第2章 インストール方法

要件に応じて、複数の方法で Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。以下のセクションを参照して、要件に最適なインストール方法を判断してください。

2.1. 利用可能なインストール方法

Red Hat Enterprise Linux は、以下のいずれかの方法でインストールできます。

  • GUI ベースのインストール
  • システムまたはクラウドイメージベースのインストール
  • 高度なインストール

GUI ベースのインストール

以下の GUI ベースのインストール方法から選択できます。

  • カスタマーポータルから ISO イメージを使用した RHEL のインストール - カスタマーポータルから DVD ISO イメージファイルをダウンロードして Red Hat Enterprise Linux をインストールします。登録は、インストールの完了後に行われます。このインストール方法は、GUI およびキックスタートで対応しています。
  • コンテンツ配信ネットワークから RHEL の登録およびインストール - すべてのシステムを登録し、サブスクリプションを割り当て、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から Red Hat Enterprise Linux をインストールします。このインストール方法は、Boot ISO イメージファイルおよび DVD ISO イメージファイルに対応します。ただし、Boot ISO イメージファイルのインストールソースのデフォルトは CDN であるため、Boot ISO イメージファイルが推奨されます。システムの登録後、インストーラーは CDN からパッケージをダウンロードしてインストールします。このインストール方法は、キックスタートでも対応しています。
  • VNC を使用してリモートの RHEL インストールを実行 - RHEL インストールプログラムには、Direct と Connect の 2 つの Virtual Network Computing (VNC) インストールモードがあります。接続が確立されると、2 つのモードに違いはありません。選択するモードは、環境によって異なります。
  • PXE を使用してネットワークから RHEL をインストール: PXE (Preboot eXecution Environment) を使用するネットワークインストールでは、インストールサーバーへのアクセスがあるシステムに、Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。ネットワークインストールには、少なくとも 2 つのシステムが必要です。

システムまたはクラウドイメージベースのインストール

システムまたはクラウドイメージベースのインストール方法は、仮想環境およびクラウド環境でのみ使用できます。システムまたはクラウドイメージベースのインストールを実行するには、Red Hat Image Builder を使用します。Image Builder は、クラウドデプロイメントのシステムイメージを含む、Red Hat Enterprise Linux のカスタマイズされたシステムイメージを作成します。

Image Builder を使用して RHEL をインストールする方法の詳細は、RHEL システムイメージのカスタマイズ を参照してください。

高度なインストール

以下の高度なインストール方法から選択できます。

  • キックスタートを使用した自動 RHEL インストールの実行: キックスタートは、ファイルの要件と設定をすべて指定して、オペレーティングシステムのインストールに役立つ自動化されたプロセスです。キックスタートファイルには、RHEL インストールオプション (タイムゾーン、ドライブパーティション、インストールするパッケージなど) が含まれます。事前に準備したキックスタートファイルを使用すると、ユーザーによる操作を必要とせずにインストールが完了します。これは、一度に多数のシステムに Red Hat Enterprise Linux をデプロイする場合に便利です。
  • コンテンツ配信ネットワークから RHEL の登録およびインストール - すべてのアーキテクチャーに、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から Red Hat Enterprise Linux を登録してインストールします。登録は、インストールパッケージが CDN からダウンロードされてから、インストールされるまでの間に行われます。このインストール方法は、グラフィカルユーザーインターフェイスおよびキックスタートで対応しています。