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14.2. システムの推奨スワップ領域
このセクションでは、システム内の RAM の量と、システムがハイバネートになるために十分なメモリーを必要とするかどうかに応じた、スワップパーティションの推奨サイズについて説明します。推奨されるスワップパーティションのサイズは、インストール時に自動的に確定されます。ハイバネートを可能にするには、カスタムのパーティション分割段階でスワップ領域を編集する必要があります。
以下の推奨は、1GB 以下など、メモリーが少ないシステムで特に重要です。このようなシステムで十分なスワップ領域を割り当てられないと、不安定になる問題が生じたり、インストールしたシステムが起動できなくなる可能性があります。
表14.1 推奨されるスワップ領域
システム内の RAM の容量 | 推奨されるスワップ領域 | ハイバネートを許可する場合に推奨されるスワップ領域 |
---|---|---|
⩽ 2 GB | RAM 容量の 2 倍 | RAM 容量の 3 倍 |
> 2 GB ~ 8 GB | RAM 容量と同じ | RAM 容量の 2 倍 |
> 8 GB ~ 64 GB | 最低 4GB | RAM 容量の 1.5 倍 |
> 64 GB | 最低 4GB | ハイバネートは推奨されない |
値が、この表の範囲の境界線上にある場合 (システムの RAM が 2GB、8GB、または 64GB などの場合)、選択したスワップ領域とハイバネートへのサポートに関しては、適宜判断してください。システムリソースに余裕がある場合は、スワップ領域を増やすとパフォーマンスが向上することがあります。
高速のドライブ、コントローラー、およびインターフェイスを搭載したシステムでは、複数のストレージデバイスにスワップ領域を分散すると、スワップ領域のパフォーマンスも向上します。
スワップ領域として割り当てたファイルシステムおよび LVM2 ボリュームは、変更時に 使用しない でください。システムプロセスまたはカーネルがスワップ領域を使用していると、スワップの修正に失敗します。free
コマンドおよび cat /proc/swaps
コマンドを使用して、スワップの使用量と、使用中の場所を確認します。
スワップ領域のサイズを変更すると、システムのスワップ領域が一時的に削除されます。これは、実行中のアプリケーションが追加のスワップ領域に依存し、メモリーが不足する可能性がある場合に問題になる可能性があります。レスキューモードからスワップのサイズを変更することが推奨されます。Performing an advanced RHEL 8 installation の Debug boot options を参照してください。ファイルシステムをマウントするように指示されたら、スキップ を選択します。