Red Hat Training

A Red Hat training course is available for RHEL 8

6.8. rd.break を使用した root パスワードのリセット

root パスワードを忘れた場合や紛失した場合は、リセットできます。

手順

  1. システムを起動し、GRUB ブート画面で e キーを押して編集を行います。
  2. Linux 行の末尾に rd.break パラメーターを追加します。

    root パスワードのリセット
  3. Ctrl+x を押して変更したパラメーターでシステムを起動します。

    root パスワードのリセット
  4. ファイルシステムを書き込み可能で再マウントします。

    switch_root:/# mount -o remount,rw /sysroot
  5. ファイルシステムの root を変更します。

    switch_root:/# chroot /sysroot
  6. passwd コマンドを入力し、コマンドラインに表示される指示に従います。

    root パスワードのリセット
  7. 次回のシステム起動時にすべてのファイルにラベルを付け直します。

    sh-4.4# touch /.autorelabel
  8. ファイルシステムを 読み取り専用 で再マウントします。

    sh-4.4# mount -o remount,ro /
  9. exit コマンドを入力して、chroot 環境を終了します。
  10. exit コマンドを再び実行して初期化を再開し、システム起動を完了します。

    注記

    SELinux の再ラベル付けプロセスには時間がかかる場合があります。プロセスが完了すると、システムが自動的に再起動します。

ヒント

enforcing=0 オプションを追加すると、時間のかかる SELinux の再ラベル付けプロセスを省略できます。

手順

  1. linux 行の最後に rd.break パラメーターを追加するときは、enforcing=0 も追加します。

    rd.break enforcing=0
  2. /etc/shadow ファイルの SELinux セキュリティーコンテキストを復元します。

    # restorecon /etc/shadow
  3. SELinux ポリシーの適用をオンに戻し、オンになっていることを確認します。

    # setenforce 1
    # getenforce
    Enforcing

手順 3 で enforcing=0 オプションを追加した場合は、手順 8 で touch /.autorelabel コマンドの入力を省略できることに注意してください。