28.5. アラートメタオプション

リソースエージェントと同様に、メタオプションをアラートエージェントに対して設定すると、Pacemaker の呼び出し方法を調整できます。以下の表は、アラートメタオプションを示しています。メタオプションは、アラートエージェントごと、または受信側ごとに設定できます。

表28.1 アラートメタオプション

メタ属性デフォルト説明

enabled

true

(RHEL 9.3 以降) アラートに対して false と設定すると、アラートは使用されません。アラートに対して true と設定し、そのアラートの特定の受信者に対して false と設定している場合、その受信者は使用されません。

timestamp-format

%H:%M:%S.%06N

イベントのタイムスタンプをエージェントに送信するときにクラスターが使用する形式です。この文字列は date(1) コマンドで使用されます。

timeout

30s

アラートエージェントがこの時間内に完了しないと終了させられます。

以下の例は、myscript.sh スクリプトを呼び出すアラートを設定し、2 つの受信側をアラートに追加します。最初の受信側の ID は my-alert-recipient1 で、2 つ目の受信側の ID は my-alert-recipient2 です。スクリプトは各イベントで 2 回呼び出され、呼び出しのタイムアウト値はそれぞれ 15 秒です。呼び出しの 1 つは受信側 someuser@example.com に渡され、タイムスタンプの形式は %D %H:%M になります。もう 1 つの呼び出しは受信側 otheruser@example.com へ渡され、タイムスタンプの形式は %c になります。

# pcs alert create id=my-alert path=/path/to/myscript.sh meta timeout=15s
# pcs alert recipient add my-alert value=someuser@example.com id=my-alert-recipient1 meta timestamp-format="%D %H:%M"
# pcs alert recipient add my-alert value=otheruser@example.com id=my-alert-recipient2 meta timestamp-format="%c"