Menu Close

アップグレードガイド

Red Hat Enterprise Virtualization 3.6

Red Hat Enterprise Virtualization の更新およびアップグレード作業

Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team

Red Hat Customer Content Services

概要

Red Hat Enterprise Virtualization 環境でコンポーネントをアップグレードおよび更新するための総合ガイド

第1章 Red Hat Enterprise Virtualization 環境の更新

1.1. 更新についての概要

本章では、Red Hat Enterprise Virtualization 環境を次のマイナーリリースに更新する方法および次のメジャーバージョンにアップグレードする方法について説明します。次のメジャーバージョンへのアップグレードは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager の現在のバージョンを最新のマイナーバージョンに必ず更新してから行ってください。
対話式のアップグレードの説明については、https://access.redhat.com/labs/rhevupgradehelper/ の RHEV Upgrade Helper を利用することもできます。このアプリケーションに、アップグレードパスおよび現在の環境についての情報を入力すると、適切なアップグレード手順と、アップグレードシナリオ固有の既知の問題を回避する手順が表示されます。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager のアップグレードの主要な手順

  • 適切なエンタイトルメントのサブスクライブ
  • システムの更新
  • engine-setup の再実行
  • 不要となったリポジトリーの削除
RHEV-H および RHEL ホストの更新

クラスターおよびデータセンターの互換レベル

アップグレード自体の実行に使用するコマンドは、対話型インターフェースを提供する engine-setup です。アップグレード中は、仮想化ホストと、その仮想化ホストで実行中の仮想マシンはアップグレードとは無関係に稼働を継続します。アップグレードが完了したら、ホストを最新版の Red Hat Enterprise Linux または Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor にアップグレードすることができます。

第2章 マイナーリリース間の更新

2.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新

Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新はコンテンツ配信ネットワーク (CDN) 経由でリリースされます。コンテンツ配信ネットワークから更新をインストールする前に、その更新に関連するアドバイザリーと、カスタマーポータル に掲載の最新版の『Red Hat Enterprise Virtualization Manager リリースノート』および『Red Hat Enterprise Virtualization Technical Notes』を必ずお読みください。

手順2.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager マシンで、更新パッケージが利用可能かどうかを確認します。
    # engine-upgrade-check
    • 更新がない場合には、コマンドは No upgrade というテキストを出力します。
      # engine-upgrade-check
      VERB: queue package rhevm-setup for update
      VERB: package rhevm-setup queued
      VERB: Building transaction
      VERB: Empty transaction
      VERB: Transaction Summary:
      No upgrade
    • 更新が利用可能な場合には、コマンドが更新すべきパッケージを一覧表示します。
      # engine-upgrade-check
      VERB: queue package rhevm-setup for update
      VERB: package rhevm-setup queued
      VERB: Building transaction
      VERB: Transaction built
      VERB: Transaction Summary:
      VERB:     updated    - rhevm-lib-3.3.2-0.50.el6ev.noarch
      VERB:     update     - rhevm-lib-3.4.0-0.13.el6ev.noarch
      VERB:     updated    - rhevm-setup-3.3.2-0.50.el6ev.noarch
      VERB:     update     - rhevm-setup-3.4.0-0.13.el6ev.noarch
      VERB:     install    - rhevm-setup-base-3.4.0-0.13.el6ev.noarch
      VERB:     install    - rhevm-setup-plugin-ovirt-engine-3.4.0-0.13.el6ev.noarch
      VERB:     updated    - rhevm-setup-plugins-3.3.1-1.el6ev.noarch
      VERB:     update     - rhevm-setup-plugins-3.4.0-0.5.el6ev.noarch
      Upgrade available
      
      Upgrade available
  2. rhevm-setup パッケージを更新します。
    # yum update rhevm-setup
  3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager を更新します。engine-setup を実行すると、スクリプトは、ファイアウォールルールや PKI 証明書の更新などの設定に関する質問を尋ねます。次にスクリプトは、ovirt-engine サービスの停止、更新パッケージのダウンロード/インストール、データベースのバックアップ/更新、インストール後の設定の段階を経てから、ovirt-engine サービスを起動します。

    注記

    engine-setup スクリプトは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストールプロセス中にも使用され、指定した設定値が保存されます。更新時には、設定のプレビューの際に保存された値が表示されますが、インストール後の設定変更に engine-config を使用している場合には、表示される値が最新のものでない可能性があります。たとえば、インストール後に engine-config を使用して SANWipeAfterDeletetrue に変更している場合、engine-setup による設定プレビューでは「Default SAN wipe after delete: False」と出力されますが、変更した値が engine-setup により上書きされるわけではありません。
    # engine-setup

重要

更新プロセスには時間がかかる場合があるため、更新プロセスが完了するまでの時間を計算に入れて、一旦更新を開始したらプロセスを停止しないようにしてください。更新完了後には Data Warehouse と Reports の機能を別途更新するよう指示されます。この追加手順は、Data Warehouse および Reports 機能をインストールしている場合のみに必要となります。

2.2. Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の更新

Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor を更新するには、Hypervisor の新しいバージョンの ISO イメージを使用して、Hypervisor を再インストールする必要があります。これには、Hypervisor の停止、再起動が含まれます。クラスターレベルでの移行が有効化されると、仮想マシンは自動的に別のホストに移行されるので、Hypervisor の更新はホストの使用率が比較的低い時間帯に実行することを推奨します。
ホストが属するクラスターには、ホストがメンテナンスを実行するのに十分なメモリーが確保されていることを確認してください。クラスターに十分なメモリーがない場合には、仮想マシンの移行操作がハングして、失敗してしまいます。Hypervisor を更新する前に一部またはすべての仮想マシンをシャットダウンしておくと、この操作のメモリー使用量を低減することができます。
管理者は、Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor を定期的に更新することを推奨します。更新には、重要なバグ修正やセキュリティーアップデートが含まれています。Hypervisor が最新の状態に更新されていないと、セキュリティーリスクとなる可能性があります。

重要

アップグレードを実行する前に、クラスターに複数のホストが含まれていることを確認します。全ホストを同時に再インストールしたり、アップグレードしたりしないようにしてください。Storage Pool Manager (SPM) のタスクを実行するために、ホストが 1 台使用可能である必要があります。

手順2.2 Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の更新

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager をホストしているシステムに、root ユーザーとしてログインします。
  2. Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor リポジトリーを有効にします。
    • Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
      # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevh-rpms
    • Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
      # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhevh-rpms
  3. rhev-hypervisor6 パッケージの最新バージョンがインストールされているかどうかを確認します。
    • Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
      # yum update rhev-hypervisor6
    • Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
      # yum update rhev-hypervisor7
  4. 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、アップグレードする Hypervisor を選択します。
    • Hypervisor に更新が必要な場合には、アクション項目 の欄に警告のメッセージと Hypervisor 名の横にアイコンが表示され、新しいバージョンの Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor が入手できることが通知されます。
    • Hypervisor の更新が必要でない場合には、警告メッセージまたはアイコンは表示されず、これ以外の操作は必要ありません。
  5. アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
  6. Hypervisor の ISO イメージを選択します。
  7. OK をクリックします。ホスト タブに Hypervisor の情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。
    • Maintenance
    • Installing
    • Non Responsive
    • Up
    これらは、すべて正常なステータスであり、各段階の処理にはしばらく時間がかかります。
  8. すべての更新が正しく適用されるように、Hypervisor を再起動します。
更新が正常に完了すると、ホストは Up のステータスで表示されます。この時点で、Hypervisor から別のホストに移行された仮想マシンは、元に戻すことができます。Red Hat Enterprise Virtualization 環境内の各 Hypervisor で更新の手順を繰り返してください。

