第3章 アップグレード前のレポートの確認

システムのアップグレード可能性を評価するには、leapp preupgrade コマンドでアップグレード前のプロセスを開始します。このフェーズでは、Leapp ユーティリティーがシステムに関するデータを収集し、アップグレードの可能性を評価し、アップグレード前のレポートを生成します。

アップグレード前のレポートは、/var/log/leapp/leapp-report.txt ファイルと Web コンソールの両方で利用できます。レポートは潜在的な問題を要約し、推奨される解決策を提案します。このレポートは、アップグレードを進めることが可能かどうかの判断にも役立ちます。

特定の設定では、Leapp により true/false 質問が生成され、続行方法が決まります。質問はすべて、/var/log/leapp/answerfile と、Missing required answers in the answer file メッセージのプレアップグレードレポートに保存されます。すべての質問に回答しなかった場合には、Leapp によりアップグレードが行われません。

アップグレード前のフェーズでアップグレード可能性を評価するには、以下のオプションがあります。

  1. 生成された leapp-report.txt ファイルのアップグレード前レポートを確認し、コマンドラインインターフェースを使用して、報告された問題を手動で解決します。
  2. Web コンソールを使用してレポートを確認し、利用可能な場合は自動修復を適用し、推奨される修復ヒントを使用して残りの問題を修正します。
重要

アップグレード前のフェーズでは、Leapp がインプレースアップグレードプロセス全体をシミュレートしたり、すべての RPM パッケージをダウンロードしません。

アップグレード前のレポートを確認すると、インプレースアップグレードプロセスなしで RHEL 8 システムを再デプロイする必要がある場合にも役立ちます。

注記

たとえば、独自のカスタムスクリプトを使用してアップグレード前のレポートを処理し、異なる環境間にある複数のレポートの結果を比較できます。詳細は「Red Hat Enterprise Linux のアップグレード前のレポートワークフローの自動化」を参照してください。

3.1. コマンドラインからのアップグレード可能性の評価

コマンドラインインターフェースを使用して、アップグレード前のフェーズで潜在的なアップグレードの問題を特定します。

前提条件

手順

  1. RHEL 7 システムで、アップグレード前のフェーズを別途実行します。

    # leapp preupgrade
    注記

    アップグレードに /etc/yum.repos.d/ ディレクトリーの カスタムリポジトリー を使用する場合は、以下のように選択したリポジトリーを有効にします。

    # leapp preupgrade --enablerepo repository_id1 --enablerepo repository_id2 ...

    RHSM を使用しないアップグレード を行う場合や RHSM を使用する場合は、--no-rhsm オプションを追加します。

  2. 以下の方法のいずれかを使用して、Leapp が必要とする各質問に回答を提供します。

    1. leapp answer コマンドを実行して、応答している質問と、確認した質問を指定します。

      # leapp answer --section question_section.confirm=answer

      たとえば、「PAM 設定で pam_pkcs11 モジュールを無効にするか?」という質問に True を確定するには、以下のコマンドを実行します。

      # leapp answer --section remove_pam_krb5_module_check.confirm=True
    2. /var/log/leapp/answerfile ファイルを手動で編集し、# 記号を削除してファイルの confirm 行のコメントを解除し、True または False として回答を確定します。「Leapp answerfile」を参照してください。
  1. /var/log/leapp/leapp-report.txt ファイルのレポートを調べて、インプレースアップグレードに進む前に、報告されたすべての問題を手動で解決します。

3.2. Web コンソールでアップグレードの可能性の評価および自動修復の適用

アップグレード前のフェーズで潜在的な問題と、Web コンソールを使用して自動修復を適用する方法を特定します。

前提条件

手順

  1. cockpit-leapp プラグインをインストールします。

    # yum install cockpit-leapp
  2. ブラウザーで Web コンソールに移動し、root または /etc/sudoers ファイルで設定したユーザーとしてログインします。Web コンソールの詳細は、「RHEL 7 Web コンソールを使用したシステムの管理」を参照してください。
  3. RHEL 7 システムで、コマンドラインインターフェースまたは Web コンソールの端末からアップグレード前のフェーズを実行します。

