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第12章 PAC 情報による Kerberos セキュリティーの強化

以下のセクションでは、RHEL 8.5 以降にデフォルトで、Identity Management (IdM) が特権属性証明書 (PAC) 情報を使用する方法について説明します。また、RHEL 8.5 より前にインストールされた IdM デプロイメントで、セキュリティー識別子 (SID) を有効にすることもできます。

12.1. IdM での特権属性証明書 (PAC) の使用

セキュリティーを強化するために、RHEL Identity Management (IdM) は、新しいデプロイメントでデフォルトで特権属性証明書 (PAC) 情報を含む Kerberos チケットを発行するようになりました。PAC には、セキュリティー識別子 (SID)、グループメンバーシップ、ホームディレクトリー情報など、Kerberos プリンシパルに関する豊富な情報が含まれています。

Microsoft Active Directory (AD) がデフォルトで使用する SID は、再利用されることのないグローバルに一意の識別子です。SID は複数の名前空間を表します。各ドメインには、各オブジェクトの SID の接頭辞である SID があります。

RHEL 8.5 以降、IdM サーバーまたはレプリカをインストールすると、インストールスクリプトはデフォルトでユーザーおよびグループの SID を生成します。これにより、IdM が PAC データを操作できるようになります。RHEL 8.5 より前に IdM をインストールし、AD ドメインとの信頼を設定していない場合は、IdM オブジェクトの SID が生成されていない可能性があります。IdM オブジェクトの SID の生成に関する詳細は、IdM でのセキュリティー識別子 (SID) の有効化 を参照してください。

Kerberos チケットの PAC 情報を評価することで、リソースアクセスをより詳細に制御できます。たとえば、あるドメインの管理者アカウントは、他のドメインの管理者アカウントとは一意に異なる SID を持っています。AD ドメインへの信頼がある IdM 環境では、UID が 0 のすべての Linux root アカウントなど、さまざまな場所で繰り返される可能性のある単純なユーザー名や UID ではなく、グローバルに一意の SID に基づいてアクセス制御を設定できます。