付録A キックスタートスクリプトのファイル形式の参照

この参照は、キックスタートファイルの形式を詳細に説明します。

A.1. キックスタートファイルの形式

キックスタートスクリプトは、インストールプログラムが認識するキーワードが含まれ、インストールの指示を提供するプレーンテキストのファイルです。ファイルを ASCII テキストとして保存できるテキストエディター (例: Linux システムの Gedit または vim、Windows システムの メモ帳) は、キックスタートファイルの作成や編集に使用できます。キックスタート設定ファイルには好きな名前を付けることができますが、後で他の設定ファイルやダイアログでこの名前を指定する必要があるため、シンプルな名前にしておくことが推奨されます。

コマンド
コマンドは、インストールの命令として役に立つキーワードです。各コマンドは 1 行で記載する必要があります。コマンドにはオプションを指定できます。コマンドとオプションの指定方法は、シェルで Linux コマンドを使用するのと似ています。
セクション
パーセント % 文字で始まる特殊コマンドは、セクションを開始します。セクションのコマンドの解釈は、セクションの外に置かれたコマンドとは異なります。すべてのセクションは、%end コマンドで終了する必要があります。
セクションタイプ

利用可能なセクションは以下のとおりです。

  • アドオンセクション。このセクションは、%addon addon_name コマンドを使用します。
  • パッケージの選択セクション%packages から始まります。これを使用してインストールするパッケージを指定します。これには、パッケージグループやモジュールなど、間接的な指定も含まれます。
  • スクリプトセクション。これは、%pre%pre-install%post、および %onerror で開始します。これらのセクションは必須ではありません。
コマンドセクション
コマンドセクションは、スクリプトセクションや %packages セクション以外の、キックスタートファイルのコマンドに使用される用語です。
スクリプトセクション数および順序付け
コマンドセクションを除くすべてのセクションはオプションであり、複数回表示できます。特定タイプのスクリプトセクションが評価される際に、キックスタートにあるそのタイプのセクションがすべて、表示順に評価されます。たとえば、%post が 2 つある場合は、表示されている順に評価されます。ただし、さまざまなタイプのスクリプトセクションを任意の順序で指定する必要はありません。%pre セクションの前に、%post セクションがあるかどうかは問題ありません。
コメント
キックスタートコマンドは、ハッシュ文字 # 始まる行です。このような行は、インストールプログラムには無視されます。

必須項目以外は省略しても構いません。必須項目を省略すると、インストールプログラムがインタラクティブモードに変更になり、通常の対話型インストールと同じように、関連する項目に回答できるようになります。キックスタートスクリプトは、cmdline コマンドで非対話的に宣言することもできます。非対話モードでは、回答していない項目があるとインストールプロセスが中断します。

A.2. キックスタートでのパッケージ選択

キックスタートは、インストールするパッケージを選択するために、%packages コマンドで始まるセクションを使用します。この方法で、パッケージ、グループ、環境、モジュールストリーム、およびモジュールプロファイルをインストールできます。

A.2.1. パッケージの選択セクション

%packages コマンドを使用して、インストールするソフトウェアパッケージを説明するキックスタートセクションを開始します。%packages セクションは、%end コマンドで終了する必要があります。

パッケージは、環境、グループ、モジュールストリーム、モジュールプロファイル、またはパッケージ名で指定できます。関連パッケージを含むいくつかの環境およびグループが定義されます。環境およびグループの一覧は、Red Hat Enterprise Linux 8 インストール DVD の repository/repodata/*-comps-repository.architecture.xml ファイルを参照してください。

*-comps-repository.architecture.xml ファイルには、利用可能な環境 (<environment> タグでマーク) およびグループ (<group> タグ) を記述した構造が含まれています。各エントリーには、ID、ユーザー可視性の値、名前、説明、パッケージ一覧があります。グループがインストールに選択されていると、パッケージ一覧で mandatory とマークされたパッケージが常にインストールされ、default とマークされたパッケージは、他で個別に除外されていない場合に限りインストールされます。また、optional とマークされたパッケージは、グループが選択されている場合でも、他で明確に含める必要があります。

