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9.2.6.2. Mariabackup ユーティリティーを使用した物理的なオンラインバックアップの実行
Mariabackup は、Percona XtraBackup テクノロジーをベースとしたユーティリティーです。これにより、InnoDB、Aria、および MyISAM テーブルの物理的なオンラインバックアップを実行できます。このユーティリティーは、AppStream リポジトリーから mariadb-backup
パッケージで提供されます。
Mariabackup は、MariaDB サーバーの完全バックアップ機能に対応します。これには、暗号化されたデータおよび圧縮データが含まれます。
前提条件
mariadb-backup
パッケージがシステムにインストールされている。# yum install mariadb-backup
- Mariabackup には、バックアップを実行するユーザーの認証情報を指定する必要があります。認証情報はコマンドラインまたは設定ファイルで指定できます。
-
Mariabackup のユーザーは、
RELOAD
、LOCK TABLES
、およびREPLICATION CLIENT
の権限が必要です。
Mariabackup を使用してデータベースのバックアップを作成するには、以下の手順を行います。
手順
コマンドラインで認証情報を提供する間にバックアップを作成するには、以下を実行します。
$ mariabackup --backup --target-dir <backup_directory> --user <backup_user> --password <backup_passwd>
target-dir
オプションは、バックアップファイルを格納するディレクトリーを定義します。完全バックアップを実行する場合は、ターゲットディレクトリーが空であるか、存在しない必要があります。ユーザー
オプションおよびパスワード
オプションにより、ユーザー名とパスワードを設定できます。設定ファイルに認証情報を設定してバックアップを作成するには、次のコマンドを実行します。
-
/etc/my.cnf.d/
ディレクトリーに設定ファイルを作成します (例:/etc/my.cnf.d/mariabackup.cnf
)。 以下の行を新規ファイルの
[xtrabackup]
セクションまたは[mysqld]
セクションに追加します。[xtrabackup] user=myuser password=mypassword
バックアップを実行します。
$ mariabackup --backup --target-dir <backup_directory>
-
Mariabackup は、設定ファイルの [mariadb]
セクションのオプションは読み込みません。MariaDB サーバーにデフォルト以外のデータディレクトリーが指定されている場合は、Mariabackup がデータディレクトリーを見つけることができるように、設定ファイルの [xtrabackup]
セクションまたは [mysqld]
セクションでこのディレクトリーを指定する必要があります。
デフォルト以外のデータディレクトリーを指定するには、MariaDB 設定ファイルの [xtrabackup]
セクションまたは [mysqld]
セクションに以下の行を追加します。
datadir=/var/mycustomdatadir