5.7. インストールソースとしてのディスクの準備

このモジュールでは、ext2ext3ext4、または XFS ファイルシステムのディスクをインストールソースとして使用して RHEL をインストールする方法を説明します。この方法は、ネットワークアクセスや光学ドライブがないシステムに使用できます。ディスクインストールでは、インストール DVD の ISO イメージを使用します。ISO イメージは、DVD のコンテンツの完全なコピーが含まれるファイルです。このファイルがディスクに存在すると、インストールプログラムを起動するときにインストールソースとしてディスクを選択できます。

  • Windows オペレーティングシステムでディスクパーティションのファイルシステムを確認するには、Disk Management ツールを使用します。
  • Linux オペレーティングシステムでディスクパーティションのファイルシステムを確認するには、parted ツールを使用します。
注記

LVM(論理ボリューム管理) パーティションでは、ISO ファイルは使用できません。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux インストール DVD の ISO イメージをダウンロードします。あるいは、物理メディアに DVD がある場合は、Linux システムで以下のコマンドを使用して ISO のイメージを作成できます。

    dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso

    ここで、dvd は DVD ドライブのデバイス名、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに指定する名前、path_to_image はイメージを格納するシステム上の場所へのパスになります。

  2. ISO イメージをコピーし、システムのディスクまたは USB ドライブに貼り付けます。
  3. SHA256 チェックサムプログラムを使用して、コピーした ISO イメージが健全であることを確認します。さまざまなオペレーティングシステム用に、多くの SHA256 チェックサムプログラムが利用できます。Linux システムで、以下を実行します。

    $ sha256sum /path_to_image/name_of_image.iso

    ここで、name_of_image は ISO イメージファイルの名前です。SHA256 チェックサムプログラムは、ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列を表示します。このハッシュを、Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページにあるこの特定のイメージに表示されるハッシュと比較します。2 つのハッシュは同一でなければなりません。

  4. インストールを開始する前に、カーネルコマンドラインで HDD インストールソースを指定します。

    inst.repo=hd:<device>:/path_to_image/name_of_image.iso