パッケージグループや環境は、その ID (<id> タグ) もしくは名前 (<name> タグ) を使用して指定できます。

どのパッケージをインストールするべきかわからない場合は、Minimal Install 環境を選択することが推奨されます。最小インストール では、Red Hat Enterprise Linux 8 の実行に必須のパッケージのみが提供されます。これにより、システムが脆弱性の影響を受ける可能性が大幅に減ります。必要な場合は、インストール後に追加パッケージをインストールできます。最小インストール の詳細は、『セキュリティーの強化』「必要なパッケージの最小限のインストール」を参照してください。初期セットアップ は、デスクトップ環境と X Window System がインストールに含まれ、グラフィカルログインが有効になっていないと、キックスタートファイルからシステムをインストールしてから実行することができません。

重要

64 ビットシステムに 32 ビットパッケージをインストールするには、次を行います。

  • %packages セクションに --multilib オプションを指定します。
  • glibc.i686 のように、そのパッケージの構築対象である 32 ビットアーキテクチャーをパッケージ名に追記します。

A.2.2. パッケージの選択コマンド

このコマンドは、キックスタートファイルの %packages セクションで使用できます。

環境の指定

@^ 記号で開始する行で、インストールする環境全体を指します。

%packages
@^Infrastructure Server
%end

これは、インフラストラクチャーサーバー 環境の一部となるパッケージをすべてインストールします。利用可能なすべての環境は、Red Hat Enterprise Linux 8 インストール DVD の repository/repodata/*-comps-repository.architecture.xml ファイルで説明されています。

キックスタートファイルに指定する必要があるのは、1 つの環境だけです。追加の環境を指定すると、最後に指定した環境のみが使用されます。

グループの指定

1 行に 1 エントリーずつグループを指定します。*-comps-repository.architecture.xml ファイルに指定したとおりに、@ 記号に続いてグループのフルネームまたはグループ ID を指定します。以下に例を示します。

%packages
@X Window System
@Desktop
@Sound and Video
%end

Core グループは常に選択されるため、%packages セクションで指定する必要はありません。

個別パッケージの指定

1 行に 1 エントリーで、名前で個別のパッケージを指定します。アスタリスク記号 (*) をパッケージ名のワイルドカードとして使用できます。以下に例を示します。

%packages
sqlite
curl
aspell
docbook*
%end

docbook* エントリーには、ワイルドカードを使用したパターンに適合する docbook-dtds パッケージおよび docbook-style パッケージが含まれます。

モジュールストリームのプロファイルの指定

プロファイルの構文を使用して、モジュールストリープのポリシーを、1 行ごとに指定します。

%packages
@module:stream/profile
%end

これにより、モジュールストリームで指定したプロファイルに記載されているパッケージがすべてインストールされます。

  • モジュールにデフォルトのストリームが指定されている場合は、削除できます。デフォルトのストリームが指定されていない場合は、指定する必要があります。
  • モジュールストリームにデフォルトのプロファイルが指定されている場合は、削除できます。デフォルトのプロファイルが指定されていない場合は、指定する必要があります。
  • 異なるストリームでモジュールを複数回インストールすることはできません。
  • 同じモジュールおよびストリームの複数プロファイルをインストールできます。

モジュールおよびグループは、@ 記号で始まる同じ構文を使用します。同じ名前のモジュールとパッケージグループが存在する場合は、モジュールが優先されます。

Red Hat Enterprise Linux 8 では、モジュールは AppStream リポジトリーにのみ存在します。利用可能なモジュールを一覧表示するには、インストールされている Red Hat Enterprise Linux 8 システムで yum module list コマンドを実行します。

キックスタートコマンド module を使用して、モジュールストリームを有効にし、直接命名して、モジュールストリームに含まれるパッケージをインストールすることもできます。

環境、グループ、パッケージの除外

ダッシュ (-) を先頭に付け、インストールから除外するパッケージやグループを指定します。以下に例を示します。

%packages
-@Graphical Administration Tools
-autofs
-ipa*compat
%end
重要

キックスタートファイルで * のみを使用して、利用可能なパッケージをすべてインストールする方法はサポートされていません。

%packages セクションのデフォルト動作は、オプションを使用して変更する方法がいくつかあります。オプションの中には、全パッケージの選択で機能するものと、特定のグループにのみ機能するものがあります。