重要

Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor が Red Hat Enterprise Virtualization Manager に正常に登録され、アップグレードされた後に、管理ポータルに Install Failed のステータスで誤って表示される場合があります。アクティブ化 をクリックすると Hypervisor のステータスは Up に変わり、使用できる状態となります。

2.3. Red Hat Enterprise Linux Virtualization ホストの更新

Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 以降のバージョンでは、ホストのアップグレードマネージャー機能を使用して、ホストを個別にアップグレードすることができます。アップグレードマネージャーは、ホストをメンテナンスモードに切り替えて、パッケージを更新し、稼動状態に戻すプロセスを自動化することにより、ホストの更新の所要時間を短縮します。多数のホストを使用する大規模なデプロイメントでは、この自動化プロセスにより、多大な時間を節約することができます。
アップグレードマネージャーは、デフォルトでは vdsm および vdsm-cli パッケージの更新があるかどうかをチェックして通知します。UserPackageNamesForCheckUpdate のシステム設定値を使用すると、アップグレードマネージャーが更新をモニタリングするパッケージを追加することができます。この値にはワイルドカードを使用することが可能です。Manager マシン上で engine-config コマンドを実行します。以下に例を示します。
# engine-config -m UserPackageNamesForCheckUpdate=qemu-kvm-rhev
アップグレードマネージャーは、デフォルトでは 24 時間間隔で更新をチェックします。HostPackagesUpdateTimeInHours の設定値でこの設定を変更することが可能です。Manager マシンで engine-config コマンドを実行します。以下に例を示します。
# engine-config -s HostPackagesUpdateTimeInHours=48

警告

アップグレードマネージャーは vdsmvdsm-cli、および UserPackageNamesForCheckUpdate に追加されているその他のパッケージのみを更新します。オペレーティングシステムのセキュリティー修正プログラムなどの追加の更新は、「Red Hat Enterprise Linux Virtualization のホストの手動による更新」に記載したように、yum update でホストを手動で更新する必要があります。
クラスターレベルで移行が有効化されている場合には、仮想マシンはそのクラスター内の別のホストに自動的に移行されるので、ホストの更新は、ホストの使用率が比較的に低い時間帯に実行することを推奨します。
ホストが属するクラスターには、ホストがメンテナンスを実行するのに十分なメモリーが確保されていることを確認してください。クラスターに十分なメモリーがない場合には、仮想マシンの移行操作がハングして失敗してしまいます。ホストを更新する前に一部またはすべての仮想マシンをシャットダウンしておくと、この操作のメモリー使用量を低減することができます。

重要

更新の前に、クラスターに複数のホストが含まれていることを確認します。全ホストを同時に更新しないようにしてください。Storage Pool Manager (SPM) のタスクを実行するために、ホストが 1 台使用可能である必要があります。

手順2.3 Red Hat Enterprise Linux Virtualization ホストの更新

  1. 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
    • ホストに更新が必要な場合には、アクション項目 の欄に警告のメッセージとホスト名の横にアイコンが表示され、新しいバージョンが入手できることが通知されます。
    • ホストの更新が必要でない場合には、警告メッセージやアイコンは表示されず、これ以外の操作は必要ありません。
  2. アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
  3. OK をクリックしてホストを更新します。ホスト タブにホストの情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。
    • Maintenance
    • Installing
    • Up
更新が正常に完了すると、ホストは Up のステータスで表示されます。この時点で、このホストから別のホストに移行されていた仮想マシンは、元に戻すことができます。Red Hat Enterprise Virtualization 環境内の各ホストで更新の手順を繰り返してください。

注記

更新が失敗すると、ホストのステータスは Install Failed に変わります。Install Failed の状態から アップグレード を再度クリックすることができます。

2.4. Red Hat Enterprise Linux Virtualization のホストの手動による更新

Red Hat Enterprise Linux ホストは、通常の Red Hat Enterprise Linux システムと同様に yum コマンドを使用します。yum で定期的にシステムを更新して、セキュリティーやバグ修正がタイムリーに適用されるようにすることを強く推奨します。ホストの更新の手順には、ホストの停止と再起動が含まれます。クラスターレベルで移行が有効に設定されている場合は、仮想マシンは自動的にクラスター内の別のホストに移行されるので、ホストの更新は、ホストの使用率が比較的低い時間帯に実行することを推奨します。
ホストが属するクラスターには、ホストがメンテナンスを実行するのに十分なメモリーが確保されている必要があります。メモリーが十分に確保されていないクラスターで稼働中の仮想マシンがあるホストをメンテナンスに切り替えると、仮想マシンの移行の操作はいずれもハングして、失敗してしまいます。 ホストをメンテナンスに切り替える前に、一部またはすべての仮想マシンをシャットダウンしておくと、この操作のメモリー使用量を削減することができます。

重要

更新の前に、クラスターに複数のホストが含まれていることを確認します。全ホストを同時に更新しないようにしてください。Storage Pool Manager (SPM) のタスクを実行するために、ホストが 1 台使用可能である必要があります。

手順2.4 Red Hat Enterprise Linux ホストの手動更新

  1. 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
  2. メンテナンス をクリックして、ホストをメンテナンスモードに切り替えします。
  3. Red Hat Enterprise Linux ホストマシン上で、以下のコマンドを実行します。
    # yum update
  4. すべての更新が正常に適用されるように、ホストを再起動します。
Red Hat Enterprise Linux ホストの更新が完了しました。Red Hat Enterprise Virtualization 環境内の Red Hat Enterprise Linux ホストごとに同じ手順を繰り返してください。

第3章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 へのアップグレード

3.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能

Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 の一部の機能は、データセンター、クラスター、およびストレージの互換バージョンが 3.6 に設定されている場合にのみ利用可能です。

