第33章 Ansible を使用して IdM を NIS ドメインおよびネットグループと統合する

33.1. NIS とその利点

UNIX 環境では、ネットワーク情報サービス (NIS) は ID と認証を一元管理する一般的な方法です。当初は Yellow Pages (YP) という名前が付けられていた NIS は、以下のような認証および ID 情報を一元管理します。

  • ユーザーおよびパスワード
  • ホスト名および IP アドレス
  • POSIX グループ

今日のネットワークインフラストラクチャーでは、NIS は、ホスト認証を提供しておらず、データが暗号化せずにネットワークに送信されるため、セキュリティーが非常に低いと見なされます。この問題を回避するため、NIS はセキュリティーを強化するために他のプロトコルと統合されることが多くあります。

Identity Management(IdM) を使用する場合は、NIS サーバープラグインを使用して、IdM に完全に移行することができないクライアントに接続できます。IdM は、ネットグループおよびその他の NIS データを IdM ドメインに統合します。また、NIS ドメインから IdM にユーザーおよびホストの ID を簡単に移行することもできます。

ネットグループは、NIS グループが想定されるあらゆる場所で使用できます。