8.4. krb5kdc プロセス数の調整
Key Distribution Center (KDC) が着信接続の処理を開始するプロセスの数を手動で調整するには、次の手順に従います。
デフォルトでは、IdM インストーラーは CPU コアの数を検出し、その値を /etc/sysconfig/krb5kdc
ファイルに入力します。たとえば、ファイルには次のエントリーが含まれている場合があります。
KRB5KDC_ARGS='-w 2' [...]
この例では、KRB5KDC_ARGS
パラメーターを -w 2
に設定すると、KDC は 2 つの別個のプロセスを開始して、メインプロセスからの着信接続を処理します。特に、要件に基づいて仮想 CPU の数を簡単に追加または削除できる仮想環境では、この値を調整することが推奨されます。ポート 88 の TCP/IP キューが増え続けてパフォーマンスの問題が発生したり、IdM サーバーが応答しなくなったりするのを防ぐには、KRB5KDC_ARGS
パラメーターを手動で高い値に設定して、より多くのプロセスをシミュレートします。
手順
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/etc/sysconfig/krb5kdc
ファイルをテキストエディターで開きます。 KRB5KDC_ARGS
パラメーターの値を指定します。この例では、プロセスの数を 10 に設定しています。KRB5KDC_ARGS='-w 10' [...]
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/etc/sysconfig/krb5kdc
ファイルを保存して閉じます。 systemd 設定をリロードします。
# systemctl daemon-reload
krb5kdc
サービスを再起動します。# systemctl restart krb5kdc.service
注記
IdM Healthcheck ユーティリティーを使用して、KDC が最適な数のワーカープロセスを使用するように設定されていることを確認できます。IdM Healthcheck を使用した KDC ワーカープロセスの最適な数の検証 を参照してください。