第3章 重複排除した論理ボリュームと圧縮論理ボリュームの作成

VDO 機能を使用する LVM 論理ボリュームを作成して、データを重複排除して圧縮できます。

3.1. LVM-VDO デプロイメントシナリオ

LVM 上の VDO (LVM-VDO) は、さまざまな方法でデプロイして、以下に対して、重複排除したストレージを提供できます。

  • ブロックアクセス
  • ファイルアクセス
  • ローカルストレージ
  • リモートストレージ

LVM-VDO は、通常の論理ボリューム (LV) として重複排除したストレージを公開するため、そのストレージを標準ファイルシステム、iSCSI および FC のターゲットドライバー、または統合ストレージとして使用できます。

注記

現在、LVM-VDO への Ceph Storage のデプロイメントはサポートされていません。

KVM

DAS (Direct Attached Storage) を使用して設定した KVM サーバーに LVM-VDO をデプロイできます。

KVM を使用した LVM-VDO デプロイメント
ファイルシステム

VDO LV にファイルシステムを作成して、NFS サーバーまたは Samba で、NFS ユーザーまたは CIFS ユーザーに公開します。

NAS を使用した LVM-VDO デプロイメント
iSCSI ターゲット

VDO LV 全体を、iSCSI ターゲットとしてリモート iSCSI イニシエーターにエクスポートできます。

ブロックストレージターゲットを使用した LVM-VDO デプロイメント
暗号化

DM Crypt などのデバイスマッパー (DM) メカニズムは VDO と互換性があります。VDO LV ボリュームの暗号化により、データセキュリティーと、VDO LV にある全ファイルシステムが重複排除されるようになります。

暗号化を使用した LVM-VDO デプロイメント
重要

VDO LV で暗号化層を適用すると、データの重複排除が行われてもほとんど行われません。暗号化により、VDO が重複を排除する前に、重複ブロックを変更します。

常に VDO LV の下に暗号化層を配置します。