が必要でない場合には、警告メッセージやアイコンは表示されず、これ以外の操作は必要ありません。
- アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
- OK をクリックしてホストを更新します。ホスト タブにホストの情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。
- Maintenance
- Installing
- Up
注記
2.4. Red Hat Enterprise Linux Virtualization のホストの手動による更新
yum
コマンドを使用します。yum
で定期的にシステムを更新して、セキュリティーやバグ修正がタイムリーに適用されるようにすることを強く推奨します。ホストの更新の手順には、ホストの停止と再起動が含まれます。クラスターレベルで移行が有効に設定されている場合は、仮想マシンは自動的にクラスター内の別のホストに移行されるので、ホストの更新は、ホストの使用率が比較的低い時間帯に実行することを推奨します。
重要
手順2.4 Red Hat Enterprise Linux ホストの手動更新
- 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
- メンテナンス をクリックして、ホストをメンテナンスモードに切り替えします。
- Red Hat Enterprise Linux ホストマシン上で、以下のコマンドを実行します。
# yum update
- すべての更新が正常に適用されるように、ホストを再起動します。
第3章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 へのアップグレード
3.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能
表3.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能
機能 | 説明 |
---|---|
自動収束のサポート
|
この機能により、仮想マシン移行中の自動収束のサポートが追加されます。移行時の収束が検出されない場合には、仮想 CPU のスピードが徐々に下がり、確実に収束されるようにします。
|
cfg ファイルの非推奨
|
この機能により、インターフェースの設定ファイルごとに固有の
cfg ファイルへ依存せずに済むようになります。これらのファイルは、ホストの設定の際に VDSM で必要でした。
|
使用中のブリッジのネットワークプロパティーの変更
|
この機能により、仮想マシンが使用中のブリッジの下層にある仮想マシンネットワークのプロパティーを VSDM により変更するサポートが追加されます。
|
Cinder プロバイダーのサポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 内の OpenStack Cinder で Ceph ボリュームを管理するサポートが追加されます。
|
イベントキュー
|
この機能により、個別のイベントキューが追加されます。
|
ステータスのサポートなしの
getDeviceList
|
この機能は、ストレージドメインを追加または拡張する前、あるいは新しい LUN ディスクを作成する前に、ユーザーが選択したストレージデバイスのみのステータスチェックをサポートする機能が追加されます。これにより、パフォーマンスが向上されタイムアウトが回避されます。
|
Gluster ブリックのプロビジョニングサポート
|
この機能により、Red Hat Gluster Storage のディスクプロビジョニングの同期サポートが追加されます。これは、ホスト上のストレージデバイスすべてを監視して、データベースをそれに応じて更新します。
|
Gluster geo-replication サポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager から Red Hat Gluster Storage ボリュームの geo-replication を作成、開始、停止、監視するサポートが追加されます。GlusterFS geo-replication は、Local Area Network (LAN)、Wide Area Network (WAN)、インターネット上で別のサイトに対して、継続、非同期、分散、漸増のレプリケーションサービスを提供します。
|
Gluster ネットワークサポート
|
この機能により、Gluster データトラフィックに使用するネットワークを指定するロールのサポートが追加されます。
|
Gluster ボリューム情報のサポート
|
この機能により、Gluster をマウントしてボリュームサービスをバックアップするために Gluster ボリュームの情報を収集するサポートが追加されます。
|
Gluster ボリュームのスナップショットのサポート
|
この機能により、Red Hat Gluster Storage ボリュームのスナップショットを管理者が管理するサポートが追加されます。管理者は、特定のスナップショットを作成、スケジューリング、一覧表示、削除、起動、停止、復元することができます。矛盾があった場合には、これらのスナップショットを使用してボリュームを一貫性のある状態に復元することができます。スナップショットとは、後ほどボリュームバックアップを参照できるようにするメカニズムのことでもあります。
|
グラフィックデバイスの有効化
|
この機能により、仮想マシンを VDSM に送信する際にグラフィックフレームバッファーを一般のデバイスとして表現する engine のサポートが追加されます。
|
ホストデバイスのパススルーサポート
|
この機能により、ホストデバイスを仮想マシンにパススルーするポートが追加されます。これにより、選択済みのホストデバイスを直接仮想マシンに割り当ててネイティブに近いかたちで使用することができます。
|
ホストネットワークの Quality of Serv ice (QoS) サポート
|
この機能により、ホストの物理ネットワークインターフェースコントローラー (NIC) を使用して固有のネットワークのトラフィックを管理するというホストネットワークの QoS のサポートが追加されます。この機能は、仮想マシンネットワークの QoS 機能の拡張で、仮想 NIC (vNIC) の仮想ネットワークとよく似た機能が提供されます。
|
外部プロバイダーから仮想マシンをインポートするサポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization の仮想マシンをインポートする既存機能のサポートが拡張され、外部のプロバイダーから仮想マシンを Manager にインポートするサポートが追加されます。
|
スパースディスクの初期割り当て容量を設定する機能
|
この機能により、シンプロビジョニングでブロックストレージの初期割り当てサイズを指定するサポートが追加されます。これは、仮想マシンおよび関連の仮想ディスクを外部プロバイダーからインポートする際に必要になります。
|
I/O スレッドサポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager での QEMU I/O スレッドの設定サポートが追加されます。QEMU の新機能である I/O スレッドは、QEMU のグローバルミューテックスの外にある別のスレッドでブロックデバイスを固定して仮想マシンのパフォーマンスを大幅に向上することができます。
|
別のストレージ種別同士のストレージのライブマイグレーション
|
この機能により、ファイルベースのストレージドメインとブロックベースのストレージドメインの間でストレージをライブマイグレーションするサポートが追加されます。
|
移行のダウンタイムサポート
|
この機能により、各ライブマイグレーションのダウンタイムをレポートするサポートが追加されます。これにはユーザーが仮想マシンを利用できない時間も含まれており、この機能でユーザーにより異なるポリシーが実装、作成可能になります。
|
移行の圧縮サポート
|
この機能により、仮想マシンの移行時の XBZRLE 圧縮サポートが追加されます。
