RHEL 8 for SAP HANA2 インストールの設定
概要
多様性を受け入れるオープンソースの強化
Red Hat では、コード、ドキュメントにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。多様性を受け入れる用語に変更する取り組みの詳細は、Red Hat CTO である Chris Wright のメッセージ を参照してください。
Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)
Red Hat ドキュメントに関するご意見やご感想をお寄せください。また、改善点があればお知らせください。
特定の文章に関するコメントの送信
- Multi-page HTML 形式でドキュメントを表示し、ページが完全にロードされてから右上隅に Feedback ボタンが表示されていることを確認します。
- カーソルを使用して、コメントを追加するテキスト部分を強調表示します。
- 強調表示されたテキストの近くに表示される Add Feedback ボタンをクリックします。
- フィードバックを追加し、Submit をクリックします。
第1章 RHEL 8 for SAP ソリューションのインストール
RHEL 8 は、インタラクティブモード でインストールするか、キックスタートを使用した 無人インストール が可能です。このガイドでは、対話型インストールの実行方法を説明します。
キックスタートを使用してインストールを行う場合には、サーバー をベース環境として使用し、SAP HANA ストレージの要件 の推奨事項を考慮してください。テストシステムの場合は、デフォルトの /home ファイルシステムの割り当てを削除し、大きい root (/) ファイルシステムを使用できます。
前提条件
Red Hat カスタマーポータル から、サポート対象となっているご希望の RHEL 8 マイナーリリースのインストールイメージをダウンロードしている。
重要SAP HANA は、RHEL 8 の特定のマイナーリリース (RHEL 8.2 など) でのみ対応しています。SAP が対応している RHEL 8 マイナーリリースの詳細は、SAP ノート 2235581 を参照してください。
- SAP ソフトウェアダウンロード ポータルから、サポート対象となっているご希望の SAP HANA 2 SPS04 または SPS05 のリビジョンに対応するインストールメディアをダウンロードしている。
手順
RHEL 8 インストールソースからサーバーを起動します。
RHEL 8 イメージからサーバーを起動する方法の詳細は、標準の RHEL インストールの実行 を参照してください。
- 言語を選択し、Continue をクリックします。
- Localization で、使用するキーボードレイアウト、対応する言語、および日時を選択します。
- Software で、Software Selection を選択します。
Software Selection ウィンドウで、Base Environment に Server を選択し、Done をクリックします。
注記追加のソフトウェアを選択 しないでください。
- SYSTEM で、Installation Destination を選択します。
Installation Destination ウィンドウで、必要に応じてストレージ設定を選択し、Done をクリックします。
注記SAP HANA ストレージの要件 の推奨事項を考慮するようにしてください。テストシステムの場合は、デフォルトの
/homeファイルシステムの割り当てを削除し、大きい root (/) ファイルシステムを使用できます。- SYSTEM で、Network & Host Name をクリックし、ネットワーク接続を設定します。
- Begin Installation をクリックします。
User Settings を設定します。
- ルートパスワードを設定するには、Root Password をクリックします。
- ユーザー、ユーザー名、およびパスワードを設定するには、User Creation をクリックします。
- RHEL が正常にインストールされたら、Reboot を選択します。
第2章 ホストの登録
このセクションでは、RHEL サーバーを Red Hat Satellite に登録する方法を説明します。
システムが Red Hat カスタマーポータルまたはクラウドプロバイダーに登録されている場合は、異なる手順が適用されます。
前提条件
有効な Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions サブスクリプションがある。
お使いのサーバーから Red Hat Satellite Server、Red Hat カスタマーポータル、またはクラウドプロバイダー経由で必要なパッケージにアクセスできるように、有効な RHEL for SAP Solutions サブスクリプションがある。
詳細は「Red Hat Satellite > 6.8 > クイックスタートガイド」を参照してください。
Satellite 管理者から以下の情報が取得している。
- アクティベーションキー。
- 組織名を表す文字列。
Katello クライアントパッケージの URL。
これは、Satellite Server への接続時に必要です。詳細は、Red Hat Satellite > 6.8 > クイックスタートガイド を参照してください。
お使いのサーバーがサーバー要件を満たし、Sercice (IaaS) 設定のインストラクチャーとして設定されている。
