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30.5. ソリッドステートディスク (SSD) の調整に関する考慮事項

ソリッドステートディスク (SSD) は、回転磁気プラッターではなく、NAND フラッシュチップを使用して永続データを保存します。SSD は、完全な論理ブロックアドレス範囲のデータにアクセスする時間を一定に保ち、回転プラッターのように、測定できるレベルでシーク数を犠牲にすることがありません。ギガバイト単位のストレージ領域としてはより高価で、ストレージ密度が少なくなっていますが、HDD に比べ、レイテンシーが低く、スループットが高くなっています。

SSD の使用済みのブロックが、ディスク容量を占有してくると、通常パフォーマンスは低下します。パフォーマンスの低下レベルはベンダーによって異なりますが、このような状況では、すべてのデバイスでパフォーマンスが低下します。破棄動作を有効にすると、この低下を軽減できます。詳細は、「未使用ブロックの破棄の種類」を参照してください。

デフォルトの I/O スケジューラーおよび仮想メモリーオプションは、SSD での使用に適しています。設定時には、SSD のパフォーマンスに影響を与える可能性がある以下の要素を考慮してください。

I/O スケジューラー

I/O スケジューラーはどれでも、ほとんどの SSD で適切に動作することが想定されます。ただし、Red Hat は、他のストレージタイプと同様に、特定のワークロードに最適な設定を決定するためにベンチマーク設定を行うことを推奨します。Red Hat は、SSD を使用する場合には、特定のワークロードのベンチマーク設定を行う場合のみ、I/O スケジューラーを変更することを推奨します。I/O スケジューラー間の切り替え方法は、/usr/share/doc/kernel-version/Documentation/block/switching-sched.txt ファイルを参照してください。

単一キュー HBA の場合は、デフォルトの I/O スケジューラーは deadline です。複数のキュー HBA の場合は、デフォルトの I/O スケジューラーは none です。I/O スケジューラーの設定方法は、「ディスクスケジューラーの設定」を参照してください。

仮想メモリー
I/O スケジューラーと同様に、仮想メモリー (VM) サブシステムには特別なチューニングは必要ありません。SSD の I/O が高速であるという性質をもとに、vm_dirty_background_ratiovm_dirty_ratio 設定の値を下げ、書き出しのアクティビティーが増えても通常は、ディスクの他の操作のレイテンシーに悪影響はありません。ただし、このチューニングで全体的な I/O が生み出されるので、ワークロード固有のテストがない場合には通常推奨していません。
スワップ
SSD はスワップデバイスとしても使用でき、ページアウトおよびページインのパフォーマンスが向上する可能性が高くなります。