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第37章 SystemTap の使用

システム管理者は、SystemTap を使用して、実行中の Linux システムでバグやパフォーマンス問題の根本的な原因を特定することができます。

アプリケーション開発者は、SystemTap を使用して、アプリケーションが Linux システム内でどのように動作するかを詳細に監視できます。

37.1. SystemTap の目的

SystemTap は、オペレーティングシステム (特にカーネル) の動作を詳細に調査および監視するために使用できる追跡およびプロービングツールです。SystemTap は、netstatpstopiostat などのツールの出力に似た情報を提供します。ただし、SystemTap は収集した情報をフィルターリング、分析するためのオプションがより多く用意されています。SystemTap スクリプトでは、SystemTap が収集する情報を指定します。

SystemTap は、カーネルアクティビティーを追跡するインフラストラクチャーを提供し、2 つの属性とこの機能を統合して、Linux 監視ツールの既存のスイートを補完することを目的としています。

柔軟性
SystemTap フレームワークを使用すると、さまざまなカーネル機能、システムコール、カーネルスペースで発生するその他のイベントについて調査および監視目的のシンプルなスクリプトを開発できます。つまり、SystemTap はツールというよりも、独自のカーネル固有のフォレンジックおよび監視ツールの開発を可能にするシステムといえます。
使いやすさ
SystemTap を使用すると、カーネルを再コンパイルしたり、システムを再起動したりせずに、カーネルのアクティビティーを監視できます。