15.5. UEFI ベースのクライアント向けに TFTP サーバーの設定

この手順に従って、TFTP サーバーおよび DHCP サーバーを設定し、UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システム用に、PXE サーバーで TFTP サービスを開始する方法を説明します。

重要
  • 本セクションのすべての設定ファイルは例となります。設定の詳細は、アーキテクチャーや特定の要件によって異なります。
  • Red Hat Enterprise Linux 8 UEFI PXE ブートは、MAC ベースの grub メニューファイルで小文字のファイル形式に対応します。たとえば、grub2 の MAC アドレスのファイル形式は grub.cfg-01-aa-bb-cc-dd-ee-ff です。

手順

  1. root で、次のパッケージをインストールします。

    # yum install tftp-server
  2. ファイアウォールで、tftp service サービスへの着信接続を許可します。

    # firewall-cmd --add-service=tftp
    注記
    • このコマンドは、次にサーバーを再起動するまで、一時的にアクセスを有効にします。永続的アクセスを有効にするには、コマンドに --permanent オプションを追加します。
    • ISO インストールファイルの場所によっては、HTTP などのサービスの着信接続を許可しないといけない場合があります。
  3. DVD ISO イメージから EFI ブートイメージファイルにアクセスします。

    # mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
  4. DVD ISO イメージから EFI ブートイメージをコピーします。

    # mkdir /var/lib/tftpboot/redhat
    # cp -r /mount_point/EFI /var/lib/tftpboot/redhat/
    # umount /mount_point
  5. コピーしたファイルのパーミッションを修正します。

    # chmod -R 755 /var/lib/tftpboot/redhat/
  6. /var/lib/tftpboot/redhat/EFI/BOOT/grub.cfg の内容を次の例に置き換えます。

    set timeout=60
    menuentry 'RHEL 8' {
      linuxefi images/RHEL-8/vmlinuz ip=dhcp inst.repo=http://192.168.124.2/RHEL-8/x86_64/iso-contents-root/
      initrdefi images/RHEL-8/initrd.img
    }
    注記
    • このランタイムイメージなしでは、インストールプログラムは起動できません。inst.stage2 起動オプションを使用して、イメージの場所を指定します。または、inst.repo= オプションを使用して、イメージおよびインストールソースを指定することも可能です。
    • inst.repo で使用したインストールソースの場所には、有効な treeinfo ファイルが含まれている必要があります。
    • インストールソースとして RHEL8 インストール DVD を選択すると、.treeinfo ファイルが BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーを指定します。単一の inst.repo オプションを使用することで両方のリポジトリーを読み込むことができます。
  7. /var/lib/tftpboot/ ディレクトリーに、ブートイメージファイルを保存するサブディレクトリーを作成し、そのディレクトリーにブートイメージファイルをコピーします。この例のディレクトリーは、/var/lib/tftpboot/images/RHEL-9/ になります。

    # mkdir -p /var/lib/tftpboot/images/RHEL-8/
    # cp /path_to_x86_64_images/pxeboot/{vmlinuz,initrd.img} /var/lib/tftpboot/images/RHEL-8/
  8. tftp.socket サービスを開始して有効にします。

    # systemctl enable --now tftp.socket

    これにより、PXE 起動サーバーでは、PXE クライアントにサービスを提供する準備が整いました。クライアント (Red Hat Enterprise Linux のインストール先システム) を起動し、起動ソースを指定するように求められたら、PXE ブート を選択してネットワークインストールを開始できます。