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第14章 スワップの使用
このセクションでは、スワップ領域の概要と、スワップ領域の追加および削除方法を説明します。
14.1. スワップ領域の概要
Linux の スワップ領域 は、物理メモリー (RAM) が不足すると使用されます。システムに多くのメモリーリソースが必要で、RAM が不足すると、メモリーの非アクティブなページがスワップ領域に移動します。スワップ領域は、RAM が少ないマシンで役に立ちますが、RAM の代わりに使用しないようにしてください。
スワップ領域はハードドライブにあり、そのアクセス速度は物理メモリーに比べると遅くなります。スワップ領域の設定は、専用のスワップパーティション (推奨)、スワップファイル、またはスワップパーティションとスワップファイルの組み合せが考えられます。
過去数年、推奨されるスワップ領域のサイズは、システムの RAM サイズに比例して増加していました。しかし、最近のシステムには通常、数百ギガバイトの RAM が含まれます。結果として、推奨されるスワップ領域は、システムのメモリーではなく、システムメモリーのワークロードの機能とみなされます。
- スワップ領域の追加
以下は、さまざまな方法でスワップ領域を追加する方法です。
- LVM2 論理ボリュームでのスワップ領域の拡張
- スワップの LVM2 論理ボリュームの作成
たとえば、システムの RAM 容量を 1 GB から 2 GB にアップグレードするときに、スワップスペースが 2 GB しかないとします。メモリーを大幅に消費する操作を実行している場合や、大量のメモリーを必要とするアプリケーションを実行する場合は、スワップ領域を 4 GB に増やすことが有益となる可能性があります。
- スワップ領域の削除
スワップ領域を削除するには、以下の異なる方法を使用します。
- LVM2 論理ボリュームでのスワップ領域の縮小
- スワップの LVM2 論理ボリュームの削除
たとえば、システムの RAM 容量を 1 GB から 512 MB にダウングレードするとします。しかし、依然として 2 GB のスワップ容量が割り当てられています。ディスク領域が大きくなる (2 GB など) と無駄になる可能性があるため、スワップ領域を 1 GB に減らすことでメリットを得られることがあります。