|
複数のグラフィックコンソールサポート
|
この機能により、仮想マシンで複数のコンソールを使用するサポートが追加されます。これにより、ユーザーは仮想マシンを再起動せずに、同時に SPICE と VNC クライアントの間で切り替えることができるようになります。
|
タグ付けのある/ない仮想マシンネットワークのサポート
|
この機能により、ホストネットワークが VLAN のタグが付けられたネットワークと仮想マシンのトランクネットワークを許可されるようになります。
|
ネットワークの SR-IOV サポート
|
この機能により、Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) のネットワークインターフェースカードのサポートが追加されます。SR-IOV は、単一の Ethernet ポートなどの Single Root Function を有効化して、別個の物理デバイス複数として表示します。
|
LUN サイズ更新サポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager で適切な表示がされるように既存のストレージドメインでの LUN サイズを更新するサポートが追加されます。
|
SPICE ファイル転送の切り替えサポート
|
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization で SPICE エージェントファイルの転送サポートとクリップボードのコピー&ペーストのサポートが追加されます。
|
ネットワーク統計の合計に関するレポート
|
この機能により、ホストと仮想マシン両方にあるネットワークインターフェースごとの受信/転送サイズ合計 (バイト) をレポートするサポートが追加されます。
|
VirtIO シリアルコンソールサポート
|
この機能により、SSH プロキシーサーバーを使用して、セルフホストエンジンが管理する仮想マシンの仮想シリアルコンソールに直接 SSH でアクセスするサポートが追加されます。
|
仮想マシンのステータスイベント
|
この機能により、イベントをベースにした仮想マシンのステータスのサポートが追加されます。
|
3.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 へのアップグレードに関する考慮事項
重要
- バージョン 3.6 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.5 からのみです。
- Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 よりも前のバージョンから 3.6 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 を使用している場合は、まず 3.5 の最新のマイナーバージョンにアップグレードしてから 3.6 にアップグレードする必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
- ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 は、Red Hat Enterprise Linux 6.7 での実行がサポートされています。
- バージョン 3.6 へのアップグレードには、Manager をホストするマシンのベースオペレーティングシステムのアップグレードも含まれます。
3.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 へのアップグレード
重要
engine-setup
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。
手順3.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 へのアップグレード
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.6
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.6-rpms
- rhevm-setup パッケージを更新します。
# yum update rhevm-setup
- 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
# engine-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 チャンネルを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 のパッケージが使用されないようにします。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.5
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.5-rpms
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
3.4. Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード
重要
手順3.2 Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード
- バージョン 6 のクラスターと同じ設定および構成の新しいクラスターを作成します。新しいクラスターは、バージョン 7 のホストをグループ化するために使用します。仮想マシンをバージョン 6 のクラスターから新しいクラスターに、ダウンタイムなしでライブマイグレーションするには、新しいクラスターがライブマイグレーションの要件を満たしていることを確認してください。ライブマイグレーションの要件については、『仮想マシン管理ガイド』の「ライブマイグレーションの前提条件」を参照してください。新規クラスターの作成については、『管理ガイド』の「新規クラスターの作成」を参照してください。
- Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 クラスターへの移行
- 管理ポータルで 仮想マシン タブをクリックして、実行中の仮想マシンを選択します。
- 移行 をクリックすると、仮想マシンの移行 ウィンドウが開きます。
- 詳細パラメーター ボタンをクリックして、ホストの詳細設定を展開し、移行先のクラスターを選択します。
- ラジオボタンで ホストを自動選択 を選択するか、移行先のホストを選択 を選択して、ドロップダウンリストでホストを指定します。
- OK をクリックして移行を開始し、ウィンドウを閉じます。
ライブマイグレーションする仮想マシンすべてに対して、このプロセスを繰り返します。注記
移行をキャンセル をクリックすることでいつでも移行のキャンセルを選択することができます。 - ホストをバージョン 6 から 7 にアップグレードします。
- Red Hat Enterprise Linux ホストの場合:
- 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
- メンテナンス をクリックして、ホストをメンテナンスモードに切り替えします。
- ホストで Red Hat Enterprise Linux 7 オペレーティングシステムを再インストールする場合は Red Hat Enterprise Linux 7 インストールガイド を参照してください。Red Hat Enterprise Linux 6 ホストを Red Hat Enterprise Linux 7 にアップグレードするには https://access.redhat.com/solutions/637583 を参照してください。
- 必要なエンタイトルメントにホストをサブスクライブします。『インストールガイド』の「必要なエンタイトルメントのサブスクライブ」 を参照してください。
- Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor (RHEV-H) の場合:
- Manager 上で
