Red Hat Training
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37.3. SystemTap を実行する特権
SystemTap スクリプトを実行するには、システム権限の昇格が必要になりますが、場合によっては、権限のないユーザーが自身のマシン上で SystemTap インストルメンテーションを実行する必要がある場合があります。
ユーザーが root アクセスなしで SystemTap を実行できるようにするには、以下の 両方 のユーザーグループにユーザーを追加します。
stapdev
このグループのメンバーは
stap
を使用して SystemTap スクリプトを実行したり、staprun
を使用して SystemTap インストルメンテーションモジュールを実行したりできます。stap
の実行では、SystemTap スクリプトがカーネルモジュールにコンパイルされ、それがカーネルに読み込まれます。これにはシステムに対する権限の昇格が必要となり、stapdev
メンバーにはそれが付与されます。ただし、この権限はstapdev
メンバーに有効な root アクセスも付与することになります。このため、stapdev
グループのメンバーシップは、root アクセスを信頼して付与できるメンバーにのみ許可してください。stapusr
-
このグループのメンバーが SystemTap インストルメンテーションモジュールの実行に使用できるのは、
staprun
のみです。また、これらのモジュールは/lib/modules/kernel_version/systemtap/
ディレクトリーからしか実行できません。このディレクトリーの所有や書き込みが可能なのは root ユーザーだけでなければなりません。