25.3. Ansible を使用した非対称 vault への IdM サービスシークレットの保存

以下の手順に従って、Ansible Playbook を使用して、サービス vault にシークレットを保存し、サービスが後で取得できるようにします。以下の手順で使用する例では、管理者は secret_vault という名前の非対称 vault にシークレットが含まれる PEM ファイルを保存します。こうすることで、サービスは、vault からシークレットを取得する際に、秘密鍵を使用して必ず認証することになります。vault メンバーは、IdM クライアントからファイルを取得できます。

前提条件

  • 次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定している。

    • Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
    • Ansible コントローラーに ansible-freeipa パッケージがインストールされている。
    • ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
    • この例では、secret.yml Ansible vault に ipaadmin_password が保存されていることを前提としています。
  • ターゲットノード (ansible-freeipa モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。
  • IdM 管理者 パスワードが分かっている。
  • サービスシークレットの保存先の 非対称 vault を作成している。
  • シークレットが /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/vault/private-key-to-an-externally-signed-certificate.pem ファイルなど、Ansible コントローラーのローカルに保存されている。

手順

  1. /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/vault ディレクトリーに移動します。

    $ cd /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/vault
  2. オプション: inventory.file など、存在しない場合はインベントリーファイルを作成します。

    $ touch inventory.file
  3. インベントリーファイルを開き、[ipaserver] セクションに、設定する IdM サーバーを定義します。たとえば、Ansible に対して server.idm.example.com を設定するように指示するには、次のコマンドを実行します。

    [ipaserver]
    server.idm.example.com
  4. Ansible Playbook ファイル (data-archive-in-asymmetric-vault.yml) を作成します。以下に例を示します。

    $ cp data-archive-in-asymmetric-vault.yml data-archive-in-asymmetric-vault-copy.yml
  5. data-archive-in-asymmetric-vault-copy.yml ファイルを開いて編集します。
  6. ファイルを変更するには、ipavault タスクセクションに以下の変数を設定します。

    • ipaadmin_password 変数は IdM 管理者パスワードに設定します。
    • name 変数は vault の名前 (例: secret_vault) に設定します。
    • service 変数は vault のサービス所有者に設定します (例: HTTP/webserver1.idm.example.com)。
    • in 変数は "{{ lookup('file', 'private-key-to-an-externally-signed-certificate.pem')| b64encode }}" に設定します。この設定では、Ansible が IdM サーバーではなく、Ansible コントローラーの作業ディレクトリーから秘密鍵のあるファイルを取得するようになります。
    • action 変数は member に設定します。

      今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイル:

    ---
    - name: Tests
      hosts: ipaserver
      gather_facts: false
    
      vars_files:
      - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml
      tasks:
      - ipavault:
          ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}"
          name: secret_vault
          service: HTTP/webserver1.idm.example.com
          in: "{{ lookup('file', 'private-key-to-an-externally-signed-certificate.pem') | b64encode }}"
          action: member
  7. ファイルを保存します。
  8. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory.file data-archive-in-asymmetric-vault-copy.yml