Red Hat Training
A Red Hat training course is available for RHEL 8
第1章 Microsoft Azure での仮想マシンとして Red Hat Enterprise Linux イメージをデプロイ
Microsoft Azure に Red Hat Enterprise Linux 8 (RHEL 8) イメージをデプロイするには、以下の情報に従ってください。本章の内容は次のとおりです。
- イメージを選ぶ際の選択肢について
- ホストシステムおよび仮想マシン (VM) のシステム要件の一覧または参照
- ISO イメージからカスタム仮想マシンを作成し、そのイメージを Azure にアップロードして、Azure 仮想インスタンスを起動する手順
ISO イメージからカスタム仮想マシンを作成することは可能ですが、Red Hat Image Builder 製品を使用して、特定のクラウドプロバイダーで使用するようにカスタマイズされたイメージを作成することを推奨します。Image Builder を使用すると、Azure Disk Image (VHD 形式) を作成してアップロードできます。詳細は RHEL システムイメージのカスタマイズ を参照してください。
Azure でセキュアに使用できる Red Hat 製品の一覧は、Red Hat on Microsoft Azure を参照してください。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータル のアカウントに登録している。
- Microsoft Azure アカウントに登録している。
- Red Hat Cloud Access プログラムでサブスクリプションが有効になっている。Red Hat Cloud Access プログラムでは、Red Hat サブスクリプションを、物理システムまたはオンプレミスシステムから、Red Hat のフルサポートのある Azure へ移動できます。
1.1. Azure での Red Hat Enterprise Linux イメージオプション
以下の表には、Microsoft Azure 上での RHEL 8 用イメージの選択肢を記載し、イメージオプションの相違点を示しています。
表1.1 イメージオプション
イメージオプション | サブスクリプション | サンプルシナリオ | 留意事項 |
---|---|---|---|
Red Hat Gold Image のデプロイを選択する | 既存の Red Hat サブスクリプションを使用する | Red Hat Cloud Access プログラム を使用してサブスクリプションを有効にし、Azure で Red Hat Gold Image を選択します。Gold イメージおよび Azure でイメージにアクセスする方法は、Red Hat Cloud Access Reference Guide を参照してください。 | このサブスクリプションには、Red Hat のコストが含まれていますが、他のインスタンスのコストは、Microsoft 社に支払うことになります。 Red Hat Gold Image は、既存の Red Hat サブスクリプションを使用するため、クラウドアクセスイメージと呼ばれています。Red Hat は、クラウドアクセスイメージを直接サポートします。 |
Azure に移動するカスタムイメージをデプロイすることを選択する | 既存の Red Hat サブスクリプションを使用する | Red Hat Cloud Access プログラム を使用してサブスクリプションを有効にし、カスタムイメージをアップロードし、サブスクリプションを割り当てます。 | このサブスクリプションには、Red Hat のコストが含まれていますが、他のインスタンスのコストは、Microsoft 社に支払うことになります。 Azure に移行するカスタムイメージは、既存の Red Hat サブスクリプションを使用するため、クラウドアクセスイメージと呼ばれています。Red Hat は、クラウドアクセスイメージを直接サポートします。 |
RHEL を含む既存の Azure イメージをデプロイすることを選択する | Azure イメージには、Red Hat 製品が含まれる | Azure コンソールを使用して仮想マシンを作成する際に RHEL イメージを選択するか、Azure Marketplace から仮想マシンを選択します。 | 従量課金モデルで 1 時間ごとに Microsoft 社に支払います。このようなイメージはオンデマンドと呼ばれています。 Azure は、サポート契約に基づいてオンデマンドイメージのサポートを提供します。 Red Hat は、イメージの更新を提供します。Azure により、Red Hat Update Infrastructure (RHUI) から更新を利用できるようにします。 |
Red Hat Image Builder を使用して、Azure 用のカスタムイメージを作成できます。詳細は RHEL システムイメージのカスタマイズ を参照してください。
以下のセクションでは、Red Hat Enterprise Linux カスタムイメージに関連する情報と手順について説明します。