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46.2. Pacemaker の概要

Pacemaker は、クラスターリソースマネージャーです。クラスターインフラストラクチャーのメッセージング機能およびメンバーシップ機能を使用して、ノードおよびリソースレベルの障害を防ぎ、障害から復旧することで、クラスターサービスおよびリソースの可用性を最大化します。

46.2.1. Pacemaker アーキテクチャーコンポーネント

Pacemaker で設定されたクラスターは、クラスターメンバーシップを監視する個別のコンポーネントデーモン、サービスを管理するスクリプト、および異なるリソースを監視するリソース管理サブシステムで構成されます。

Pacemaker アーキテクチャーを形成するコンポーネントは、以下のとおりです。

Cluster Information Base (CIB)
XML を内部で使用して、DC(Designated Coordinator) — CIB — を使用してクラスターの状態とアクションを保存して、その他のすべてのクラスターノードにクラスターの状態とアクションを格納および分散する Pacemaker 情報デーモン。
Cluster Resource Management Daemon (CRMd)

Pacemaker クラスターリソースの動作は、このデーモンを介してルーティングされます。CRMd により管理されるリソースは、必要に応じてクライアントシステムが問い合わせることができます。また、リソースを移動したり、インスタンス化したり、変更したりできます。

各クラスターノードには、CRMd とリソースの間のインターフェースとして動作する LRMd (Local Resource Manager daemon) も含まれます。LRMd は、起動、停止、ステータス情報のリレーなどのコマンドを、CRMd からエージェントに渡します。

Shoot the Other Node in the Head (STONITH)
STONITH は Pacemaker フェンシングの実装です。STONITH は、フェンス要求を処理する Pacemaker のクラスターリソースとして動作し、強制的にノードをシャットダウンし、クラスターからノードを削除してデータの整合性を確保します。STONITH は、CIB で設定し、通常のクラスターリソースとして監視できます。フェンシングの概要は、「フェンシングの概要」 を参照してください。
corosync

corosync は、コアメンバーシップと、高可用性クラスターのメンバー間の通信ニーズに対応するコンポーネントで、デーモンも同じ名前になります。これは、High Availability Add-On が機能するのに必要です。

corosync は、このようなメンバーシップとメッセージング機能のほかに、以下も提供します。

  • クォーラムのルールおよび決定を管理します。
  • クラスターの複数のメンバーに渡って調整または動作するアプリケーションへのメッセージング機能を提供します。そのため、インスタンス間で、ステートフルな情報またはその他の情報を通信できる必要があります。
  • kronosnet ライブラリーをネットワークトランスポートとして使用し、複数の冗長なリンクおよび自動フェイルオーバーを提供します。