Red Hat Training

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32.5. ユーザーごとにクォータの割り当て

ディスククォータは、edquota コマンドでユーザーに割り当てられます。

注記

EDITOR 環境変数により定義されたテキストエディターは、edquota により使用されます。エディターを変更するには、~/.bash_profile ファイルの EDITOR 環境変数を、使用するエディターのフルパスに設定します。

前提条件

  • ユーザーは、ユーザークォータを設定する前に存在する必要があります。

手順

  1. ユーザーにクォータを割り当てます。

    # edquota username

    username を、クォータを割り当てるユーザーに置き換えます。

    たとえば、/dev/sda パーティションのクォータを有効にし、edquota testuser コマンドを実行すると、システムに設定したデフォルトエディターに以下が表示されます。

    Disk quotas for user testuser (uid 501):
    Filesystem   blocks   soft   hard   inodes   soft   hard
    /dev/sda      44043      0      0    37418      0      0
  2. 必要な制限を変更します。

    いずれかの値が 0 に設定されていると、制限は設定されません。テキストエディターでこれらを変更します。

    たとえば、以下は、testuser のソフトブロック制限とハードブロック制限をそれぞれ 50000 と 55000 に設定していることを示しています。

    Disk quotas for user testuser (uid 501):
    Filesystem   blocks   soft   hard   inodes   soft   hard
    /dev/sda      44043  50000  55000    37418      0      0
    • 最初の列は、クォータが有効になっているファイルシステムの名前です。
    • 2 列目には、ユーザーが現在使用しているブロック数が示されます。
    • その次の 2 列は、ファイルシステム上のユーザーのソフトブロック制限およびハードブロック制限を設定するのに使用されます。
    • inodes 列には、ユーザーが現在使用している inode 数が表示されます。
    • 最後の 2 列は、ファイルシステムのユーザーに対するソフトおよびハードの inode 制限を設定するのに使用されます。

      • ハードブロック制限は、ユーザーまたはグループが使用できる最大ディスク容量 (絶対値) です。この制限に達すると、それ以上のディスク領域は使用できなくなります。
      • ソフトブロック制限は、使用可能な最大ディスク容量を定義します。ただし、ハード制限とは異なり、ソフト制限は一定時間超過する可能性があります。この時間は 猶予期間 として知られています。猶予期間の単位は、秒、分、時間、日、週、または月で表されます。

検証手順

  • ユーザーのクォータが設定されていることを確認します。

    # quota -v testuser
    Disk quotas for user testuser:
    Filesystem  blocks  quota  limit  grace  files  quota  limit  grace
    /dev/sda      1000*  1000   1000             0      0      0