rhel-7-server-rhevh-rpms
リポジトリーを有効化します。# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhevh-rpms
- RHEV-H パッケージがインストールされていない場合はインストールして、利用可能な最新のバージョンにパッケージを更新します。
# yum install rhev-hypervisor7 # yum update rhev-hypervisor7
- 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、アップグレードする Hypervisor を選択します。
- アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
- Hypervisor の ISO イメージを選択します。
- OK をクリックします。ホスト タブに Hypervisor の情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。これらは、すべて正常なステータスであり、各段階の処理にはしばらく時間がかかります。
- Maintenance
- Installing
- Non Responsive
- Up
- すべての更新が正しく適用されるように、Hypervisor を再起動します。
- Red Hat Enterprise Virtualization 環境内のホストごとに同じ手順を繰り返してください。
3.5. セルフホストエンジンのアップグレード
第4章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 へのアップグレード
4.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 への互換性アップグレードが必要な機能
表4.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 への互換性アップグレードが必要な機能
機能 | 説明 |
---|---|
準仮想化乱数ジェネレーター (RNG) デバイスのサポート
|
この機能は、仮想マシンの準仮想化乱数ジェネレーターに対するサポートを追加します。この機能を使用するには、乱数ジェネレーターのソースをクラスターレベルで設定し、必要な RNG デバイスソースを全ホストがサポートしてレポートするようにする必要があります。この機能はバージョン 6.6 以降の Red Hat Enterprise Linux ホストでサポートされています。
|
シリアル番号ポリシーのサポート
|
この機能は、仮想マシンのカスタムシリアル番号を設定するためのサポートを追加します。シリアル番号ポリシーは、クラスターレベルまたは個々の仮想マシンで指定することができます。
|
データドメインでの OVF ファイルの保存
|
この機能は、Open Virtualization Format ファイル (仮想マシンのテンプレートを含む) をサポート対象プール内の任意のドメインに保管するためのサポートを追加します。
|
ブートメニューのサポート
|
この機能は、仮想マシンのブートデバイスメニューを有効化するためのサポートを追加します。
|
データストレージドメインのインポート
|
この機能は、ユーザーが既存のデータストレージドメインを環境に追加するためのサポートを追加します。データストレージドメインが追加されると、Manager はそのストレージドメイン内の全仮想マシンを検出して追加します。
|
SPICE のコピー&ペーストのサポート
|
この機能は、ユーザーが SPICE クリップボードへのコピー&ペーストを有効化/無効化するためのサポートを提供します。
|
ストレージプールのメタデータの削除
|
この機能は、ストレージプールのメタデータを engine データベースのみで保管/維持管理するためのサポートを追加します。
|
ネットワークのカスタムプロパティーのサポート
|
この機能は、ホストにネットワークをプロビジョニングする際にユーザーがカスタムプロパティーを定義するためのサポートを追加します。
|
4.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 へのアップグレードに関する考慮事項
重要
- バージョン 3.5 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.4 からのみです。
- Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 よりも前のバージョンから 3.5 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 を使用している場合は、まず 3.4 の最新のマイナーバージョンにアップグレードしてから 3.5 にアップグレードする必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
- ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 は、Red Hat Enterprise Linux 6.6 での実行がサポートされています。
- バージョン 3.5 へのアップグレードには、Manager をホストするマシンのベースオペレーティングシステムのアップグレードも含まれます。
4.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 へのアップグレード
重要
engine-setup
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。
手順4.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 へのアップグレード
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.5
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.5-rpms
- rhevm-setup パッケージを更新します。
# yum update rhevm-setup
- 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
# engine-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 チャンネルを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 のパッケージが使用されないようにします。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.4
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.4-rpms
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
第5章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 へのアップグレード
5.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 への互換性アップグレードが必要な機能
表5.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 への互換性アップグレードが必要な機能
機能 | 説明 |
---|---|
エラー時の移行中断
|
この機能により、仮想マシンの移行中に発生したエラーの処理に対するサポートが追加されます。
|
Gluster ボリュームの強制的な作成
|
この機能により、root パーティションで Gluster ブリックを作成するためのサポートが追加されます。この機能を使用すると、root パーティションでのブリック作成に対する警告を無効にするように選択できます。
|
Gluster ボリュームの非同期タスク管理
|
