第10章 スナップショットとしてのシステムアップグレードの管理

システム管理者は、Boom を使用してシステム状態の代替コピー用に起動エントリーを作成します。Boom は、システム更新の管理を簡素化します。

警告

本章で説明している手順は、システムツリー内の複数のファイルシステムには使えません。

10.1. Boom プロセスの概要

Boom により、GRUB 2 ブートローダーメニューからのアクセスおよび選択が可能な起動エントリーを作成できます。起動エントリーを作成すると、ロールバック可能なアップグレードの準備プロセスが簡素化されます。

ロールバック可能なアップグレードは、設定ファイルを編集せずに、以下のプロセスで実行します。

  1. root ファイルシステムのスナップショットまたはコピーを作成します。
  2. Boom を使用して、現在の (以前の) 環境用のブートエントリーを作成します。
  3. Red Hat Enterprise Linux システムをアップグレードします。
  4. システムを再起動し、使用するバージョンを選択します。

Boom を使用すると、システムのアップグレードに関連するリスクが減少し、またハードウェアのダウンタイムを短縮するのに役立ちます。

たとえば、元の Red Hat Enterprise Linux 7 環境を保持しつつ、Red Hat Enterprise Linux 7 システムを Red Hat Enterprise Linux 8 にアップグレードできます。アップグレードが完了したら、必要に応じて、古い Red Hat Enterprise Linux 7 環境と、新しい Red Hat Enterprise Linux 8 環境を切り換えることができます。

これは、環境間の切り替え機能により、以下が可能になります。

  • サイドバイサイド方式で両環境をすばやく比較し、最小オーバーヘッドで環境を切り替えます。
  • 古いファイルシステムのコンテンツを復元します。
  • アップグレードしたホストの実行中も古いシステムへのアクセスを継続します。
  • 更新自体が実行中でも、更新プロセスをいつでも中止して、元に戻します。

関連情報

  • boom man ページ。