関連情報

A.2.3. 一般的なパッケージ選択のオプション

%packages では、以下のオプションが使用できます。オプションを使用するには、パッケージ選択セクションの最初に追加します。以下に例を示します。

%packages --multilib --ignoremissing
--default
パッケージのデフォルトセットをインストールします。これは、対話式インストールの パッケージの選択 画面でその他を選択しない場合にインストールされるパッケージセットに対応するものです。
--excludedocs
パッケージに含まれているドキュメンテーションをインストールしません。ほとんどの場合、/usr/share/doc ディレクトリーにインストールされるファイルは除外されますが、個別に除外されるファイルは個別のパッケージによります。
--ignoremissing
インストールを停止してインストールの中断または続行を確認する代わりに、インストールソースにないパッケージ、グループ、モジュールストリーム、モジュールプロファイル、および環境を無視します。
--instLangs=
インストールする言語リストを指定します。これはパッケージグループレベルでの選択とは異なることに注意してください。このオプションでは、インストールするパッケージグループを記述するのではなく、RPM マクロを設定して、個別パッケージからインストールする翻訳ファイルを制御します。
--multilib

64 ビットのシステムに 32 ビットのパッケージをインストールできるように、multilib パッケージ用にインストールされたシステムを設定し、本セクションで説明しているようにパッケージをインストールします。

通常、AMD64 および Intel 64 のシステムでは、x86_64 パッケージおよび noarch パッケージのみをインストールできます。ただし、--multilib オプションを使用すると、32 ビット AMD および i686 Intel のシステムパッケージが存在する場合は自動的にインストールされます。

これは %packages セクションで明示的に指定されているパッケージにのみ適用されます。キックスタートファイルで指定されずに依存関係としてのみインストールされるパッケージは、他のアーキテクチャーで利用可能な場合でも、必要とされるアーキテクチャーのバージョンにのみインストールされます。

このオプションは、インストール時にしか機能しません。すでにインストールされているシステムは、dnf コマンドを使用した multilib パッケージのインストール用には設定されません。

--nocore

@Core パッケージグループのインストールを無効にします。これを使用しない場合は、デフォルトでインストールされます。--nocore での @Core パッケージグループの無効化は、軽量コンテナーの作成にのみ使用してください。--nocore を指定してデスクトップやサーバーのシステムをインストールすると、システムが使用できなくなります。

備考
  • @Core パッケージグループ内のパッケージを、-@Core を使用して除外することはできません。@Core パッケージグループを除外する唯一の方法は、--nocore オプションを使用することです。
  • @Core パッケージグループは、作業 system のインストールに必要なパッケージの最小セットとして定義されています。これは、「パッケージマニフェスト」および「対象範囲の詳細」で定義されているコアパッケージには関係ありません。
--excludeWeakdeps
弱い依存関係からのパッケージのインストールを無効にします。これは、Recommends フラグおよび Supplements フラグで選択したパッケージセットにリンクされたパッケージです。デフォルトでは、弱い依存関係がインストールされます。
--retries=
Yum がパッケージのダウンロードを試みる (再試行) 回数を設定します。デフォルト値は 10 です。このオプションはインストール時にのみ適用され、インストールされているシステムの Yum 設定には影響を及ぼしません。
--timeout=
Yum のタイムアウトを秒単位で設定します。デフォルト値は 30 です。このオプションはインストール時にのみ適用され、インストールされているシステムの Yum 設定には影響を及ぼしません。

A.2.4. 特定パッケージグループ用のオプション

以下のオプションは、単一パッケージグループにのみ適用されます。キックスタートファイルの %packages コマンドで使用する代わりに、グループ名に追加します。以下に例を示します。

%packages
@Graphical Administration Tools --optional
%end
--nodefaults
デフォルト選択ではなく、グループの必須パッケージのみをインストールします。
--optional

デフォルトの選択に加えて、*-comps-repository.architecture.xml ファイルのグループ定義でオプションの印が付けられているパッケージをインストールします。

Scientific Support のようなパッケージグループは、必須もしくはデフォルトのパッケージが指定されておらず、オプションのパッケージのみであることに注意してください。この場合は、--optional オプションを常に使用する必要があり、このオプションを使用しないと、このグループからパッケージをインストールすることができません。

A.3. キックスタートファイル内のスクリプト

キックスタートファイルには以下のスクリプトを追加できます。

  • %pre
  • %pre-install
  • %post

本セクションでは、スクリプトに関する以下の情報を提供します。

  • 実行時間
  • スクリプトに追加できるコマンドのタイプ
  • スクリプトの目的
  • スクリプトオプション

A.3.1. %pre スクリプト

%pre スクリプトは、キックスタートファイルの読み込み直後 (スクリプトが完全に解析され、インストールが開始する前) にシステムで実行されます。各セクションは、%pre で開始し、%end で終了する必要があります。