この機能により、ボリュームのリバランスやブリックの削除など Gluster ボリュームでの非同期タスクの管理に対するサポートが提供されます。この機能を使用するには、GlusterFS バージョン 3.5 以降を使用する必要があります。
|
Glance イメージのテンプレートとしてのインポート
|
この機能により、OpenStack Image Service からイメージをテンプレートとしてインポートするためのサポートが提供されます。
|
NFS 以外の ISO ドメインに関するファイル統計取得
|
この機能により、NFS 以外のストレージ形式を使用する ISO ドメイン (例: ローカル ISO ドメイン) に保管されているファイルに関する統計を取得するサポートが追加されます。
|
デフォルトルートのサポート
|
この機能により、管理ネットワークのデフォルトルートが主要ルーティングテーブルに登録され、その他すべてのネットワークのデフォルトルートの登録を無効にするためのサポートが追加されます。これにより、管理ネットワークのゲートウェイはホストのデフォルトゲートウェイとして確実に設定されます。
|
仮想マシンのリブート
|
この機能により、ユーザーポータルまたは管理ポータルの新しいボタンで仮想マシンをリブートするためのサポートが追加されます。仮想マシンに対してこのアクションを使用するには、その仮想マシンにゲストツールをインストールする必要があります。
|
5.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 へのアップグレードに関する考慮事項
重要
- バージョン 3.4 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.3 からのみです。
- Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 よりも前のバージョンから 3.4 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 を使用している場合には、まず 3.3 にアップグレードしてから 3.4 にアップグレードする必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにはインストールできません。
- ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
- JBoss Enterprise Application Platform 6.2 へのアップグレードを推奨しています。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 は Enterprise Application Platform 6.1.0 をサポートしていますが、最新のサポート対象バージョンの JBoss にアップグレードすることを推奨します。
- Reports および Data Warehouse は
engine-setup
でセットアップされるようになりました。 - Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 より、Reports および Data Warehouse の機能は、
engine-setup
コマンドで設定およびアップグレードされるようになりました。Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 環境に Reports および Data Warehouse の機能を設定済みの場合は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 にアップグレードする前に rhevm-reports-setup および rhevm-dwh-setup のパッケージをインストールして、これらの機能がengine-setup
によって検出されるようにしておく必要があります。
5.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 へのアップグレード
重要
engine-setup
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。
手順5.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 へのアップグレード
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.4
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.4-rpms
- rhevm-setup パッケージを更新します。
# yum update rhevm-setup
- 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
# engine-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のリポジトリーを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のパッケージが使用されないようにします。
- RHN クラシックの場合:
# rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.3
- サブスクリプションマネージャーの場合:
# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.3-rpms
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
第6章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレード
6.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 への互換性アップグレードが必要な機能
表6.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 への互換性アップグレードが必要な機能
機能 | 説明 |
---|---|
Libvirt/libvirt 間の仮想マシン移行
|
libvirt/libvirt 間の通信を用いた仮想マシンの移行を実行します。これは、ネイティブの KVM 移行よりも安全、セキュアで、かつホストの設定の要件がより少ない方法ですが、ホストの CPU のオーバーヘッドが高くなります。
|
仮想マシントラフィックを伝送するための分離されたネットワーク
|
仮想マシンの移行トラフィックを、その他のタイプのトラフィック (管理/ディスプレイトラフィックなど) から分離します。移行によりネットワークフラッドが発生し、その他の重要なタイプのトラフィックが中断する可能性を軽減します。
|
論理ネットワーク別のゲートウェイ定義
|
各論理ネットワークに管理ネットワークのゲートウェイとは別のゲートウェイを定義することができます。これにより、ネットワークトポロジーをより高度にカスタマイズすることが可能です。
|
RAM を含むスナップショット
|
スナップショットには、ディスクに加えて、仮想マシンのメモリーの状態も含まれるようになりました。
|
最適化された仮想マシンの iSCSI デバイスドライバー
|
最適化されたデバイスドライバーを使用することにより、仮想マシンは iSCSI ストレージを仮想ハードディスクとして使用できるようになりました。
|
メモリーオーバーコミットの MOM 管理に対するホストのサポート
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MOM は、ホスト上のメモリーオーバーコミットを管理するのに使用することができるポリシー駆動型のツールです。現在 MOM はメモリーバルーニングと KSM の制御をサポートしています。
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GlusterFS データドメイン