表3.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 への互換性アップグレードが必要な機能

機能説明
自動収束のサポート
この機能により、仮想マシン移行中の自動収束のサポートが追加されます。移行時の収束が検出されない場合には、仮想 CPU のスピードが徐々に下がり、確実に収束されるようにします。
cfg ファイルの非推奨
この機能により、インターフェースの設定ファイルごとに固有の cfg ファイルへ依存せずに済むようになります。これらのファイルは、ホストの設定の際に VDSM で必要でした。
使用中のブリッジのネットワークプロパティーの変更
この機能により、仮想マシンが使用中のブリッジの下層にある仮想マシンネットワークのプロパティーを VSDM により変更するサポートが追加されます。
Cinder プロバイダーのサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 内の OpenStack Cinder で Ceph ボリュームを管理するサポートが追加されます。
イベントキュー
この機能により、個別のイベントキューが追加されます。
ステータスのサポートなしの getDeviceList
この機能は、ストレージドメインを追加または拡張する前、あるいは新しい LUN ディスクを作成する前に、ユーザーが選択したストレージデバイスのみのステータスチェックをサポートする機能が追加されます。これにより、パフォーマンスが向上されタイムアウトが回避されます。
Gluster ブリックのプロビジョニングサポート
この機能により、Red Hat Gluster Storage のディスクプロビジョニングの同期サポートが追加されます。これは、ホスト上のストレージデバイスすべてを監視して、データベースをそれに応じて更新します。
Gluster geo-replication サポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager から Red Hat Gluster Storage ボリュームの geo-replication を作成、開始、停止、監視するサポートが追加されます。GlusterFS geo-replication は、Local Area Network (LAN)、Wide Area Network (WAN)、インターネット上で別のサイトに対して、継続、非同期、分散、漸増のレプリケーションサービスを提供します。
Gluster ネットワークサポート
この機能により、Gluster データトラフィックに使用するネットワークを指定するロールのサポートが追加されます。
Gluster ボリューム情報のサポート
この機能により、Gluster をマウントしてボリュームサービスをバックアップするために Gluster ボリュームの情報を収集するサポートが追加されます。
Gluster ボリュームのスナップショットのサポート
この機能により、Red Hat Gluster Storage ボリュームのスナップショットを管理者が管理するサポートが追加されます。管理者は、特定のスナップショットを作成、スケジューリング、一覧表示、削除、起動、停止、復元することができます。矛盾があった場合には、これらのスナップショットを使用してボリュームを一貫性のある状態に復元することができます。スナップショットとは、後ほどボリュームバックアップを参照できるようにするメカニズムのことでもあります。
グラフィックデバイスの有効化
この機能により、仮想マシンを VDSM に送信する際にグラフィックフレームバッファーを一般のデバイスとして表現する engine のサポートが追加されます。
ホストデバイスのパススルーサポート
この機能により、ホストデバイスを仮想マシンにパススルーするポートが追加されます。これにより、選択済みのホストデバイスを直接仮想マシンに割り当ててネイティブに近いかたちで使用することができます。
ホストネットワークの Quality of Serv ice (QoS) サポート
この機能により、ホストの物理ネットワークインターフェースコントローラー (NIC) を使用して固有のネットワークのトラフィックを管理するというホストネットワークの QoS のサポートが追加されます。この機能は、仮想マシンネットワークの QoS 機能の拡張で、仮想 NIC (vNIC) の仮想ネットワークとよく似た機能が提供されます。
外部プロバイダーから仮想マシンをインポートするサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization の仮想マシンをインポートする既存機能のサポートが拡張され、外部のプロバイダーから仮想マシンを Manager にインポートするサポートが追加されます。
スパースディスクの初期割り当て容量を設定する機能
この機能により、シンプロビジョニングでブロックストレージの初期割り当てサイズを指定するサポートが追加されます。これは、仮想マシンおよび関連の仮想ディスクを外部プロバイダーからインポートする際に必要になります。
I/O スレッドサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager での QEMU I/O スレッドの設定サポートが追加されます。QEMU の新機能である I/O スレッドは、QEMU のグローバルミューテックスの外にある別のスレッドでブロックデバイスを固定して仮想マシンのパフォーマンスを大幅に向上することができます。
別のストレージ種別同士のストレージのライブマイグレーション
この機能により、ファイルベースのストレージドメインとブロックベースのストレージドメインの間でストレージをライブマイグレーションするサポートが追加されます。
移行のダウンタイムサポート
この機能により、各ライブマイグレーションのダウンタイムをレポートするサポートが追加されます。これにはユーザーが仮想マシンを利用できない時間も含まれており、この機能でユーザーにより異なるポリシーが実装、作成可能になります。
移行の圧縮サポート
この機能により、仮想マシンの移行時の XBZRLE 圧縮サポートが追加されます。
複数のグラフィックコンソールサポート
この機能により、仮想マシンで複数のコンソールを使用するサポートが追加されます。これにより、ユーザーは仮想マシンを再起動せずに、同時に SPICE と VNC クライアントの間で切り替えることができるようになります。
タグ付けのある/ない仮想マシンネットワークのサポート
この機能により、ホストネットワークが VLAN のタグが付けられたネットワークと仮想マシンのトランクネットワークを許可されるようになります。
ネットワークの SR-IOV サポート
この機能により、Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) のネットワークインターフェースカードのサポートが追加されます。SR-IOV は、単一の Ethernet ポートなどの Single Root Function を有効化して、別個の物理デバイス複数として表示します。
LUN サイズ更新サポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization Manager で適切な表示がされるように既存のストレージドメインでの LUN サイズを更新するサポートが追加されます。
SPICE ファイル転送の切り替えサポート
この機能により、Red Hat Enterprise Virtualization で SPICE エージェントファイルの転送サポートとクリップボードのコピー&ペーストのサポートが追加されます。
ネットワーク統計の合計に関するレポート
この機能により、ホストと仮想マシン両方にあるネットワークインターフェースごとの受信/転送サイズ合計 (バイト) をレポートするサポートが追加されます。
VirtIO シリアルコンソールサポート
この機能により、SSH プロキシーサーバーを使用して、セルフホストエンジンが管理する仮想マシンの仮想シリアルコンソールに直接 SSH でアクセスするサポートが追加されます。
仮想マシンのステータスイベント
この機能により、イベントをベースにした仮想マシンのステータスのサポートが追加されます。

3.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 へのアップグレードに関する考慮事項

アップグレードを計画するにあたっての主要な考慮事項を以下に記載します。

重要

バージョン 3.6 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.5 からのみです。
Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 よりも前のバージョンから 3.6 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 を使用している場合は、まず 3.5 の最新のマイナーバージョンにアップグレードしてから 3.6 にアップグレードする必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 は、Red Hat Enterprise Linux 6.7 での実行がサポートされています。
バージョン 3.6 へのアップグレードには、Manager をホストするマシンのベースオペレーティングシステムのアップグレードも含まれます。

3.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 へのアップグレード

以下の手順では、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 から 3.6 へのアップグレードの方法について説明します。この手順の開始時には、Manager がインストールされているシステムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 パッケージを取得するためのエンタイトルメントにサブスクライブされていることを前提としています。

重要

アップグレードに失敗すると、engine-setup コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。

手順3.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 へのアップグレード

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.6 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.6
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.6-rpms
  2. rhevm-setup パッケージを更新します。
    # yum update rhevm-setup
  3. 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
    # engine-setup
  4. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 チャンネルを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 のパッケージが使用されないようにします。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.5
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.5-rpms
  5. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update

