8.6. DBM から SQLite への NSS データベースの更新

多くのアプリケーションでは、NSS_DEFAULT_DB_TYPE 環境変数をシステムの sql に設定すると、NSS データベース形式が DBM から SQLite に自動的に変換されます。certutil ツールを使用すると、すべてのデータベースが変換されていることを確認できます。

注記

RHEL 9 にアップグレードする前に、DBM 形式に保存されている NSS データベースを変換します。つまり、RHEL 9 にアップグレードする RHEL システム (6、7、および 8) で以下の手順を実行します。

前提条件

  • nss-tools パッケージがシステムにインストールされている。

手順

  1. NSS_DEFAULT_DB_TYPE を、システム上で sql に設定します。

    # export NSS_DEFAULT_DB_TYPE=sql
  2. すべてのディレクトリーでの変換コマンドの使用[1] これには、以下のように DBM 形式の NSS データベースファイルが含まれます。

    # certutil -K -X -d /etc/ipsec.d/

    データベースファイルがパスワードで保護されている場合は、-f オプションの値としてパスワードまたはパスワードファイルへのパスを指定する必要があります。以下に例を示します。

    # certutil -K -X -f /etc/ipsec.d/nsspassword -d /etc/ipsec.d/

関連情報

  • certutil(1) man ページ。


[1] RHEL には、システム全体の NSS データベースが /etc/pki/nssdb ディレクトリーに含まれています。その他の場所は、使用するアプリケーションによって異なります。たとえば、Libreswan はデータベースを /etc/ipsec.d/ ディレクトリーに保存し、Firefox は /home/<username>/.mozilla/firefox/ ディレクトリーを使用します。