28.5. 仮想マシンマネージャーと Web コンソールでの仮想化機能の相違点

仮想マシンマネージャー (virt-manager) は、RHEL 8 で対応していますが、非推奨になっています。後続の主要なリリースでは、Web コンソールがその代替となる予定です。したがって、GUI で仮想化を管理する場合は、Web コンソールを使用することが推奨されます。

ただし、RHEL 8 では、virt-manager またはコマンドラインでのみ実行可能な仮想マシン管理タスクがあります。次の表は、virt-manager で使用でき、RHEL 8.0 Web コンソールでは使用できない機能を示しています。

この機能は、RHEL 8 の後続のマイナーバージョンで利用可能な場合は、Web コンソールのサポートの列に、最小バージョンの RHEL 8 が表示されます。

表28.2 RHEL 8.0 の Web コンソールを使用して実行できない仮想マシンの管理タスク

タスクWeb コンソールでのサポートが導入されました。CLI を使用した代替方法

ホストの起動時に起動する仮想マシンを設定

RHEL 8.1

virsh autostart

仮想マシンの一時停止

RHEL 8.1

virsh suspend

中断している仮想マシンの再開

RHEL 8.1

virsh resume

ファイルシステムディレクトリーストレージプールの作成

RHEL 8.1

virsh pool-define-as

NFS ストレージプールの作成

RHEL 8.1

virsh pool-define-as

物理ディスクデバイスのストレージプールの作成

RHEL 8.1

virsh pool-define-as

LVM ボリュームグループストレージプールの作成

RHEL 8.1

virsh pool-define-as

パーティションベースのストレージプールの作成

現在利用不可

virsh pool-define-as

GlusterFS ベースのストレージプールの作成

現在利用不可

virsh pool-define-as

SCSI デバイスを使用した vHBA ベースのストレージプールの作成

現在利用不可

virsh pool-define-as

マルチパスベースのストレージプールの作成

現在利用不可

virsh pool-define-as

RBD ベースのストレージプールの作成

現在利用不可

virsh pool-define-as

ストレージボリュームの新規作成

RHEL 8.1

virsh vol-create

新しい仮想ネットワークの追加

RHEL 8.1

virsh net-create または virsh net-define

仮想ネットワークの削除

RHEL 8.1

virsh net-undefine

ホストマシンのインターフェイスから仮想マシンへのブリッジを作成

現在利用不可

virsh iface-bridge

スナップショットの作成

現在利用不可

virsh snapshot-create-as

スナップショットへの復帰

現在利用不可

virsh snapshot-revert

スナップショットの削除

現在利用不可

virsh snapshot-delete

仮想マシンのクローン作成

RHEL 8.4

virt-clone

仮想マシンの別のホストマシンへの移行

RHEL 8.5

virsh migrate

ホストデバイスの仮想マシンへの割り当て

RHEL 8.5

virt-xml --add-device

仮想マシンからのホストデバイスの削除

RHEL 8.5

virt-xml --remove-device