3.4. Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード

Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 の全機能を活用するには、Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターから Red Hat Enterprise Linux 7 にアップグレードしてください。ホストをバージョン 7 にアップグレードしない場合は、データセンターとクラスターの互換性バージョンは現在のバージョンのままにしておく必要があります。互換性バージョンを 3.6 にアップグレードした場合には、Red Hat Enterprise Linux 7 のホストのみがサポートされます。
アップグレードの際には仮想マシンを停止させずに、既存の Red Hat Enterprise Linux 6/RHEV-H 6 クラスター上の仮想マシンを Red Hat Enterprise Linux 7/RHEV-H 7 クラスターにライブマイグレーションすることができます。

重要

これは、異なるクラスター間での仮想マシン移行として唯一サポートされているユースケースです。バージョン 7 のクラスターからバージョン 6 に戻す移行はサポートされていません。

手順3.2 Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード

  1. バージョン 6 のクラスターと同じ設定および構成の新しいクラスターを作成します。新しいクラスターは、バージョン 7 のホストをグループ化するために使用します。仮想マシンをバージョン 6 のクラスターから新しいクラスターに、ダウンタイムなしでライブマイグレーションするには、新しいクラスターがライブマイグレーションの要件を満たしていることを確認してください。ライブマイグレーションの要件については、『仮想マシン管理ガイド』の「ライブマイグレーションの前提条件」を参照してください。新規クラスターの作成については、『管理ガイド』の「新規クラスターの作成」を参照してください。
  2. Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 クラスターへの移行
    1. 管理ポータルで 仮想マシン タブをクリックして、実行中の仮想マシンを選択します。
    2. 移行 をクリックすると、仮想マシンの移行 ウィンドウが開きます。
    3. 詳細パラメーター ボタンをクリックして、ホストの詳細設定を展開し、移行先のクラスターを選択します。
    4. ラジオボタンで ホストを自動選択 を選択するか、移行先のホストを選択 を選択して、ドロップダウンリストでホストを指定します。
    5. OK をクリックして移行を開始し、ウィンドウを閉じます。
    ライブマイグレーションする仮想マシンすべてに対して、このプロセスを繰り返します。

    注記

    移行をキャンセル をクリックすることでいつでも移行のキャンセルを選択することができます。
  3. ホストをバージョン 6 から 7 にアップグレードします。
    • Red Hat Enterprise Linux ホストの場合:
      1. 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、更新するホストを選択します。
      2. メンテナンス をクリックして、ホストをメンテナンスモードに切り替えします。
      3. ホストで Red Hat Enterprise Linux 7 オペレーティングシステムを再インストールする場合は Red Hat Enterprise Linux 7 インストールガイド を参照してください。Red Hat Enterprise Linux 6 ホストを Red Hat Enterprise Linux 7 にアップグレードするには https://access.redhat.com/solutions/637583 を参照してください。
      4. 必要なエンタイトルメントにホストをサブスクライブします。『インストールガイド』の「必要なエンタイトルメントのサブスクライブ」 を参照してください。
    • Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor (RHEV-H) の場合:
      1. Manager 上で rhel-7-server-rhevh-rpms リポジトリーを有効化します。
        # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhevh-rpms
      2. RHEV-H パッケージがインストールされていない場合はインストールして、利用可能な最新のバージョンにパッケージを更新します。
        # yum install rhev-hypervisor7
        # yum update rhev-hypervisor7
      3. 管理ポータルで ホスト タブをクリックして、アップグレードする Hypervisor を選択します。
      4. アップグレード をクリックすると、ホストのアップグレード の確認のウィンドウが開きます。
      5. Hypervisor の ISO イメージを選択します。
      6. OK をクリックします。ホスト タブに Hypervisor の情報が更新され、ステータスが以下の順序で変わります。
        • Maintenance
        • Installing
        • Non Responsive
        • Up
        これらは、すべて正常なステータスであり、各段階の処理にはしばらく時間がかかります。
      7. すべての更新が正しく適用されるように、Hypervisor を再起動します。
  4. Red Hat Enterprise Virtualization 環境内のホストごとに同じ手順を繰り返してください。
全ホストをアップグレードした後には、9章アップグレード後のタスクを参照してアップグレード後のタスクを完了します。

3.5. セルフホストエンジンのアップグレード

Red Hat Enterprise Linux 7 ホストで実行中の Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 セルフホストエンジンをアップグレードする場合は、『セルフホストエンジンガイド』の「RHEL ベースのセルフホストエンジンのアップグレード」を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux 6 ホスト上で実行中の Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 セルフホストエンジンをアップグレードするには、ホストを Red Hat Enterprise Linux 7 にアップグレードしてから、環境を Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 にアップグレードしてください。

第4章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 へのアップグレード

4.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 への互換性アップグレードが必要な機能

Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 の一部の機能は、データセンター、クラスター、およびストレージの互換バージョンが 3.5 に設定されている場合にのみ利用可能です。

表4.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 への互換性アップグレードが必要な機能

機能説明
準仮想化乱数ジェネレーター (RNG) デバイスのサポート
この機能は、仮想マシンの準仮想化乱数ジェネレーターに対するサポートを追加します。この機能を使用するには、乱数ジェネレーターのソースをクラスターレベルで設定し、必要な RNG デバイスソースを全ホストがサポートしてレポートするようにする必要があります。この機能はバージョン 6.6 以降の Red Hat Enterprise Linux ホストでサポートされています。
シリアル番号ポリシーのサポート
この機能は、仮想マシンのカスタムシリアル番号を設定するためのサポートを追加します。シリアル番号ポリシーは、クラスターレベルまたは個々の仮想マシンで指定することができます。
データドメインでの OVF ファイルの保存
この機能は、Open Virtualization Format ファイル (仮想マシンのテンプレートを含む) をサポート対象プール内の任意のドメインに保管するためのサポートを追加します。
ブートメニューのサポート
この機能は、仮想マシンのブートデバイスメニューを有効化するためのサポートを追加します。
データストレージドメインのインポート
この機能は、ユーザーが既存のデータストレージドメインを環境に追加するためのサポートを追加します。データストレージドメインが追加されると、Manager はそのストレージドメイン内の全仮想マシンを検出して追加します。
SPICE のコピー&ペーストのサポート
この機能は、ユーザーが SPICE クリップボードへのコピー&ペーストを有効化/無効化するためのサポートを提供します。
ストレージプールのメタデータの削除
この機能は、ストレージプールのメタデータを engine データベースのみで保管/維持管理するためのサポートを追加します。
ネットワークのカスタムプロパティーのサポート
この機能は、ホストにネットワークをプロビジョニングする際にユーザーがカスタムプロパティーを定義するためのサポートを追加します。

4.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.5 へのアップグレードに関する考慮事項

アップグレードを計画する際に考慮すべき重要なポイントは以下のとおりです。

重要

バージョン 3.5 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.4 からのみです。
Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 よりも前のバージョンから 3.5 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 を使用している場合は、まず 3.4 の最新のマイナーバージョンにアップグレードしてから 3.5 にアップグレードする必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 は、Red Hat Enterprise Linux 6.6 での実行がサポートされています。
バージョン 3.5 へのアップグレードには、Manager をホストするマシンのベースオペレーティングシステムのアップグレードも含まれます。