ベアメタルのデプロイメントの場合は、お使いのサーバーの種類が SAP Certified and Supported SAP HANA Hardware Directory に記載されており、SAP HANA Server Installation and Update Guide のハードウェア最小要件を満たしていることを確認します。
認定 IaaS プラットフォームは、Certified and Supported SAP HANA Hardware を参照してください。
-
rootアクセス
手順
Katello クライアントの rpm パッケージをダウンロードします。
# wget https://sat.int.example.com/pub/katello-ca-consumer-latest.noarch.rpmURL は、Satellite 管理者が提示した URL に置き換えます。
Katello クライアント rpm パッケージをインストールします。
# yum install -y katello-ca-consumer-latest.noarch.rpmパッケージ名は、ダウンロードしたパッケージ名に置き換えます。
システムを登録します。
# subscription-manager register --org="your-organization-name" \ --activationkey="your-activation-key"
your-organization-name は、組織名を表す文字列に、your-activation-key は、アクティベーションキーに置き換えます。どちらも、Satellite 管理者が提示します。
注記外部の Ansible コントロールノードを使用して、RHEL サーバーを RHEL for SAP Solutions リポジトリーに登録してサブスクライブする場合は、システムを手動で登録するのではなく、
redhat_sap.sap_rhsmAnsible ロールを使用できます。詳細は、Ansible Galaxy ポータルの sap_rhsm セクション を参照してください。
第3章 RHEL リリースロックの適用
SAP は、特定の RHEL マイナーリリース (RHEL 8.2 など) で SAP HANA をサポートします。RHEL システムが特定のマイナーリリースに設定されていることを確認するには、リリースロックを適用する必要があります。
SAP が対応している RHEL 8 マイナーリリースの詳細は、SAP ノート 2235581 を参照してください。
リリースロックを適用する前に RHEL システムを更新すると、依存関係のエラーが発生し、SAP HANA で対応していない RHEL 8 マイナーバージョンにアップグレードされてしまう可能性があります。yum のインストールおよび更新は、リリースロックが適用されてから行うことを推奨しています。
redhat_sap.sap_rhsm Ansible ロールを使用して RHEL サーバーを RHEL for SAP Solutions リポジトリーに登録すると、この手順を省略して SAP 向けの RHEL システムロールのインストール に進むことができます。詳細は、Ansible Galaxy ポータルの sap_rhsm セクション を参照してください。
前提条件
-
rootアクセス
手順
dnfキャッシュを消去します。# rm -rf /var/cache/dnf
リリースロックを設定します。
# subscription-manager release --set=8.x8.x は、RHEL 8 で対応しているマイナーリリース (例: 8.2) に置き換えます。
第4章 必要なリポジトリーの有効化
SAP HANA のインストールに必要なパッケージにアクセスできるように、特定の RHEL リポジトリーを有効にする必要があります。SAP HANA のバージョン、ホストのアーキテクチャー、および RHEL マイナーバージョンをもとに有効にするリポジトリーについての詳細は、RHEL for SAP Configurator を参照してください。
redhat_sap.sap_rhsm Ansible ロールを使用して RHEL サーバーを RHEL for SAP Solutions リポジトリーに登録すると、この手順を省略して SAP 向けの RHEL システムロールのインストール に進むことができます。詳細は、Ansible Galaxy ポータルの sap_rhsm セクション を参照してください。
前提条件
-
rootアクセス
手順
すべてのリポジトリーを無効にします。
# subscription-manager repos --disable="*"
以下のリポジトリーを有効にします。
# subscription-manager repos \ --enable="rhel-8-for-$(uname -m)-baseos-e4s-rpms" \ --enable="rhel-8-for-$(uname -m)-appstream-e4s-rpms" \ --enable="rhel-8-for-$(uname -m)-sap-solutions-e4s-rpms" \ --enable="rhel-8-for-$(uname -m)-sap-netweaver-e4s-rpms"
注記SAP HANA データベースだけにサーバーを使用する場合は、
sap-netweaver-e4s-rpmsリポジトリーを有効にする必要はありません。
第5章 RHEL System Roles for SAP
