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3.3.2. ローカルユーザーアカウントの作成および有効化
共有への接続時にユーザーが認証を行えるようにするには、オペレーティングシステムと Samba データベースの両方で Samba ホストにアカウントを作成する必要があります。Samba では、ファイルシステムオブジェクトでアクセス制御リスト (ACL) を検証するオペレーティングシステムアカウントと、接続ユーザーの認証を行う Samba アカウントが必要です。
passdb backend = tdbsam
のデフォルト設定を使用すると、Samba はユーザーアカウントを /var/lib/samba/private/passdb.tdb
データベースに保存します。
このセクションの手順では、ローカル Samba ユーザー (example
) を作成する方法を説明します。
前提条件
- Samba が、スタンドアロンサーバーとしてインストールされている。
手順
オペレーティングシステムアカウントを作成します。
# useradd -M -s /sbin/nologin example
このコマンドは、ホームディレクトリーを作成せずに、
example
アカウントを追加します。アカウントが Samba への認証のみに使用される場合は、/sbin/nologin
コマンドをシェルとして割り当て、アカウントがローカルでログインしないようにします。オペレーティングシステムのアカウントにパスワードを設定して、これを有効にします。
# passwd example Enter new UNIX password:
password
Retype new UNIX password:password
passwd: password updated successfullySamba は、オペレーティングシステムのアカウントに設定されたパスワードを使用して認証を行いません。ただし、アカウントを有効にするには、パスワードを設定する必要があります。アカウントが無効になると、そのユーザーが接続した時に Samba がアクセスを拒否します。
Samba データベースにユーザーを追加し、そのアカウントにパスワードを設定します。
# smbpasswd -a example New SMB password:
password
Retype new SMB password:password
Added user example.このアカウントを使用して Samba 共有に接続する場合に、このパスワードを使用して認証を行います。
Samba アカウントを有効にします。
# smbpasswd -e example Enabled user example.