4.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 へのアップグレード

以下の手順では、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 から 3.5 へのアップグレードの方法について説明します。この手順の開始時には、Manager がインストールされているシステムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 パッケージを取得するためのエンタイトルメントにサブスクライブされていることを前提としています。

重要

アップグレードに失敗すると、engine-setup コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。

手順4.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 へのアップグレード

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.5 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.5
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.5-rpms
  2. rhevm-setup パッケージを更新します。
    # yum update rhevm-setup
  3. 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
    # engine-setup
  4. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 チャンネルを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 のパッケージが使用されないようにします。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.4
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.4-rpms
  5. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update

第5章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 へのアップグレード

5.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 への互換性アップグレードが必要な機能

Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 の一部の機能は、データセンター、クラスター、およびストレージの互換バージョンが 3.4 に設定されている場合にのみ利用できます。

表5.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 への互換性アップグレードが必要な機能

機能説明
エラー時の移行中断
この機能により、仮想マシンの移行中に発生したエラーの処理に対するサポートが追加されます。
Gluster ボリュームの強制的な作成
この機能により、root パーティションで Gluster ブリックを作成するためのサポートが追加されます。この機能を使用すると、root パーティションでのブリック作成に対する警告を無効にするように選択できます。
Gluster ボリュームの非同期タスク管理
この機能により、ボリュームのリバランスやブリックの削除など Gluster ボリュームでの非同期タスクの管理に対するサポートが提供されます。この機能を使用するには、GlusterFS バージョン 3.5 以降を使用する必要があります。
Glance イメージのテンプレートとしてのインポート
この機能により、OpenStack Image Service からイメージをテンプレートとしてインポートするためのサポートが提供されます。
NFS 以外の ISO ドメインに関するファイル統計取得
この機能により、NFS 以外のストレージ形式を使用する ISO ドメイン (例: ローカル ISO ドメイン) に保管されているファイルに関する統計を取得するサポートが追加されます。
デフォルトルートのサポート
この機能により、管理ネットワークのデフォルトルートが主要ルーティングテーブルに登録され、その他すべてのネットワークのデフォルトルートの登録を無効にするためのサポートが追加されます。これにより、管理ネットワークのゲートウェイはホストのデフォルトゲートウェイとして確実に設定されます。
仮想マシンのリブート
この機能により、ユーザーポータルまたは管理ポータルの新しいボタンで仮想マシンをリブートするためのサポートが追加されます。仮想マシンに対してこのアクションを使用するには、その仮想マシンにゲストツールをインストールする必要があります。

5.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 へのアップグレードに関する考慮事項

アップグレードを計画する際に考慮すべき重要なポイントは以下のとおりです。

重要

バージョン 3.4 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.3 からのみです。
Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 よりも前のバージョンから 3.4 にアップグレードするには、1 バージョンずつ順番にアップグレードを進めてから最新版にアップグレードする必要があります。たとえば、Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 を使用している場合には、まず 3.3 にアップグレードしてから 3.4 にアップグレードする必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにはインストールできません。
ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。
JBoss Enterprise Application Platform 6.2 へのアップグレードを推奨しています。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 は Enterprise Application Platform 6.1.0 をサポートしていますが、最新のサポート対象バージョンの JBoss にアップグレードすることを推奨します。
Reports および Data Warehouse は engine-setup でセットアップされるようになりました。
Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 より、Reports および Data Warehouse の機能は、engine-setup コマンドで設定およびアップグレードされるようになりました。Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 環境に Reports および Data Warehouse の機能を設定済みの場合は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 にアップグレードする前に rhevm-reports-setup および rhevm-dwh-setup のパッケージをインストールして、これらの機能が engine-setup によって検出されるようにしておく必要があります。

5.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 へのアップグレード

以下の手順では、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 から 3.4 へのアップグレードの方法について説明します。この手順の開始時には、Manager がインストールされているシステムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 パッケージを取得するためのエンタイトルメントにサブスクライブされていることを前提としています。

重要

アップグレードに失敗すると、engine-setup コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。

手順5.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 へのアップグレード

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager がインストールされているシステムが、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.4 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.4
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.4-rpms
  2. rhevm-setup パッケージを更新します。
    # yum update rhevm-setup
  3. 以下のコマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
    # engine-setup
  4. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のリポジトリーを削除または無効にして、このシステムで Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のパッケージが使用されないようにします。
    • RHN クラシックの場合:
      # rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.3
    • サブスクリプションマネージャーの場合:
      # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.3-rpms
  5. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update

第6章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレード

6.1. Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 への互換性アップグレードが必要な機能

Red Hat Enterprise Virtualization の一部の機能は、データセンター、クラスター、およびストレージの互換バージョンが 3.3 に設定されている場合にのみ利用可能です。

表6.1 Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 への互換性アップグレードが必要な機能

機能説明
Libvirt/libvirt 間の仮想マシン移行
libvirt/libvirt 間の通信を用いた仮想マシンの移行を実行します。これは、ネイティブの KVM 移行よりも安全、セキュアで、かつホストの設定の要件がより少ない方法ですが、ホストの CPU のオーバーヘッドが高くなります。
仮想マシントラフィックを伝送するための分離されたネットワーク
仮想マシンの移行トラフィックを、その他のタイプのトラフィック (管理/ディスプレイトラフィックなど) から分離します。移行によりネットワークフラッドが発生し、その他の重要なタイプのトラフィックが中断する可能性を軽減します。
論理ネットワーク別のゲートウェイ定義
各論理ネットワークに管理ネットワークのゲートウェイとは別のゲートウェイを定義することができます。これにより、ネットワークトポロジーをより高度にカスタマイズすることが可能です。
RAM を含むスナップショット
スナップショットには、ディスクに加えて、仮想マシンのメモリーの状態も含まれるようになりました。
最適化された仮想マシンの iSCSI デバイスドライバー
最適化されたデバイスドライバーを使用することにより、仮想マシンは iSCSI ストレージを仮想ハードディスクとして使用できるようになりました。
メモリーオーバーコミットの MOM 管理に対するホストのサポート
MOM は、ホスト上のメモリーオーバーコミットを管理するのに使用することができるポリシー駆動型のツールです。現在 MOM はメモリーバルーニングと KSM の制御をサポートしています。
GlusterFS データドメイン
ストレージドメイン作成方法の 1 つとして、GlusterFS プロトコルに対するネイティブサポートが追加され、Gluster データセンターが作成できるようになりました。
カスタムデバイスプロパティーのサポート
仮想マシンのカスタムプロパティーに加えて、仮想マシンのデバイスのカスタムプロパティーも定義することができます。
単一の仮想 PCI デバイスを使用したマルチモニター
1 モニターにつき 1 PCI デバイスを使用するのではなく、単一の仮想 PCI デバイスで複数のモニターを稼働させます。
更新可能なストレージサーバー接続
ストレージドメインのストレージサーバー接続詳細の編集が可能になりました。
仮想マシンのハードディスクアライメントのチェック
仮想ディスク、そのディスクにインストールされているファイルシステム、および下層のストレージがアラインメントされているかどうかを確認します。アライメントされていない場合には、パフォーマンスペナルティーが発生する可能性があります。
拡張可能な仮想マシンディスクイメージ
仮想マシンのディスクイメージの空き容量が不足した場合には、拡張できるようになりました。
OpenStack Image Service の統合
Red Hat Enterprise Virtualization は OpenStack Image Service をサポートしています。Image Service リポジトリーとの間でイメージのインポート/エクスポートを行うことができます。
Gluster フックのサポート
Red Hat Enterprise Virtualization Manager からボリュームのライフサイクルイベントを拡張する Gluster フックを管理することができます。
Gluster ホストの UUID のサポート
この機能により Gluster ホストは、IP アドレスで識別する以外に、Gluster によって生成される Gluster サーバーの UUID でも識別することができます。
ネットワーク QoS (Qualty of Service) のサポート
受信/送信ネットワークトラフィックを仮想 NIC レベルで制限します。
Cloud-Init サポート
Cloud-Init により、仮想マシンの早期設定タスク (例: ホスト名、認証キーの設定など) を自動化することができます。