RHEL System Roles for SAP は、Ansible が実行できるロールセットで、このシステムロールで SAP HANA のインストール用のローカルホストまたはリモートホスト (管理ノード) 設定を支援します。
5.1. Ansible Engine のインストール
RHEL サブスクリプションでは、Ansible Engine での RHEL システムロールに対応していますが、これらのシステムロールは Ansible Engine リポジトリーから入手できます。
Ansible Tower または Ansible Engine がすでにある場合は、この手順を省略して SAP 向けの RHEL システムロールのインストール に進めることができるのでご注意ください。
前提条件
-
rootアクセス
手順
Ansible リポジトリーを有効にします。
# subscription-manager repos \ --enable=ansible-2.9-for-rhel-8-$(uname -m)-rpms
Ansible Engine をインストールします。
# yum install ansible
5.2. RHEL System Roles for SAP のインストール
SAP 向けの RHEL システムロールには、sap-preconfigure、sap-netweaver-preconfigure、および sap-hana-preconfigure が含まれます。上記のロールを使用して、ローカルまたはリモートの管理ノードを設定できます。
前提条件
-
rootアクセス Ansible Engine または Ansible Tower をインストールしている。
Ansible Engine のインストール方法は、Ansible Engine のインストール を参照してください。
手順
RHEL System Roles for SAP をインストールします。
# yum install rhel-system-roles-sap
5.3. SAP 向けの RHEL システムロールを使用したサーバー設定
RHEL System Roles for SAP を使用すると、SAP HANA 向けの適切な SAP ノートに従い、サーバーを簡単かつ迅速に、一貫した方法で設定できるようになります。
5.3.1. ローカル管理ノードの設定
Ansible Engine が、SAP HANA のインストール先と同じホストにインストールされている場合は、以下の手順に従ってローカル管理ノードを設定します。
前提条件
-
rootアクセス
手順
以下の内容で、
sap-hana.ymlという名前のファイルを作成します。--- - hosts: localhost vars: ansible_connection: local sap_preconfigure_fail_if_reboot_required: no sap_hana_preconfigure_fail_if_reboot_required: no sap_hana_preconfigure_update: yes roles: - role: sap-preconfigure - role: sap-hana-preconfigure重要YAML ファイルでは、タブではなく、インデントとスペースを使用する必要があります。
Ansible Playbook (
sap-hana.yml) を実行します。# ansible-playbook sap-hana.yml
この Playbook では、SAP HANA 向けの適切な SAP ノートに従って、ローカル管理ノードが設定されます。
- サーバーを再起動します。
5.3.2. リモート管理ノードの設定
別に Ansible Engine コントロールノードがある場合は、以下の手順に従って 1 つ以上の管理ノードを自動的に設定します。
前提条件
管理ホストへの SSH 接続の設定
詳細は、 接続メソッドおよび詳細 を参照してください。
-
rootアクセス
手順
ファイル
/etc/ansible/hostsを作成して、設定する新しいホスト名に変更します。host01 host02
host01およびhost02は、管理ノードの名前に置き換えます。各管理対象ノード名は、別々の行に指定する必要があります。以下の内容で、
sap-hana.ymlという名前のファイルを作成します。- hosts: all vars: sap_preconfigure_fail_if_reboot_required: no sap_hana_preconfigure_fail_if_reboot_required: no sap_hana_preconfigure_update: yes roles: - role: sap-preconfigure - role: sap-hana-preconfigure重要YAML ファイルでは、タブではなく、インデントとスペースを使用する必要があります。
Ansible Playbook (
sap-hana.yml) を実行します。# ansible-playbook -l host01,host02 sap-hana.yml
host01 および host02 は、管理ノードの名前に置き換えます。
この Playbook では、SAP HANA 向けの適切な SAP ノートに従って、リモートhost01 と host02 が設定されます。
- サーバー host01 および host02 を再起動します。
第6章 次のステップ
RHEL 8 for SAP Solutions システムの設定後に、SAP HANA をインストールできます。インストールプロセスの詳細は、SAP HANA Server Installation and Update Guide 参照してください。