第25章 Web コンソールで Tang 鍵を使用した自動アンロックの設定
Tang サーバーが提供する鍵を使用して、LUKS で暗号化したストレージデバイスの自動ロック解除を設定します。
前提条件
RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
詳細は、Web コンソールのインストール を参照してください。
-
cockpit-storaged
パッケージがシステムにインストールされている。 -
cockpit.socket
サービスがポート 9090 で実行されている。 -
clevis
パッケージ、tang
パッケージ、およびclevis-dracut
パッケージがインストールされている。 - Tang サーバーが実行している。
手順
Web ブラウザーに以下のアドレスを入力して、RHEL Web コンソールを開きます。
https://localhost:9090
リモートシステムに接続する際に、localhost の部分をリモートサーバーのホスト名または IP アドレスに置き換えます。
- 認証情報を指定して、ストレージ をクリックします。> をクリックして、Tang サーバーを使用してロックを解除する暗号化されたデバイスの詳細を展開し、Encryption をクリックします。
Keys セクションの + をクリックして Tang キーを追加します。
Tang サーバーのアドレスと、LUKS で暗号化したデバイスのロックを解除するパスワードを指定します。Add をクリックして確定します。
以下のダイアログウインドウは、鍵ハッシュが一致することを確認するコマンドを提供します。
Tang サーバーのターミナルで、
tang-show-keys
コマンドを使用して、比較のためにキーハッシュを表示します。この例では、Tang サーバーはポート 7500 で実行されています。# tang-show-keys 7500 fM-EwYeiTxS66X3s1UAywsGKGnxnpll8ig0KOQmr9CM
Web コンソールと前述のコマンドの出力のキーハッシュが同じ場合は、Trust key をクリックします。
初期ブートシステムでディスクバインディングを処理できるようにするには、左側のナビゲーションバーの下部にある Terminal をクリックし、次のコマンドを入力します。
# yum install clevis-dracut # grubby --update-kernel=ALL --args="rd.neednet=1" # dracut -fv --regenerate-all
検証
新規に追加された Tang キーが
Keyserver
タイプの Keys セクションに一覧表示されていることを確認します。バインディングが初期ブートで使用できることを確認します。次に例を示します。
# lsinitrd | grep clevis clevis clevis-pin-sss clevis-pin-tang clevis-pin-tpm2 -rwxr-xr-x 1 root root 1600 Feb 11 16:30 usr/bin/clevis -rwxr-xr-x 1 root root 1654 Feb 11 16:30 usr/bin/clevis-decrypt ... -rwxr-xr-x 2 root root 45 Feb 11 16:30 usr/lib/dracut/hooks/initqueue/settled/60-clevis-hook.sh -rwxr-xr-x 1 root root 2257 Feb 11 16:30 usr/libexec/clevis-luks-askpass