第30章 コンテナーの作成と実行

このセクションでは、リアルタイムカーネルを使用してコンテナーを作成および実行する方法を説明します。

前提条件

  • podman およびその他のコンテナー関連のユーティリティーをインストールしている。
  • RHEL での Linux コンテナーの管理に精通している。
  • kernel-rt パッケージおよびリアルタイム関連のパッケージをインストールしている。

30.1. コンテナーの作成

以下のオプションはすべて、リアルタイムカーネルとメインの RHEL カーネルの両方で使用できます。kernel-rt パッケージにより潜在的な決定論が改善され、通常のトラブルシューティングが可能となります。

前提条件

  • 管理者権限がある。

手順

以下の手順では、リアルタイムカーネルに関して、Linux コンテナーを設定する方法を説明します。

  1. コンテナーに使用するディレクトリーを作成します。以下に例を示します。

    # mkdir cyclictest
  2. 対象のディレクトリーに移動します。

    # cd cyclictest
  3. コンテナーレジストリーサービスを提供するホストにログインします。

    # podman login registry.redhat.io
    Username: my_customer_portal_login
    Password: ***
    Login Succeeded!
  4. 以下の Dockerfile を作成します。

    # vim Dockerfile
    FROM rhel8
    RUN subscription-manager repos --enable=rhel-8-for-x86_64-rt-rpm
    RUN dnf -y install rt-tests
    ENTRYPOINT cyclictest --smp -p95
  5. Dockerfile が含まれるディレクトリーからコンテナーイメージをビルドします。

    # podman build -t cyclictest .