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第5章 CA サービスの計画
Red Hat Enterprise Linux の Identity Management (IdM) は、さまざまな認証局 (CA) 設定を提供します。以下のセクションでは、さまざまなシナリオを紹介し、ユースケースに最適な設定を選択するのに役に立つアドバイスを提供します。
- CA 発行先 DN
- 認証局 (CA) 発行先識別名 (DN) は CA の名前です。Identity Management CA インフラストラクチャーではグローバルに一意である必要があり、インストール後に変更することはできません。IdM CA を外部に署名する必要がある場合は、外部 CA の管理者に、IdM CA 発行先識別名の形式を問い合わせる必要がでてくる場合もあります。
5.1. IdM サーバーで利用可能な CA サービス
Identity Management (IdM) サーバーは、統合 IdM 認証局 (CA) を使用、または使用せずにインストールできます。
表5.1 統合 CA を使用した IdM と、CA を使用しない IdM の比較
統合 CA あり | CA なし | |
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概要: | IdM は、独自の公開鍵インフラストラクチャー (PKI) サービスを CA 署名の証明書 と共に使用して、IdM ドメインで証明書を作成して署名します。
外部 CA は、企業 CA またはサードパーティーの CA です。 | IdM は独自の CA を設定しませんが、外部 CA の署名付きホスト証明書を使用します。 CA を使用せずにサーバーをインストールするには、サードパーティーの認証局から以下の証明書を要求する必要があります。
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制限: | 統合 CA が外部 CA の下位局になる場合、IdM ドメインで発行された証明書は、以下を含むさまざまな証明書属性用の外部 CA により設定される制限の影響を受ける可能性があります。
| IdM 以外で証明書を管理すると、以下のような多くの追加アクティビティーが発生します。
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最適な条件: | 証明書インフラストラクチャーを作成および使用できるようにする環境。 | インフラストラクチャーの制限により、サーバーと統合されている証明書サービスをインストールすることができない場合は、非常に稀なケースとなります。 |
自己署名の CA から外部署名の CA への切り替え (またはその逆)、もしくは IdM CA 証明書を発行する外部 CA の変更は、インストール後も可能になります。CA を使用せずにインストールしてから、統合 CA を設定することもできます。詳細は、Installing an IdM server: With integrated DNS, without a CA を参照してください。
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