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25.4. CPU の重みの調整によるアプリケーションへの CPU 時間配分の制御

特定の cgroup ツリーの下にあるアプリケーションへの CPU 時間の配分を調整するには、cpu コントローラーの関連ファイルに値を割り当てる必要があります。

前提条件

  • root 権限がある。
  • CPU 時間の配分を制御するアプリケーションがある。
  • CPU 時間配分のための cgroup の準備 に記載するように、該当するアプリケーションが同じ CPU の CPU 時間を取り合っていることを確認している。
  • cgroups-v2 のマウント で説明されているように、cgroups-v2 ファイルシステムをマウントしている。
  • 次の例のように、/sys/fs/cgroup/ root control group 内に、child control groups グループの 2 階層を作成しました。

    …​
      ├── Example
      │   ├── g1
      │   ├── g2
      │   └── g3
    …​
  • CPU 時間配分のための cgroup の準備 で説明されているのと同様に、親コントロールグループとサブコントロールグループに、cpu および cpuset コントローラーを有効にしている。

手順

  1. コントロールグループ内のリソース制限を実現するために、希望する CPU の重みを設定します。

    # echo "150" > /sys/fs/cgroup/Example/g1/cpu.weight
    # echo "100" > /sys/fs/cgroup/Example/g2/cpu.weight
    # echo "50" > /sys/fs/cgroup/Example/g3/cpu.weight
  2. アプリケーションの PID を g1g2、および g3 サブグループに追加します。

    # echo "33373" > /sys/fs/cgroup/Example/g1/cgroup.procs
    # echo "33374" > /sys/fs/cgroup/Example/g2/cgroup.procs
    # echo "33377" > /sys/fs/cgroup/Example/g3/cgroup.procs

    上記のコマンドの例は、目的のアプリケーションが Example/g*/ 子 cgroup のメンバーになり、それらの cgroup の設定に従って CPU 時間を分散させることを保証します。

    実行中のプロセスを持つサブ cgroups(g1g2g3) の重みは、親 cgroup のレベルで合算されます ()。その後、CPU リソースはそれぞれの重みに基づいて相対的に配分されます。

    その結果、すべてのプロセスが同時に実行されると、カーネルはそれぞれの cgroup の cpu.weight ファイルに基づいて、それぞれのプロセスに比例配分の CPU 時間を割り当てます。

    サブ cgroupcpu.weight ファイルCPU 時間の割り当て

    g1

    150

    ~ 50% (150/300)

    g2

    100

    ~ 33% (100/300)

    g3

    50

    ~ 16% (50/300)

    cpu.weight コントローラーファイルの値はパーセンテージではありません。

    1 つのプロセスが実行を停止し、cgroup g2 が実行中のプロセスのない状態になると、計算では cgroup g2 が省略され、cgroups g1 および g3 の重みだけが考慮されます。

    サブ cgroupcpu.weight ファイルCPU 時間の割り当て

    g1

    150

    ~ 75% (150/200)

    g3

    50

    ~ 25% (50/200)

    重要

    サブ cgroup に複数の実行中のプロセスがある場合は、それぞれの cgroup に割り当てられる CPU 時間は、その cgroup のメンバープロセスに均等に配分されます。

検証

  1. アプリケーションが指定のコントロールグループで実行されていることを確認します。

    # cat /proc/33373/cgroup /proc/33374/cgroup /proc/33377/cgroup
    0::/Example/g1
    0::/Example/g2
    0::/Example/g3

    コマンド出力は、Example/g*/ サブ cgroups で実行される指定されたアプリケーションのプロセスを示しています。

  2. スロットリングされたアプリケーションの現在の CPU 使用率を確認します。

    # top
    top - 05:17:18 up 1 day, 18:25,  1 user,  load average: 3.03, 3.03, 3.00
    Tasks:  95 total,   4 running,  91 sleeping,   0 stopped,   0 zombie
    %Cpu(s): 18.1 us, 81.6 sy,  0.0 ni,  0.0 id,  0.0 wa,  0.3 hi,  0.0 si,  0.0 st
    MiB Mem :   3737.0 total,   3233.7 free,    132.8 used,    370.5 buff/cache
    MiB Swap:   4060.0 total,   4060.0 free,      0.0 used.   3373.1 avail Mem
    
        PID USER      PR  NI    VIRT    RES    SHR S  %CPU  %MEM     TIME+ COMMAND
      33373 root      20   0   18720   1748   1460 R  49.5   0.0 415:05.87 sha1sum
      33374 root      20   0   18720   1756   1464 R  32.9   0.0 412:58.33 sha1sum
      33377 root      20   0   18720   1860   1568 R  16.3   0.0 411:03.12 sha1sum
        760 root      20   0  416620  28540  15296 S   0.3   0.7   0:10.23 tuned
          1 root      20   0  186328  14108   9484 S   0.0   0.4   0:02.00 systemd
          2 root      20   0       0      0      0 S   0.0   0.0   0:00.01 kthread
    ...
    注記

    わかりやすくするために、すべてのサンプルプロセスを単一の CPU で実行するように強制しました。CPU の重みは、複数の CPU で使用される場合にも同じ原則を適用します。

    PID 33373PID 33374、および PID 33377 の CPU リソースは、対応するサブ cgroups に割り当てた重み 150、100、50 に基づいて割り当てられたことが分かります。重みは、各アプリケーションの CPU 時間の約 50%、33%、および 16% の配分に対応します。