6.2. Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレードに関する考慮事項

アップグレードを計画する際に考慮すべき重要なポイントは以下のとおりです。

重要

バージョン 3.3 へのアップグレードを実行できるのは、バージョン 3.2 からのみです。
Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 を使用している場合は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 へのアップグレードを試みる前に、Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 に移行しておく必要があります。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager は、IPA と同じマシンにインストールできません。
ipa-server パッケージがインストールされている場合には、エラーメッセージが表示されます。Identity Management (IdM) がインストールされているマシンへの Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 のインストールはサポートされていません。この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再度試す必要があります。詳細は、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。
Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
JBoss Enterprise Application Platform 6.1.0 へアップグレードを推奨しています。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 は Enterprise Application Platform 6.0.1 をサポートしていますが、最新のサポート対象バージョンの JBoss にアップグレードすることを推奨します。JBoss Enterprise Application Platform 6.1.0 のアップグレードに関する情報は「JBoss EAP 6 RPM インストールのアップグレード」を参照してください。
rhvm-upgrade コマンドの代わりに、engine-setup が使用されるようになりました。
バージョン 3.3 から Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストールで otopi (スタンドアロンで、システムコンポーネントを設定するためのプラグインベースのインストールフレームワーク) をサポートするようになりました。このフレームワークでは、インストールプロセス中に使用する rhevm-upgrade コマンドは engine-setup に変更され、rhevm-upgrade は使用されなくなりました。

6.3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 へのアップグレード

以下の手順では、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 から 3.3 へのアップグレードプロセスを説明します。この手順は、Manager が Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 パッケージを取得するためのエンタイトルメントにサブスクライブされていることを前提としています。
アップグレードに失敗すると、engine-setup コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager のインストール設定を以前の状態にロールバックするように試みます。このため、以下の説明に従ってアップグレードを完了するまでは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 に必要なリポジトリーを削除しないでください。アップグレードに失敗した場合は、インストールの復元方法を詳しく説明した手順が表示されます。

手順6.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 へのアップグレード

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.3 パッケージを取得するために必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを確認してください。
    サブスクリプションマネージャー

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 パッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization エンタイトルメントに関連付けられている rhel-6-server-rhevm-3.3-rpms リポジトリーから入手できます。subscription-manager コマンドを使用して、yum 設定でリポジトリーを有効にします。

    # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.3-rpms
    Red Hat Network クラシック

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 パッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.3 x86_64) チャンネルから入手できます。rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースを使用して、Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.3 x86_64) チャンネルにサブスクライブします。

    # rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.3

  2. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update
    特に JBoss Enterprise Application Platform 6.0.1 の JBoss Application Server を使用している場合は、上記のコマンドを実行して Enterprise Application Platform 6.1 にアップグレードする必要があります。
  3. rhevm-setup パッケージを更新して、最新版の engine-setup を取得します。
    # yum update rhevm-setup
  4. engine-setup コマンドを実行してプロンプトに従い、Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードします。
    # engine-setup
    [ INFO  ] Stage: Initializing
              
              Welcome to the RHEV 3.3.0 upgrade.
              Please read the following knowledge article for known issues and
              updated instructions before proceeding with the upgrade.
              RHEV 3.3.0 Upgrade Guide: Tips, Considerations and Roll-back Issues
                  https://access.redhat.com/articles/408623
              Would you like to continue with the upgrade? (Yes, No) [Yes]:
  5. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 のリポジトリーを削除して、Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 のパッケージが使用されないようにします。
    サブスクリプションマネージャー

    subscription-manager コマンドを使用して、yum 設定の Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 リポジトリーを無効にします。

    # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.2-rpms
    Red Hat Network クラシック

    rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースで Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64) チャンネルのサブスクライブを解除します。

    # rhn-channel --remove --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.2
Red Hat Enterprise Virtualization Manager のアップグレードが完了しました。Red Hat Enterprise Virtualization 3.3 の全機能を最大限に活用するには、以下の作業も実行してください。
  • すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
  • すべてのクラスターが互換バージョン 3.3 を使用するように変更します。
  • すべてのデータセンターが互換バージョン 3.3 を使用するように変更します。

第7章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 へのアップグレード

7.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 へのアップグレード

Red Hat Enterprise Virtualization Manager をバージョン 3.2 へアップグレードするには rhevm-upgrade コマンドを使用します。Manager のアップグレード中でも、仮想化ホストおよびそのホストで実行している仮想マシンは、アップグレードとは無関係に稼働を継続します。ホストのアップグレードが済んでいない場合は、Manager のアップグレードの完了後に Red Hat Enterprise Linux および Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の最新バージョンにアップグレードすることができます。

重要

Red Hat Enterprise Virtualization 3.0 を使用している場合は、このアップグレードを実行する前に Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 に移行しておく必要があります。

注記

アップグレードが失敗した場合には、rhevm-upgrade コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager インストールを以前の状態にロールバックするように試みます。これにも失敗した場合は、インストールを手動で復元する詳しい手順が表示されます。

手順7.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 へのアップグレード

  1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 パッケージの受信に必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを確認してください。以下の手順は、Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージに必要なエンタイトルメントにシステムがサブスクライブされていることを前提としています。アップグレードプロセスを完了するには、これらのパッケージが利用できる状態でなければなりません。
    証明書ベースの Red Hat Network

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 パッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization エンタイトルメントに関連付けられている rhel-6-server-rhevm-3.2-rpms リポジトリーから入手できます。subscription-manager コマンドを使用して、yum 設定でリポジトリーを有効にします。

    # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.2-rpms
    Red Hat Network クラシック

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 のパッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64) チャンネルで提供されます。rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースで Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.2 x86_64) チャンネルにサブスクライブします。