    # leapp preupgrade
    注記

    アップグレードに /etc/yum.repos.d/ ディレクトリーの カスタムリポジトリー を使用する場合は、以下のように選択したリポジトリーを有効にします。

    # leapp preupgrade --enablerepo repository_id1 --enablerepo repository_id2 ...

    RHSM を使用しないアップグレード を行う場合や RHSM を使用する場合は、--no-rhsm オプションを追加します。

  4. Web コンソールで、左側のメニューから インプレースアップグレードレポート を選択します。

    図3.1 Web コンソールのインプレースアップグレードレポート

    Web コンソールのインプレースアップグレードレポート

    レポートの表には、見つかった問題の概要、リスク評価、および修復 (利用可能な場合) が記載されています。

    • リスク要因:

      • 高 - システム状態が悪化する可能性が非常に高い
      • 中 - システムとアプリケーションの両方に影響を与える可能性がある
      • 低 - システムに影響はないが、アプリケーションに影響を与える可能性がある
      • 情報 - システムまたはアプリケーションへの影響がないと考えられる情報
    • インヒビター - アップグレードプロセスを抑制 (ハードストップ) する。抑制しないと、システムが起動できず、アクセスできず、または機能しなくなる可能性があります。
    • 修復 - 報告された問題に対する実行可能な解決策

      • 修復コマンド - Web コンソールから直接実行可能
      • 修復のヒント - 問題を手動で解決する方法の手順
  5. レポートの内容を調べます。ヘッダーをクリックして、テーブルを並べ替えることができます。詳細ペインを開くには、選択した行をクリックします。

    図3.2 詳細ペイン

    詳細ペイン

    詳細ペインには、次の追加情報が表示されます。

    • 問題の概要と、問題を詳細に説明するナレッジベース記事へのリンク
    • 修復 - 自動修復 (利用可能な場合) を実行またはスケジュールし、適用時にその結果を確認できます。
    • 影響を受けるシステムリソース: パッケージ、リポジトリー、ファイル (構成、データ)、ディスク、ボリューム
  6. 必要に応じて、結果をフィルタリングします。レポートの左上隅にある フィルター ボタンをクリックし、設定に基づいてフィルターを適用します。フィルターカテゴリーは、相互に関連して適用されます。

    図3.3 フィルター

    フィルター
  7. 自動修復を適用する問題を選択します。2 つのオプションがあります。

    1. 詳細ペインの Add to Remediation Plan ボタンをクリックして、個々の項目を選択します。また、詳細ペインで Run Remediation をクリックして、個々の修正を直接実行できます。
    2. レポートの右上隅にある Add all remediations to plan ボタンをクリックして、修復が利用可能なすべての項目を選択します。
  8. Web コンソールで Leapp で必要な質問を確認し、回答します。未回答の質問はそれぞれ、Upgrade Report で Missing required answers in the answer file として表示されます。質問に答えるタイトルを選択します。

    1. デフォルトの True の応答を確認するには、Add to Remediation Plan を選択して修復を後で実行するか、または Run Remediation を選択して修復を即座に実行します。
    2. デフォルト以外の回答を選択するには、以下のいずれかを実行します。

      1. leapp answer コマンドを実行して、応答している質問と、確認した質問を指定します。

        # leapp answer --section question_section.confirm=answer

        たとえば、「PAM 設定で pam_pkcs11 モジュールを無効にするか?」という質問に False を確定するには、以下のコマンドを実行します。

        # leapp answer --section remove_pam_krb5_module_check.confirm=False
      2. /var/log/leapp/answerfile ファイルを手動で編集し、# 記号を削除してファイルの confirm 行のコメントを解除し、True または False として回答を確定します。「Leapp answerfile example」を参照してください。

        図3.4 未回答の Leapp 質問がない

        未回答の Leapp の質問
  9. レポートの右上隅にある Remediation plan リンクをクリックして、修復計画を開きます。修復計画には、実行した修復、または予定されている修復の一覧が示されます。

    図3.5 修復計画

    修復計画
  10. Execute Remediation Plan をクリックして、予定されている修復をすべて処理します。修復エントリーごとに次の情報が表示されます。

    • 修復の一意の ID
    • コマンドの終了ステータス
    • 実行された修復の経過時間
    • 標準出力
    • 標準エラー
  11. 選択した修復を実行した後に、leapp preupgrade コマンドを使用してアップグレード前のレポートを再生成し、新しいレポートを調べてから、必要に応じて追加の修復手順を実行します。

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