%pre スクリプトは、ネットワークおよびストレージデバイスのアクティベートおよび設定に使用できます。また、インストール環境で利用可能なインタープリターを使用して、スクリプトを実行することもできます。インストールを進める前に特定の設定を必要とするネットワークやストレージがある場合や、追加のログパラメーターや環境変数などを設定するスクリプトがある場合には、%pre スクリプトを追加すると便利です。

%pre スクリプトでの問題のデバッグは難しくなる可能性があるため、%pre スクリプトは必要な場合にのみ使用することが推奨されます。

インストール環境の /sbin ディレクトリーおよび /bin ディレクトリーにあるほとんどのユーティリティーの他に、%pre スクリプトでは、ネットワーク、ストレージ、およびファイルシステムに関連するコマンドを使用できます。

%pre セクションのネットワークにはアクセスできます。この時点では name サービスが設定されていないため、URL ではなく IP アドレスだけが有効です。

注記

pre スクリプトは、chroot 環境では実行しません。

A.3.1.1. %pre スクリプトセクションのオプション

以下のオプションを使用して、インストール前のスクリプトの動作を変更できます。オプションを使用するには、スクリプトの最初の部分で %pre 行にオプションを追加してください。以下に例を示します。

%pre --interpreter=/usr/libexec/platform-python
-- Python script omitted --
%end
--interpreter=

Python などの別のスクリプト言語を指定できます。システムで利用可能なスクリプト言語は、どれでも使用できます。ほとんどの場合は、/usr/bin/sh/usr/bin/bash、および /usr/libexec/platform-python になります。

platform-python インタープリターは、Python バージョン 3.6 を使用することに注意してください。新しいパスおよびバージョン用に、Python スクリプトを以前の RHEL バージョンから変更する必要があります。また、platform-python は、システムツールを対象としています。インストール環境外では python36 パッケージを使用してください。Red Hat Enterprise Linux 8 の Python の詳細は、『基本的なシステム設定の構成』「Python の概要」を参照してください。

--erroronfail
スクリプトが失敗するとエラーを表示し、インストールを停止します。エラーメッセージは、失敗の原因がログ記録されている場所を示します。
--log=

スクリプトの出力を、指定したログファイルに記録します。以下に例を示します。

%pre --log=/tmp/ks-pre.log

A.3.2. %pre-install スクリプト

pre-install スクリプトのコマンドは、以下のタスクの完了後に実行されます。

  • システムのパーティションを設定した。
  • ファイルシステムを /mnt/sysimage の配下に作成およびマウントした。
  • ネットワークが起動オプションとキックスタートコマンドに従って設定されている。

%pre-install セクションは、%pre-install で開始し、%end で終了します。

%pre-install スクリプトを使用してインストールを修正して、パッケージのインストール前に保証されている ID があるユーザーとグループを追加できます。

インストールに必要な変更には、%post スクリプトを使用することが推奨されます。%pre-install スクリプトは、%post スクリプトが必要な変更に満たない場合に限り使用します。

注記: pre-install スクリプトは、chroot 環境では実行しません。

A.3.2.1. %pre-install スクリプトセクションオプション

以下のオプションを使用して、pre-install のスクリプトの動作を変更できます。オプションを使用する場合は、スクリプトの先頭にある %pre-install 行に追加してください。以下に例を示します。

%pre-install --interpreter=/usr/libexec/platform-python
-- Python script omitted --
%end

複数の %pre-install セクションを複数設定できます。インタープリターは同じものを複数回使用することもできます。設定したものは、キックスタートファイル内の参照順に評価されます。

--interpreter=

Python などの別のスクリプト言語を指定できます。システムで利用可能なスクリプト言語は、どれでも使用できます。ほとんどの場合は、/usr/bin/sh/usr/bin/bash、および /usr/libexec/platform-python になります。

platform-python インタープリターは、Python バージョン 3.6 を使用することに注意してください。新しいパスおよびバージョン用に、Python スクリプトを以前の RHEL バージョンから変更する必要があります。また、platform-python は、システムツールを対象としています。インストール環境外では python36 パッケージを使用してください。Red Hat Enterprise Linux 8 の Python の詳細は、『基本的なシステム設定の構成』「Python の概要」を参照してください。

--erroronfail
スクリプトが失敗するとエラーを表示し、インストールを停止します。エラーメッセージは、失敗の原因がログ記録されている場所を示します。
--log=

