第1章 Python の概要

Python は、オブジェクト指向、命令、機能、手順などの複数のプログラミングパラダイムをサポートする、高レベルのプログラミング言語です。Python は動的なセマンティクスを持ち、汎用プログラミングに使用できます。

Red Hat Enterprise Linux では、システムツール、データ分析用のツール、Web アプリケーションを提供するパッケージなど、システムにインストールされている多くのパッケージが Python で記述されています。このパッケージを使用するには、python* パッケージがインストールされている必要があります。

1.1. Python のバージョン

Python 3.9 が RHEL 9 におけるデフォルトの Python 実装にPython 3.9 は、BaseOS リポジトリーにあるモジュール以外の python3 RPM パッケージで配布され、通常はデフォルトでインストールされます。Python 3.9 は、RHEL 9 のライフサイクル全体でサポートされます。

Python 3 の追加バージョンは、モジュール以外の RPM パッケージとして配布され、RHEL 9 のマイナーリリースの AppStream リポジトリーを通じてライフサイクルが短くなります。Python 3 のこれらの 追加バージョンは、Python 3.9 と並行してインストールできます。

Python 2 は RHEL 9 に同梱されていません。

表1.1 RHEL 9 の Python バージョン

バージョンインストールするパッケージコマンドの例利用可能となったバージョンライフサイクル

Python 3.9

python3

python3pip3

RHEL 9.0

RHEL 9 でフルサポート

Python 3.11

python3.11

python3.11pip3.11

RHEL 9.2

短期間

サポート期間の詳細は、Red Hat Enterprise Linux のライフサイクル およびRed Hat Enterprise Linux Application Streams ライフサイクル を参照してください。