    # rhn-channel --add --channel=rhel-x86_64-server-6-rhevm-3.2
  2. Red Hat Enterprise Manager 3.1 のエンタイトルメントを削除して、システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 パッケージを使用しないようにします。
    証明書ベースの Red Hat Network

    subscription-manager コマンドを実行して、yum 設定の Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 リポジトリーを無効にします。subscription-manager コマンドは、root ユーザーとしてログインした状態で実行する必要があります。

    # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3.1-rpms
    Red Hat Network クラシック

    rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースで Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64) チャンネルのサブスクライブを解除します。

    # rhn-channel --remove --channel=rhel-6-server-rhevm-3.1
  3. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update
  4. rhevm-setup パッケージを更新して、rhevm-upgrade コマンドの最新バージョンが確実にインストールされるようにする必要があります。
    # yum update rhevm-setup
  5. Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードするには、rhevm-upgrade コマンドを実行します。
    # rhevm-upgrade
    Loaded plugins: product-id, rhnplugin
    Info: RHEV Manager 3.1 to 3.2 upgrade detected
    Checking pre-upgrade conditions...(This may take several minutes)
  6. ipa-server パッケージがインストールされている場合は、エラーメッセージが表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 は、Identity Management (IdM) と同じマシンへのインストールには対応していません。
    Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.2 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
    この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再試行してください。詳細については、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager をインストール環境のアップグレードが完了しました。Red Hat Enterprise Virtualization 3.2 の全機能を最大限に活用するには、以下の手順も実行しておく必要があります。
  • すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
  • すべてのクラスターが互換バージョン 3.2 を使用するように変更します。
  • すべてのデータセンターが互換バージョン 3.2 を使用するように変更します。

第8章 Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 へのアップグレード

8.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 へのアップグレード

Red Hat Enterprise Virtualization Manager をバージョン 3.1 へアップグレードするには rhevm-upgrade コマンドを使用します。Manager のアップグレード中でも、仮想化ホストおよびそのホストで実行している仮想マシンは、アップグレードとは無関係に稼働を継続します。ホストのアップグレードが済んでいない場合は、Manager のアップグレードの完了後に Red Hat Enterprise Linux および Red Hat Enterprise Virtualization Hypervisor の最新バージョンにアップグレードすることができます。

重要

Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 にアップグレードする際のヒントおよび考慮事項の最新の一覧については、https://access.redhat.com/knowledge/articles/269333 の記事を参照してください。

重要

Red Hat Enterprise Virtualization 2.2 を使用している場合は、このアップグレードを実行する前に Red Hat Enterprise Virtualization 3.0 に移行しておく必要があります。Red Hat Enterprise Virtualization 2.2 から Red Hat Enterprise Virtualization 3.0 への移行に関する情報は、https://access.redhat.com/knowledge/techbriefs/migrating-red-hat-enterprise-virtualization-manager-version-22-30 の記事を参照してください。

注記

アップグレードが失敗した場合には、rhevm-upgrade コマンドは Red Hat Enterprise Virtualization Manager インストールを以前の状態にロールバックするように試みます。これにも失敗した場合は、インストールを手動で復元する詳しい手順が表示されます。

手順8.1 Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 へのアップグレード

  1. システムが Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージを受信するために必要なエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 は Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 に必要な依存関係です。
    証明書ベースの Red Hat Network

    Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージは、証明書ベースの Red Hat Network の Red Hat JBoss Enterprise Application Platform エンタイトルメントで提供されます。

    subscription-manager コマンドを使用して、システムが Red Hat JBoss Enterprise Application Platform エンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認します。
    # subscription-manager list
    Red Hat Network クラシック

    Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 パッケージは、JBoss Application Platform (v 6) for 6Server x86_64 チャンネルから提供されます。このチャンネルのチャンネルエンタイトルメント名は Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (v 4, zip format) です。

    rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network Web インターフェースを使用して、Red Hat JBoss Application Platform (v 6) for 6Server x86_64 チャンネルをサブスクライブします。
  2. システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 パッケージを受信するために必要なチャンネルとエンタイトルメントにサブスクライブされていることを確認してください。
    証明書ベースの Red Hat Network

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization エンタイトルメントに関連付けされている rhel-6-server-rhevm-3.1-rpms リポジトリーから入手できます。subscription-manager コマンドを使用して、yum 設定でリポジトリーを有効にします。root ユーザーとしてログインした状態で subscription-manager コマンドを実行してください。

    # subscription-manager repos --enable=rhel-6-server-rhevm-3.1-rpms
    Red Hat Network クラシック

    Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 パッケージは、Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64) チャンネルから入手できます。

    rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースで Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.1 x86_64) チャンネルにサブスクライブします。
  3. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.0 のチャンネルとエンタイトルメントを削除して、システムが Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.0 のパッケージを使用しないようにします。
    証明書ベースの Red Hat Network

    subscription-manager コマンドを使用して、yum 設定で Red Hat Enterprise Virtualization 3.0 のリポジトリーを無効にします。

    # subscription-manager repos --disable=rhel-6-server-rhevm-3-rpms
    # subscription-manager repos --disable=jb-eap-5-for-rhel-6-server-rpms
    Red Hat Network クラシック

    rhn-channel コマンドまたは Red Hat Network の Web インターフェースで Red Hat Enterprise Virtualization Manager (v.3.0 x86_64) チャンネルのサブスクライブを解除します。

    # rhn-channel --remove --channel=rhel-6-server-rhevm-3
    # rhn-channel --remove --channel=jbappplatform-5-x86_64-server-6-rpm
  4. ベースオペレーティングシステムを更新します。
    # yum update
  5. rhevm-setup パッケージを更新して、rhevm-upgrade コマンドの最新バージョンが確実にインストールされるようにする必要があります。
    # yum update rhevm-setup
  6. Red Hat Enterprise Virtualization Manager をアップグレードするには、rhevm-upgrade コマンドを実行します。
    # rhevm-upgrade
    Loaded plugins: product-id, rhnplugin
    Info: RHEV Manager 3.0 to 3.1 upgrade detected
    Checking pre-upgrade conditions...(This may take several minutes)
  7. ipa-server パッケージがインストールされている場合は、エラーメッセージが表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 は、Identity Management (IdM) と同じマシンへのインストールには対応していません。
    Error: IPA was found to be installed on this machine. Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 does not support installing IPA on the same machine. Please remove ipa packages before you continue.
    この問題を解決するには、IdM 設定を別のシステムに移行してからアップグレードを再試行してください。詳細については、https://access.redhat.com/knowledge/articles/233143 の記事を参照してください。
  8. Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 5 に依存するパッケージの一覧が表示されます。Red Hat Enterprise Virtualization Manager 3.1 により必要な Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6 をインストールするには、これらのパッケージを削除する必要があります。
     Warning: the following packages will be removed if you proceed with the upgrade:
    
