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9.2.8.2. RHEL 8 バージョンの MariaDB 10.3 から MariaDB 10.5 へのアップグレード
この手順では、yum
および mariadb-upgrade
ユーティリティーを使用して、mariadb:10.3
モジュールストリームから mariadb:10.5
モジュールストリームにアップグレードする方法を説明します。
mariadb-upgrade
ユーティリティーは、mariadb-server-utils
サブパッケージにより提供され、mariadb-server
パッケージの依存関係としてインストールされます。
前提条件
- アップグレードを実行する前に、MariaDB データベースに保存されている全データのバックアップを作成します。
手順
MariaDB サーバーを停止します。
# systemctl stop mariadb.service
以下のコマンドを実行して、後続のストリームに切り替えるためのシステムの準備が整っているかどうかを判断します。
# yum distro-sync
このコマンドは、Nothing to do.Complete! のメッセージで終了する必要があります。詳細は、後続のストリームへの切り替え を参照してください。
システムで
mariadb
モジュールをリセットします。# yum module reset mariadb
新しい
mariadb:10.5
モジュールストリームを有効にします。# yum module enable mariadb:10.5
インストール済みパッケージを同期し、ストリーム間の変更を実行します。
# yum distro-sync
これにより、インストールされている MariaDB パッケージがすべて更新されます。
-
/etc/my.cnf.d/
にあるオプションファイルに MariaDB 10.5 に対して有効なオプションのみが含まれるように、設定を調整します。詳細は、MariaDB 10.4 および MariaDB 10.5 のアップストリームドキュメントを参照してください。 MariaDB サーバーを起動します。
スタンドアロンを実行しているデータベースをアップグレードする場合:
# systemctl start mariadb.service
Galera クラスターノードをアップグレードする場合:
# galera_new_cluster
mariadb
サービスが自動的に起動します。
mariadb-upgrade ユーティリティーを実行して、内部テーブルをチェックし、修復します。
スタンドアロンを実行しているデータベースをアップグレードする場合:
# mariadb-upgrade
Galera クラスターノードをアップグレードする場合:
# mariadb-upgrade --skip-write-binlog
インプレースアップグレードに関連する特定のリスクと既知の問題があります。たとえば、一部のクエリーが動作しなかったり、アップグレード前とは異なる順序で実行される場合があります。これらのリスクと問題、およびインプレースアップグレードに関する全般的な情報は、MariaDB 10.5 Release Notes を参照してください。