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36.2.5.3. VDO 操作モード

ここでは、VDO ボリュームが正常に動作しているか、またはエラーからの復旧であることを示すモードを説明します。

vdostats --verbose device コマンドを使用すると、VDO ボリュームの現在の操作モードを表示できます。出力内の Operating mode 属性を参照してください。

normal
これがデフォルトの操作モードです。以下のいずれかのステータスにより別のモードが強制されない限りに、VDO ボリュームは常に normal モードになります。新規作成された VDO ボリュームは normal モードで起動します。
recovering

シャットダウンの前に、VDO ボリュームがすべてのメタデータを保存しない場合は、次に起動した時に自動的に recovering モードになります。このモードになる一般的な理由は、突然の停電や、基となるストレージデバイスの問題です。

recovering モードでは、VDO は、デバイスのデータの物理ブロックごとに参照カウントを修正します。通常、リカバリーにはかなり時間がかかります。その時間は、VDO ボリュームの大きさ、基となるストレージデバイスの速度、VDO が同時に処理するリクエスト数により異なります。VDO ボリュームは、通常は以下の例外で動作します。

  • 最初に、ボリュームに対する書き込み要求に利用できる領域の量が制限される場合があります。復旧するメタデータの数が多いと、より多くの空き領域が利用可能になります。
  • VDO ボリュームの復旧中に書き込まれたデータは、そのデータが、復旧していないボリュームに含まれる場合に、クラッシュする前に書き込まれたデータに対する重複排除に失敗することがあります。VDO は、ボリュームの復旧中にデータを圧縮できます。圧縮したブロックの読み取りや上書きは可能です。
  • オンラインリカバリーを行う際、一部の統計 (blocks in useblocks free など) は利用できません。この統計は、再構築が完了すると利用できます。
  • 継続中の復旧作業により、読み取りと書き込みの応答時間が通常よりも遅いことがあります。

recovering モードでは、VDO ボリュームを問題なくシャットダウンできます。シャットダウンする前に復元が完了しないと、デバイスは、次回起動時に再度 recovering モードになります。

VDO ボリュームは自動的に recovering モードを終了し、すべての参照カウントが修正されると、normal モードに移行します。管理者アクションは必要ありません。詳細は、「VDO ボリュームのオンラインリカバリー」 を参照してください。

read-only

VDO ボリュームが致命的な内部エラーに遭遇すると、read-only モードになります。read-only モードになるイベントには、メタデータの破損や、バッキングストレージデバイスが読み取り専用になるなどが挙げられます。このモードはエラー状態です。

read-only モードでは、データ読み取りは正常に機能しますが、データの書き込みは常に失敗します。管理者が問題を修正するまで、VDO ボリュームは read-only モードのままになります。

VDO ボリュームを read-only モードで問題なくシャットダウンできます。通常、モードは、VDO ボリュームが再起動した後も持続します。まれに、VDO ボリュームはバッキングストレージデバイスに read-only 状態を記録することができません。このような場合、VDO は代わりに復旧を試みます。

ボリュームが読み取り専用モードの場合、ボリュームのデータが損失または破損していないという保証はありません。このような場合、Red Hat は、読み取り専用のボリュームからデータをコピーして、バックアップからボリュームを復旧することを推奨します。

データ破損のリスクを許容できる場合は、VDO ボリュームのメタデータのオフライン再構築を強制することで、ボリュームをオンラインに戻して利用できるようにできます。再構築されたデータの整合性は保証できません。詳細は、「VDO ボリュームメタデータのオフライン再構築の強制」 を参照してください。