Red Hat Training
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32.5. スケジューラーポリシーの設定
chrt
コマンドラインツールを使用してスケジューラーポリシーおよび優先順位を確認し、調整します。これは、必要なプロパティーで新規プロセスを開始したり、実行中のプロセスのプロパティーを変更したりできます。また、ランタイム時にポリシーを設定するのにも使用できます。
手順
アクティブなプロセスのプロセス ID (PID) を表示します。
# ps
ps
コマンドで--pid
または-p
オプションを使用して、特定の PID の詳細を表示します。特定のプロセスのスケジューリングポリシー、PID、および優先順位を確認します。
# chrt -p 468 pid 468's current scheduling policy: SCHED_FIFO pid 468's current scheduling priority: 85 # chrt -p 476 pid 476's current scheduling policy: SCHED_OTHER pid 476's current scheduling priority: 0
ここで、468 と 476 はプロセスの PID です。
プロセスのスケジューリングポリシーを設定します。
たとえば、PID 1000 のプロセスを、優先度が 50 の SCHED_FIFO に設定するには、以下を実行します。
# chrt -f -p 50 1000
たとえば、PID 1000 のプロセスを、優先度が 0 の SCHED_OTHER に設定するには、以下を実行します。
# chrt -o -p 0 1000
たとえば、PID 1000 のプロセスを、優先度が 10 の SCHED_RR に設定するには、以下を実行します。
# chrt -r -p 10 1000
特定のポリシーおよび優先度で新規アプリケーションを開始するには、アプリケーションの名前を指定します。
# chrt -f 36 /bin/my-app
関連情報
-
chrt(1)
の man ページ - Policy Options for the chrt command
- ブートプロセス中のサービス優先度の変更