第3章 MySQL の使用

MySQL サーバーは、オープンソースの高速で堅牢なデータベースサーバーです。MySQL は、データを構造化情報に変換して、データにアクセスする SQL インターフェイスを提供するリレーショナルデータベースです。これには、複数のストレージエンジンとプラグイン、および地理的な情報システム (GIS) および JSON (JavaScript Object Notation) 機能が含まれます。

RHEL システムに MySQL をインストールして設定する方法、MySQL データをバックアップする方法、MySQL の以前のバージョンから移行する方法、および MySQL を複製する方法について説明します。

3.1. MySQL のインストール

RHEL 9.0 は、この Application Stream の初期バージョンとして MySQL 8.0 を提供します。これは、RPM パッケージとして簡単にインストールできます。

MySQL をインストールするには、以下の手順に従います。

手順

  1. MySQL サーバーパッケージをインストールします。

    # dnf install mysql-server
  2. mysqld サービスを開始します。

    # systemctl start mysqld.service
  3. mysqld サービスを有効にして、起動時に起動するようにします。

    # systemctl enable mysqld.service
  4. 推奨手順: MySQL のインストール時にセキュリティーを強化するには、次のコマンドを実行します。

    $ mysql_secure_installation

    このコマンドは、完全にインタラクティブなスクリプトを起動して、プロセスの各ステップのプロンプトを表示します。このスクリプトを使用すると、次の方法でセキュリティーを改善できます。

    • root アカウントのパスワードの設定
    • 匿名ユーザーの削除
    • リモート root ログインの拒否 (ローカルホスト外)
注記

RPM パッケージが競合しているため、RHEL 9 では MySQL および MariaDB データベースサーバーを同時にインストールすることはできません。RHEL 9 では、コンテナー内で異なるバージョンのデータベースサーバーを使用できます。