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ストレージドメイン作成方法の 1 つとして、GlusterFS プロトコルに対するネイティブサポートが追加され、Gluster データセンターが作成できるようになりました。
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カスタムデバイスプロパティーのサポート
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仮想マシンのカスタムプロパティーに加えて、仮想マシンのデバイスのカスタムプロパティーも定義することができます。
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単一の仮想 PCI デバイスを使用したマルチモニター
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1 モニターにつき 1 PCI デバイスを使用するのではなく、単一の仮想 PCI デバイスで複数のモニターを稼働させます。
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更新可能なストレージサーバー接続
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ストレージドメインのストレージサーバー接続詳細の編集が可能になりました。
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仮想マシンのハードディスクアライメントのチェック
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仮想ディスク、そのディスクにインストールされているファイルシステム、および下層のストレージがアラインメントされているかどうかを確認します。アライメントされていない場合には、パフォーマンスペナルティーが発生する可能性があります。
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拡張可能な仮想マシンディスクイメージ
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仮想マシンのディスクイメージの空き容量が不足した場合には、拡張できるようになりました。
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OpenStack Image Service の統合
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Red Hat Enterprise Virtualization は OpenStack Image Service をサポートしています。Image Service リポジトリーとの間でイメージのインポート/エクスポートを行うことができます。
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Gluster フックのサポート
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Red Hat Enterprise Virtualization Manager からボリュームのライフサイクルイベントを拡張する Gluster フックを管理することができます。
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Gluster ホストの UUID のサポート
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この機能により Gluster ホストは、IP アドレスで識別する以外に、Gluster によって生成される Gluster サーバーの UUID でも識別することができます。
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ネットワーク QoS (Qualty of Service) のサポート
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受信/送信ネットワークトラフィックを仮想 NIC レベルで制限します。
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Cloud-Init サポート
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Cloud-Init により、仮想マシンの早期設定タスク (例: ホスト名、認証キーの設定など) を自動化することができます。
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6.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレードに関する考慮事項
重要
- バージョン 3.3 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.2 からのみです。
- Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 を使用している場合は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレードを試みる前に、Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 に移行しておく必要があります。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
- ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。詳細は、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。
Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
- JBoss Enterprise Application Platform 6.1.0 へアップグレードを推奨しています。
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 は Enterprise Application Platform 6.0.1 をサポートしていますが、最新のサポート対象バージョンの JBoss にアップグレードすることを推奨します。JBoss Enterprise Application Platform 6.1.0 のアップグレードに関する情報は「JBoss EAP 6 RPM インストールのアップグレード」を参照してください。
- rhvm-upgrade コマンドの代わりに、engine-setup が使用されるようになりました。
- バージョン 3.3 から Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストールで
otopi
(スタンドアロンで、システムコンポーネントを設定するためのプラグインベースのインストールフレームワーク) をサポートするようになりました。このフレームワークでは、インストールプロセス中に使用するrhevm-upgrade
コマンドはengine-setup
に変更され、rhevm-upgrade は使用されなくなりました。
6.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 へのアップグレード
engine-setup
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。
手順6.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 へのアップグレード
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを確認してください。サブスクリプションマネージャー
Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 パッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization
エンタイトルメントに関連付けられているrhel-6-server-rhevm-3.3-rpms
リポジトリーから入手できます。subscription-manager
コマンドを使用して、yum
設定でリポジトリーを有効にします。# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.3-rpms
Red Hat Network クラシックRed Hat Enterprise Virtualization 3.3 パッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.3 x86_64)
チャンネルから入手できます。rhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースを使用して、Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.3 x86_64)
チャンネルにサブスクライブします。# rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.3
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
特に JBoss Enterprise Application Platform 6.0.1 の JBoss Application Server を使用している場合は、上記のコマンドを実行して Enterprise Application Platform 6.1 にアップグレードする必要があります。 - rhevm-setup パッケージを更新して、最新版の
engine-setup
を取得します。# yum update rhevm-setup
engine-setup
コマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。# engine-setup [ INFO ] Stage: Initializing Welcome to the RHEV 3.3.0 upgrade. Please read the following knowledge article for known issues and updated instructions before proceeding with the upgrade. RHEV 3.3.0 Upgrade Guide: Tips, Considerations and Roll-back Issues https://access.redhat.com/articles/408623 Would you like to continue with the upgrade? (Yes, No) [Yes]:
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 のリポジトリーを削除して、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 のパッケージが使用されないようにします。サブスクリプションマネージャー
subscription-manager
コマンドを使用して、yum
設定の Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 リポジトリーを無効にします。# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.2-rpms
Red Hat Network クラシックrhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースでRed Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64)
チャンネルのサブスクライブを解除します。# rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.2
- すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
- すべてのクラスターが互換バージョン 3.3 を使用するように変更します。
- すべてのデータセンターが互換バージョン 3.3 を使用するように変更します。
第7章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 へのアップグレード
7.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 へのアップグレード
rhevm-upgrade
コマンドを使用します。Manager のアップグレード中でも、仮想化ホストおよびそのホストで実行している仮想マシンは、アップグレードとは無関係に稼働を継続します。ホストのアップグレードが済んでいない場合は、Manager のアップグレードの完了後に Red Hat Enterprise Linux および Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の最新バージョンにアップグレードすることができます。
重要
注記
rhevm-upgrade
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager インストールを以前の状態にロールバックするように試みます。これにも失敗した場合は、インストールを手動で復元する詳しい手順が表示されます。
手順7.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 へのアップグレード
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 パッケージの受信に必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを確認してください。以下の手順は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージに必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを前提としています。アップグレードプロセスを完了するには、これらのパッケージが利用できる状態でなければなりません。証明書ベースの Red Hat Network
Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 パッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization
エンタイトルメントに関連付けられているrhel-6-server-rhevm-3.2-rpms
リポジトリーから入手できます。subscription-manager
コマンドを使用して、yum
設定でリポジトリーを有効にします。# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.2-rpms
Red Hat Network クラシックRed Hat Enterprise Virtualization 3.2 のパッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64)
チャンネルで提供されます。rhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースでRed Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64)
チャンネルにサブスクライブします。# rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.2
- Red Hat Enterprise Manager 3.1 のエンタイトルメントを削除して、システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 パッケージを使用しないようにします。証明書ベースの Red Hat Network