スクリプトの出力を、指定したログファイルに記録します。以下に例を示します。

%pre-install --log=/mnt/sysimage/root/ks-pre.log

A.3.3. %post スクリプト

%post スクリプトは、インストールが完了した後、システムが最初に再起動する前に実行されるインストール後のスクリプトです。本セクションでは、システムのサブスクリプションなどのタスクを実行できます。

インストールが完了し、システムを最初に再起動する前に、システムで実行するコマンドを追加するオプションがあります。このセクションは、%post で始まり、%end で終了します。

%post セクションは、追加ソフトウェアのインストールや、追加のネームサーバーの設定といった機能に役に立ちます。インストール後のスクリプトは chroot 環境で実行するため、インストールメディアからスクリプトや RPM をコピーするなどの作業はデフォルトでは機能しません。この動作は、以下に記載されるように --nochroot オプションを使用することで変更できます。その後、%post スクリプトはインストール環境で実行し、インストール済みのターゲットシステムの chroot で実行することはありません。

インストール後のスクリプトは chroot 環境で実行されるため、ほとんどの systemctl コマンドはいかなるアクションも拒否します。詳細は『システム管理の設定および管理』「chroot 環境における systemctl の挙動」を参照してください。

%post セクションの実行中にも、インストールメディアが挿入される必要があることに注意してください。

A.3.3.1. %post スクリプトセクションオプション

以下のオプションを使用して、インストール後のスクリプトの動作を変更できます。オプションを使用するには、スクリプトの最初の部分で %post 行にオプションを追加してください。以下に例を示します。

%post --interpreter=/usr/libexec/platform-python
-- Python script omitted --
%end
--interpreter=

Python などの別のスクリプト言語を指定できます。以下に例を示します。

%post --interpreter=/usr/libexec/platform-python

システムで利用可能なスクリプト言語は、どれでも使用できます。ほとんどの場合は、/usr/bin/sh/usr/bin/bash、および /usr/libexec/platform-python になります。

platform-python インタープリターは、Python バージョン 3.6 を使用することに注意してください。新しいパスおよびバージョン用に、Python スクリプトを以前の RHEL バージョンから変更する必要があります。また、platform-python は、システムツールを対象としています。インストール環境外では python36 パッケージを使用してください。Red Hat Enterprise Linux 8 の Python の詳細は、『基本的なシステム設定の構成』「Python の概要」を参照してください。

--nochroot

chroot 環境外で実行するコマンドを指定できます。

以下の例では、/etc/resolv.conf ファイルを、インストールしたばかりのファイルシステムにコピーします。

%post --nochroot
cp /etc/resolv.conf /mnt/sysimage/etc/resolv.conf
%end
--erroronfail
スクリプトが失敗するとエラーを表示し、インストールを停止します。エラーメッセージは、失敗の原因がログ記録されている場所を示します。
--log=

スクリプトの出力を、指定したログファイルに記録します。ログファイルのパスは、ユーザーが --nochroot オプションを使用しているかどうかを考慮に入れる必要があることに注意して下さい。--nochroot がない場合の例を示します。

%post --log=/root/ks-post.log

--nochroot を使用した場合は、以下のようになります。

%post --nochroot --log=/mnt/sysimage/root/ks-post.log

A.3.3.2. 例: インストール後スクリプトで NFS のマウント

この %post セクション例では、NFS 共有をマウントし、共有の /usr/new-machines/ に置かれた runme スクリプトを実行します。キックスタートモードでは NFS ファイルのロックがサポートされていないため、-o nolock オプションが必要となることに注意してください。

# Start of the %post section with logging into /root/ks-post.log
%post --log=/root/ks-post.log

# Mount an NFS share
mkdir /mnt/temp
mount -o nolock 10.10.0.2:/usr/new-machines /mnt/temp
openvt -s -w -- /mnt/temp/runme
umount /mnt/temp

# End of the %post section
%end

A.3.3.3. 例: インストール後のスクリプトで subscription-manager の実行

キックスタートを使用したインストールで最もよく使用されるインストール後のスクリプトの 1 つは、Red Hat Subscription Manager を使用したインストール済みシステムの自動登録です。以下は、%post スクリプトの自動サブスクリプションの例です。

