31.5. クラスターをメンテナンスモードに

クラスターがメンテナンスモードの場合、クラスターは指示されない限り、サービスを開始したり、停止したりしません。メンテナンスモードが完了すると、クラスターは、サービスの現在の状態のサニティーチェックを実行してから、これを必要とするサービスを停止するか、開始します。

クラスターをメンテナンスモードにするには、以下のコマンドを使用して、maintenance-mode クラスタープロパティーを true に設定します。

# pcs property set maintenance-mode=true

クラスターをメンテナンスモードから外すには、次のコマンドを使用して、maintenance-mode クラスタープロパティーを false に設定します。

# pcs property set maintenance-mode=false

設定からクラスタープロパティーを削除する場合は、次のコマンドを使用します。

pcs property unset property

または、pcs property set コマンドの値フィールドを空白にしても、クラスタープロパティーを設定から削除できます。これにより、そのプロパティーの値がデフォルト値に戻されます。たとえば、symmetric-cluster プロパティーを false に設定したことがある場合は、設定した値が次のコマンドにより削除され、symmetric-cluster の値がデフォルト値の true に戻されます。

# pcs property set symmetric-cluster=