subscription-manager
コマンドを実行して、yum
設定の Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 リポジトリーを無効にします。subscription-manager
コマンドは、root
ユーザーとしてログインした状態で実行する必要があります。# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.1-rpms
Red Hat Network クラシックrhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースでRed Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64)
チャンネルのサブスクライブを解除します。# rhn-channel --remove --channel=rhel-6-server-rhevm-3.1
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
- rhevm-setup パッケージを更新して、
rhevm-upgrade
コマンドの最新バージョンが確実にインストールされるようにする必要があります。# yum update rhevm-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードするには、
rhevm-upgrade
コマンドを実行します。# rhevm-upgrade Loaded plugins: product-id, rhnplugin Info: RHEV Manager 3.1 to 3.2 upgrade detected Checking pre-upgrade conditions...(This may take several minutes)
- ipa-server パッケージがインストールされている場合は、エラーメッセージが表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 は、Identity Management (IdM) と同じマシンへのインストールには対応していません。
Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再試行してください。詳細については、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。
- すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
- すべてのクラスターが互換バージョン 3.2 を使用するように変更します。
- すべてのデータセンターが互換バージョン 3.2 を使用するように変更します。
第8章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 へのアップグレード
8.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 へのアップグレード
rhevm-upgrade
コマンドを使用します。Manager のアップグレード中でも、仮想化ホストおよびそのホストで実行している仮想マシンは、アップグレードとは無関係に稼働を継続します。ホストのアップグレードが済んでいない場合は、Manager のアップグレードの完了後に Red Hat Enterprise Linux および Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の最新バージョンにアップグレードすることができます。
重要
重要
注記
rhevm-upgrade
コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager インストールを以前の状態にロールバックするように試みます。これにも失敗した場合は、インストールを手動で復元する詳しい手順が表示されます。
手順8.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 へのアップグレード
- システムが Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージを受信するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 は Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 に必要な依存関係です。証明書ベースの Red Hat Network
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージは、証明書ベースの Red Hat Network の
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform
エンタイトルメントで提供されます。subscription-manager
コマンドを使用して、システムがRed Hat JBoss Enterprise Application Platform
エンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認します。# subscription-manager list
Red Hat Network クラシックRed Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージは、
JBoss Application Platform (v 6) for 6Server x86_64
チャンネルから提供されます。このチャンネルのチャンネルエンタイトルメント名はRed Hat JBoss Enterprise Application Platform (v 4, zip format)
です。rhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network Web インターフェースを使用して、Red Hat JBoss Application Platform (v 6) for 6Server x86_64
チャンネルをサブスクライブします。 - システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 パッケージを受信するために必要なチャンネルとエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。証明書ベースの Red Hat Network
Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization
エンタイトルメントに関連付けされているrhel-6-server-rhevm-3.1-rpms
リポジトリーから入手できます。subscription-manager
コマンドを使用して、yum
設定でリポジトリーを有効にします。root
ユーザーとしてログインした状態でsubscription-manager
コマンドを実行してください。# subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.1-rpms
Red Hat Network クラシックRed Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージは、
Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64)
チャンネルから入手できます。rhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースでRed Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64)
