15.7. UDP 経由のサーバーへのリモートロギングの設定

以下の手順に従って、UDP プロトコルを介してサーバーにログメッセージを転送するようにシステムを設定します。omfwd プラグインは、UDP または TCP による転送を提供します。デフォルトのプロトコルは UDP です。プラグインは組み込まれているのでロードする必要はありません。

前提条件

手順

  1. /etc/rsyslog.d/ ディレクトリーに .conf の新規ファイル (例: 10-remotelogcli.conf) を作成し、以下のコンテンツを挿入します。

    *.* action(type="omfwd"
          queue.type="linkedlist"
          queue.filename="example_fwd"
          action.resumeRetryCount="-1"
          queue.saveOnShutdown="on"
          target="example.com" port="portno" protocol="udp"
         )

    ここでは、以下のようになります。

    • queue.type="linkedlist" 設定は、LinkedList インメモリーキューを有効にします。
    • queue.filename 設定は、ディスクストレージを定義します。バックアップファイルは、前のグローバルの workDirectory ディレクティブで指定された作業ディレクトリーに example_fwd 接頭辞を付けて作成されます。
    • action.resumeRetryCount -1 設定は、サーバーが応答しない場合に接続を再試行するときに rsyslog がメッセージを破棄しないようにします。
    • queue.saveOnShutdown="on" 設定を有効にすると、rsyslog がシャットダウンした場合にインメモリーデータが保存されます。
    • portno 値は、rsyslog で使用するポート番号です。デフォルト値は 514 です。
    • 最後の行は受信メッセージをすべてロギングサーバーに転送します。ポートの指定は任意です。

      この設定では、rsyslog はメッセージをサーバーに送信しますが、リモートサーバーに到達できない場合には、メッセージをメモリーに保持します。ディスク上にあるファイルは、設定されたメモリーキュー領域が rsyslog で不足するか、シャットダウンする必要がある場合にのみ作成されます。これにより、システムパフォーマンスが向上します。

    注記

    Rsyslog は設定ファイル /etc/rsyslog.d/ を字句順に処理します。

  2. rsyslog サービスを再起動します。

    # systemctl restart rsyslog
  3. オプション: rsyslog が有効になっていない場合は、再起動後に rsyslog サービスが自動的に起動するようにします。

    # systemctl enable rsyslog

検証

クライアントシステムがサーバーにメッセージを送信することを確認するには、以下の手順に従います。

  1. クライアントシステムで、テストメッセージを送信します。

    # logger test
  2. サーバーシステムで、/var/log/remote/msg/hostname/root.log ログを表示します。以下に例を示します。

    # cat /var/log/remote/msg/hostname/root.log
    Feb 25 03:53:17 hostname root[6064]: test

    hostname はクライアントシステムのホスト名です。ログには、logger コマンドを入力したユーザーのユーザー名 (この場合は root) が含まれていることに注意してください。

関連情報

  • rsyslogd(8) および rsyslog.conf(5) man ページ。
  • /usr/share/doc/rsyslog/html/index.htmlrsyslog-doc パッケージでインストールされたドキュメント。