        * objectweb-asm
    
     Would you like to proceed? (yes|no):
    アップグレードを実行して、表示されているパッケージを削除するには yes と入力してください。
Red Hat Enterprise Virtualization Manager をインストール環境のアップグレードが完了しました。Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 の全機能を最大限に活用するには、以下の作業も実行してください。
  • すべての仮想化ホストが最新の状態で、最新の Red Hat Enterprise Linux パッケージまたは Hypervisor のイメージを実行していることを確認します。
  • すべてのクラスターが互換バージョン 3.1 を使用するように変更します。
  • すべてのデータセンターが互換バージョン 3.1 を使用するように変更します。

第9章 アップグレード後のタスク

9.1. クラスターの互換バージョンの変更

Red Hat Enterprise Virtualization のクラスターには互換バージョンがあります。クラスターの互換バージョンは、そのクラスター内の全ホストがサポートする Red Hat Enterprise Virtualization の機能を示します。クラスターの互換バージョンは、そのクラスター内で最も機能性の低いホストのバージョンに応じて設定されます。

注記

クラスターの互換バージョンを変更するには、まず、クラスター内の全ホストを更新して、必要な互換性レベルをサポートするレベルにする必要があります。

手順9.1 クラスターの互換バージョンの変更

  1. 管理ポータルで クラスター タブをクリックします。
  2. 表示された一覧の中から、変更するクラスターを選択します。
  3. 編集 をクリックします。
  4. 互換バージョン を必要な値に変更します。
  5. OK をクリックして、クラスターの互換バージョンを変更 の確認ウィンドウを開きます。
  6. OK をクリックして確定します。
クラスターの互換バージョンが更新されました。データセンター内の全クラスターの互換バージョンの更新が済むと、データセンター自体の互換バージョンも変更することができます。

警告

互換バージョンをアップグレードすると、そのデータセンターに属しているストレージドメインもすべてアップグレードされます。互換バージョンを 3.0 以前のバージョンから 3.1 以降にアップグレードすると、これらのストレージドメインは 3.0 以前のバージョンでは使用できなくなります。

9.2. データセンターの互換バージョンの変更

Red Hat Enterprise Virtualization データセンターには、互換バージョンがあります。互換バージョンとは、データセンターと互換性のある Red Hat Enterprise Virtualization のバージョンを指します。データセンター内のクラスターはすべて、指定の互換性レベルをサポートします。

注記

データセンターの互換バージョンを変更するには、まず最初に、変更後の互換性レベルをサポートするレベルまで、データセンター内の全クラスターを更新する必要があります。

手順9.2 データセンターの互換バージョンの変更

  1. 管理ポータルで データセンター タブをクリックします。
  2. 表示された一覧の中から、変更するデータセンターを選択します。
  3. 編集 をクリックします。
  4. 互換バージョン を必要な値に変更します。
  5. OK をクリックして、データセンターの互換バージョンを変更 の確認ウィンドウを開きます。
  6. OK をクリックして確定します。
データセンターの互換バージョンが更新されました。

警告

互換バージョンをアップグレードすると、そのデータセンターに属しているストレージドメインもすべてアップグレードされます。互換バージョンを 3.0 以前のバージョンから 3.1 以降にアップグレードすると、これらのストレージドメインは 3.0 以前のバージョンでは使用できなくなります。

付録A オフラインの Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新

A.1. Red Hat Enterprise Virtualization Manager をオフラインでインストールするためのローカルリポジトリーの更新

ローカルリポジトリーから FTP 経由でパッケージを受信するシステム上に Red Hat Enterprise Virtualization Manager がホストされている場合には、そのリポジトリーを定期的に同期してコンテンツ配信ネットワークからパッケージをダウンロードしてから、Manager システムの更新またはアップグレードを行う必要があります。更新パッケージは、セキュリティー問題、バグ修正、拡張機能の追加に対応します。
  1. リポジトリーをホストするシステムで、リポジトリーを同期して利用可能な各パッケージの最新バージョンをダウンロードします。
    # reposync -l --newest-only /var/ftp/pub/rhevrepo
    このコマンドを実行すると、多数のパッケージがダウンロードされて完了に長時間を要する場合があります。
  2. Manager システムでリポジトリーが利用可能であることを確認してから、Manager システムを更新/アップグレードします。マイナーバージョン間での Manager 更新についての情報は「Red Hat Enterprise Virtualization Manager の更新」を、メジャーバージョン間のアップグレードについての情報は「更新についての概要」を参照してください。

付録B 改訂履歴

改訂履歴
改訂 3.6-8.1Sun Mar 13 2016Red Hat Localization Services
翻訳ファイルを XML ソースバージョン 3.6-8 と同期
改訂 3.6-8Wed 09 Mar 2016Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
「Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード」のトピックを更新
改訂 3.6-7Tue 01 Mar 2016Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
BZ#1297266: Red Hat Enterprise Linux 6 クラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレードのトピックを追加
改訂 3.6-6Mon 22 Feb 2016Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 の一般提供 (GA) に向けた最初の改訂
改訂 3.6-5Fri 19 Feb 2016Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
アップグレードの考慮事項に関するコンテンツ (ドラフト) を削除
改訂 3.6-4Mon 4 Jan 2016Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
BZ#1290096: 3.4、3.5、および 3.6 のアップグレード手順を更新
改訂 3.6-3Wed 18 Nov 2015Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 ベータリリースの最終版作成
改訂 3.6-2Tues 22 Sep 2015Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
BZ#1219336: マイナーバージョン間の更新手順についての記載内容を向上
BZ#1224935: オフラインリポジトリーの更新手順を追加
改訂 3.6-1Fri 10 Jul 2015Red Hat Enterprise Virtualization Documentation Team
Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 リリースの初版作成

法律上の通知

Copyright © 2016 Red Hat.
This document is licensed by Red Hat under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License. If you distribute this document, or a modified version of it, you must provide attribution to Red Hat, Inc. and provide a link to the original. If the document is modified, all Red Hat trademarks must be removed.
Red Hat, as the licensor of this document, waives the right to enforce, and agrees not to assert, Section 4d of CC-BY-SA to the fullest extent permitted by applicable law.
Red Hat, Red Hat Enterprise Linux, the Shadowman logo, JBoss, OpenShift, Fedora, the Infinity logo, and RHCE are trademarks of Red Hat, Inc., registered in the United States and other countries.
Linux® is the registered trademark of Linus Torvalds in the United States and other countries.
Java® is a registered trademark of Oracle and/or its affiliates.
XFS® is a trademark of Silicon Graphics International Corp. or its subsidiaries in the United States and/or other countries.
MySQL® is a registered trademark of MySQL AB in the United States, the European Union and other countries.
Node.js® is an official trademark of Joyent. Red Hat Software Collections is not formally related to or endorsed by the official Joyent Node.js open source or commercial project.
The OpenStack® Word Mark and OpenStack logo are either registered trademarks/service marks or trademarks/service marks of the OpenStack Foundation, in the United States and other countries and are used with the OpenStack Foundation's permission. We are not affiliated with, endorsed or sponsored by the OpenStack Foundation, or the OpenStack community.
All other trademarks are the property of their respective owners.