チャンネルにサブスクライブします。 - Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.0 のチャンネルとエンタイトルメントを削除して、システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.0 のパッケージを使用しないようにします。証明書ベースの Red Hat Network
subscription-manager
コマンドを使用して、yum
設定で Red Hat Enterprise Virtualization 3.0 のリポジトリーを無効にします。# subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3-rpms
# subscription-manager repos --disable=jb-eap-5-for-rhel-6-server-rpms
Red Hat Network クラシックrhn-channel
コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースでRed Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.0 x86_64)
チャンネルのサブスクライブを解除します。# rhn-channel --remove --channel=rhel-6-server-rhevm-3
# rhn-channel --remove --channel=jbappplatform-5-x86_64-server-6-rpm
- ベースオペレーティングシステムを更新します。
# yum update
- rhevm-setup パッケージを更新して、
rhevm-upgrade
コマンドの最新バージョンが確実にインストールされるようにする必要があります。# yum update rhevm-setup
- Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードするには、
rhevm-upgrade
コマンドを実行します。# rhevm-upgrade Loaded plugins: product-id, rhnplugin Info: RHEV Manager 3.0 to 3.1 upgrade detected Checking pre-upgrade conditions...(This may take several minutes)
- ipa-server パッケージがインストールされている場合は、エラーメッセージが表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 は、Identity Management (IdM) と同じマシンへのインストールには対応していません。
Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再試行してください。詳細については、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。 - Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 5 に依存するパッケージの一覧が表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 により必要な Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 をインストールするには、これらのパッケージを削除する必要があります。
Warning: the following packages will be removed if you proceed with the upgrade: * objectweb-asm Would you like to proceed? (yes|no):
アップグレードを実行して、表示されているパッケージを削除するにはyes
と入力してください。
- すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
- すべてのクラスターが互換バージョン 3.1 を使用するように変更します。
- すべてのデータセンターが互換バージョン 3.1 を使用するように変更します。
第9章 アップグレード後のタスク
9.1. クラスターの互換バージョンの変更
注記
手順9.1 クラスターの互換バージョンの変更
- 管理ポータルで クラスター タブをクリックします。
- 表示された一覧の中から、変更するクラスターを選択します。
- 編集 をクリックします。
- 互換バージョン を必要な値に変更します。
- OK をクリックして、クラスターの互換バージョンを変更 の確認ウィンドウを開きます。
- OK をクリックして確定します。
警告
9.2. データセンターの互換バージョンの変更
注記
手順9.2 データセンターの互換バージョンの変更
- 管理ポータルで データセンター タブをクリックします。
- 表示された一覧の中から、変更するデータセンターを選択します。
- 編集 をクリックします。
- 互換バージョン を必要な値に変更します。
- OK をクリックして、データセンターの互換バージョンを変更 の確認ウィンドウを開きます。
- OK をクリックして確定します。
警告
付録A オフラインの Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新
A.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager をオフラインでインストールするためのローカルリポジトリーの更新
- リポジトリーをホストするシステムで、リポジトリーを同期して利用可能な各パッケージの最新バージョンをダウンロードします。
# reposync -l --newest-only /var/ftp/pub/rhevrepo
このコマンドを実行すると、多数のパッケージがダウンロードされて完了に長時間を要する場合があります。 - Manager システムでリポジトリーが利用可能であることを確認してから、Manager システムを更新/アップグレードします。マイナーバージョン間での Manager 更新についての情報は「Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新」を、メジャーバージョン間のアップグレードについての情報は「更新についての概要」を参照してください。
付録B 改訂履歴
改訂履歴 | ||||
---|---|---|---|---|
改訂 3.6-8.1 | Sun Mar 13 2016 | Red Hat Localization Services | ||
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改訂 3.6-8 | Wed 09 Mar 2016 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-7 | Tue 01 Mar 2016 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-6 | Mon 22 Feb 2016 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-5 | Fri 19 Feb 2016 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-4 | Mon 4 Jan 2016 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-3 | Wed 18 Nov 2015 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-2 | Tues 22 Sep 2015 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
| ||||
改訂 3.6-1 | Fri 10 Jul 2015 | Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team | ||
|