Red Hat Training
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2.6. IdM のタイムサービス要件
以下のセクションでは、chronyd
を使用して、IdM ホストを中央タイムソースと同期させる方法を説明します。
2.6.1. IdM で chronyd
を同期に使用する方法
このセクションでは、chronyd
を使用して IdM ホストを中央のタイムソースと同期させる方法について説明します。
IdM の基礎となる認証メカニズムである Kerberos は、プロトコルの一部としてタイムスタンプを使用します。IdM クライアントのシステム時間が、KDC (Key Distribution Center) のシステム時間と比べて 5 分以上ずれると、Kerberos 認証に失敗します。
IdM インストールスクリプトは、IdM サーバーおよびクライアントが中央タイムソースと同期したままになるように、chronyd
Network Time Protocol (NTP) クライアントソフトウェアを自動設定します。
IdM インストールコマンドに NTP オプションを指定しないと、インストーラーは、ネットワークの NTP サーバーを参照する _ntp._udp
DNS サービス (SRV) レコードを検索し、その IP アドレスで chrony
を設定します。_ntp._udp
SRV レコードがない場合は、chronyd
は chrony
パッケージに同梱の設定を使用します。
RHEL 8 では chronyd
が優先されるため、ntpd
は非推奨となっており、IdM サーバーは Network Time Protocol (NTP) サーバーとして設定されず、NTP クライアントとしてのみ設定されます。RHEL 7 の NTP サーバー
の IdM サーバーロールも、RHEL 8 では非推奨になりました。