%post --log=/root/ks-post.log
subscription-manager register --username=admin@example.com --password=secret --auto-attach
%end

subscription-manager のコマンドラインスクリプトで、システムが Red Hat Subscription Management サーバー (カスタマーポータルによるサブスクリプション管理、Satellite 6、CloudForms System Engine) に登録されます。このスクリプトは、システムに最も適したサブスクリプションをそのシステムに自動的に割り当てる場合にも使用できます。カスタマーポータルに登録する場合は、Red Hat Network ログイン認証情報を使用します。Satellite 6 または CloudForms System Engine に登録する場合は、ローカル管理者が提供する認証情報に加え、--serverurl--org--environment などの subscription-manager オプションも指定する必要があります。共有キックスタートファイルで、--username --password 値を公開しないようにするには、認証情報が、--org --activationkey の組み合わせの形式で使用されます。

登録コマンドで追加オプションを使用してシステムの優先サービスレベルを設定し、更新およびエラータを、以前のストリームで修正が必要な Extended Update Support サブスクリプションをお持ちのお客様の、特定のマイナーリリースバージョンの RHEL に制限することができます。

キックスタートの %post セクションで subscription-manager を使用する方法は、「How do I use subscription-manager in a kickstart file?」を参照してください。

A.4. Anaconda 設定セクション

追加のインストールオプションは、キックスタートファイルの %anaconda セクションで設定できます。このセクションでは、インストールシステムのユーザーインターフェースの動作を制御します。

本セクションは、キックスタートコマンドの後、キックスタートファイルの終わりの方に配置し、%anaconda で始まり %end で終了します。

現在、%anaconda セクションで使用できる唯一のコマンドは pwpolicy です。

例A.1 %anaconda スクリプトのサンプル

以下は、%anaconda セクションの例です。

%anaconda
pwpolicy root --minlen=10 --strict
%end

上記の例では、%anaconda セクションではパスワードポリシーを設定します。root パスワードは 10 文字以上にする必要があり、この要件に一致しないものは厳密に禁止されます。

A.5. キックスタートでのエラー処理セクション

Red Hat Enterprise Linux 7 から、インストールプログラムが致命的なエラーに遭遇した場合に実行するカスタムスクリプトをキックスタートインストールに含めることができるようになりました。たとえば、インストールが要求されたパッケージにエラーがあったり、指定した VNC が起動に失敗したり、ストレージデバイスのスキャン中にエラーが発生する場合などです。このようなエラーが発生すると、インストールが続行できません。インストールプログラムは、キックスタートファイルで提供された順番で、すべての %onerror スクリプトを実行します。また、%onerror スクリプトは、トレースバックの際にも実行されます。

それぞれの %onerror スクリプトが、%end で終了する必要があります。

エラー処理のセクションでは、次のオプションを受け入れます。

--erroronfail
スクリプトが失敗するとエラーを表示し、インストールを停止します。エラーメッセージは、失敗の原因がログ記録されている場所を示します。
--interpreter=

Python などの別のスクリプト言語を指定できます。以下に例を示します。

%onerror --interpreter=/usr/libexec/platform-python

システムで利用可能なスクリプト言語は、どれでも使用できます。ほとんどの場合は、/usr/bin/sh/usr/bin/bash、および /usr/libexec/platform-python になります。

platform-python インタープリターは、Python バージョン 3.6 を使用することに注意してください。新しいパスおよびバージョン用に、Python スクリプトを以前の RHEL バージョンから変更する必要があります。また、platform-python は、システムツールを対象としています。インストール環境外では python36 パッケージを使用してください。Red Hat Enterprise Linux 8 の Python の詳細は、『基本的なシステム設定の構成』「Python の概要」を参照してください。

--log=
スクリプトの出力を、指定したログファイルに記録します。

A.6. キックスタートのアドオンセクション

Red Hat Enterprise Linux 7 以降は、キックスタートインストールでアドオンをサポートするようになりました。これらのアドオンは、多くの方法で基本的なキックスタート (および Anaconda) の機能を拡張できます。

キックスタートファイルでアドオンを使用するには、%addon addon_name options コマンドを使用し、%end ステートメントでコマンドを終了します。これはインストール前およびインストール後スクリプトのセクションと似ています。たとえば、デフォルトで Anaconda で提供される Kdump アドオンを使用する場合は、次のコマンドを使用します。

%addon com_redhat_kdump --enable --reserve-mb=auto
%end

%addon コマンドには、独自のオプションが含まれていません。すべてのオプションは実際のアドオンに依存しています。


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