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E.6. サポート対象のハードウェアストレージ

Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でストレージ技術がどのように設定され、そのサポートがどのように変更したかを理解することが重要になります。

ハードウェア RAID

インストールプロセスを開始する前に、コンピューターのマザーボードが提供する RAID 機能、またはコントローラーカードが接続する RAID 機能を設定する必要があります。アクティブな RAID アレイは、それぞれ Red Hat Enterprise Linux 内で 1 つのドライブとして表示されます。

ソフトウェア RAID

システムに複数のハードドライブが搭載されている場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを使用して、複数のドライブを 1 つの Linux ソフトウェア RAID アレイとして動作させることができます。ソフトウェア RAID アレイを使用すると、RAID 機能は専用のハードウェアではなく、オペレーティングシステムにより制御されることになります。

注記

以前から存在している RAID アレイの全メンバーデバイスが、パーティションが設定されていないディスクまたはドライブの場合、インストールプログラムは、アレイをディスクとして扱い、アレイを削除する方法はありません。

USB ディスク

インストール後に外付け USB ストレージを接続して設定できます。ほとんどのデバイスはカーネルにより認識されますが、認識されないデバイスもあります。インストール中にこれらのディスクを設定する必要がない場合は切断して、潜在的な問題を回避してください。

NVDIMM デバイス

不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • Red Hat Enterprise Linux のバージョンが、7.6 以降である。
  • システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
  • デバイスが、セクターモードに設定されている。Anaconda で、NVDIMM デバイスをこのモードに再設定できます。
  • nd_pmem ドライバーがそのデバイスに対応している。

さらに以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。

  • システムが UEFI を使用している。
  • システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーがデバイスをサポートしている。UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます。
  • デバイスが名前空間で利用可能である。

システムの起動中に高性能な NVDIMM デバイスを利用するには、デバイスに /boot ディレクトリーおよび /boot/efi ディレクトリーを置きます。

注記

NVDIMM デバイスの XIP (Execute-in-place) 機能は、起動時にはサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれます。

Intel の BIOS RAID に関する注意点

Red Hat Enterprise Linux は、Intel BIOS RAID セットへのインストールに、mdraid を使用します。このセットは起動プロセスで自動検出されるため、起動するたびにデバイスノードパスが変わる可能性があります。デバイスノードのパス (/dev/sda など) を、ファイルシステムのラベルまたはデバイスの UUID に置き換えることが推奨されます。ファイルシステムのラベルおよびデバイスの UUID は、blkid コマンドを使用すると確認できます。