3.3. uefi ファームウェアを使用しているシステム

GRUB2 ブートローダーは、UEFI ファームウェアが搭載されているシステムで使用されます。

ブートメディアの EFI/BOOT/grub.cfg 設定ファイルには、事前設定されたメニューエントリーのリストと、外観とブートメニュー機能を制御する他のディレクティブが含まれます。

設定ファイルでは、Red Hat Enterprise Linux のデフォルトメニューエントリー (Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8) が以下のブロックで定義されます。

menuentry 'Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8' --class fedora --class gnu-linux --class gnu --class os {
    linuxefi /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-8-BaseOS-x86_64 rd.live.check quiet
    initrdefi /images/pxeboot/initrd.img
}

ここでは、以下のようになります。

  • menuentry: エントリーのタイトルを定義します。これは引用符または二重引用符 (' または ") で指定されます。--class オプションを使用して、メニューエントリーを異なる クラスにグループ化できます。このクラス は、GRUB2 テーマを使用してスタイルを変更できます。

    注記

    上記の例で示すように、各メニューエントリー定義は中括弧 ({}) で囲む必要があります。

  • linuxefi: ブートするカーネル (上記の例では /images/pxeboot/vmlinuz) と、その他の追加オプション (存在する場合) を定義します。

    これらのオプションをカスタマイズして、ブートエントリーの動作を変更できます。Anaconda に適用可能なオプションの詳細は、Red Hat Enterprise Linux 8 高度な RHEL 8 インストールの実行 を参照してください。

    主なオプションは inst.ks= で、キックスタートファイルの場所を指定できます。ブート ISO イメージにキックスタートファイルを配置し、inst.ks= オプションを使用してその場所を指定できます。たとえば、kickstart.ks ファイルをイメージの root ディレクトリーに配置し、inst.ks=hd:LABEL=RHEL-8-BaseOS-x86_64:/kickstart.ks を使用します。

    また、dracut オプションを使用することもできます。詳細は、dracut.cmdline(7) の man ページを参照してください。

    重要

    上記の inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-8-BaseOS-x86_64 オプションにあるように、特定のドライブを参照するディスクラベルを使用する場合は、すべての空白を \x20 に置き換えます。

  • initrdefi: 読み込む初期 RAM ディスク (initrd) イメージの場所。

grub.cfg 設定ファイルで使用されるその他のオプションは以下のとおりです。

  • set timeout: デフォルトのメニューエントリーが自動的に使用されるまでブートメニューに表示される期間を指定します。デフォルト値は 60 です。つまり、メニューが 60 秒間表示されます。この値を -1 に設定すると、タイムアウトを完全に無効にします。

    注記

    この設定によりデフォルトのブートエントリーがすぐに有効になるため、ヘッドレスインストールの実行時にタイムアウトを 0 に設定すると便利です。

  • submenu: submenu ブロックでは、メインメニューにサブメニューを表示し、その下にエントリーをグループ化できます。デフォルト設定の Troubleshooting サブメニューには、既存のシステムをレスキューするエントリーが含まれます。

    エントリーのタイトルは引用符または二重引用符 (' または ") です。

    submenu ブロックには上記のように 1 つ以上の menuentry 定義が含まれ、ブロック全体は中括弧 ({}) で囲まれています。以下に例を示します。

    submenu 'Submenu title' {
      menuentry 'Submenu option 1' {
        linuxefi /images/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-8-BaseOS-x86_64 xdriver=vesa nomodeset quiet
        initrdefi /images/pxeboot/initrd.img
      }
      menuentry 'Submenu option 2' {
        linuxefi /images/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-8-BaseOS-x86_64 rescue quiet
        initrdefi /images/initrd.img
      }
    }
  • set default: デフォルトエントリーを決定します。エントリー番号は 0 から始まります。3 番目 のエントリーをデフォルトのエントリーに設定する場合は、set default=2 を使用します。
  • テーマ: GRUB2 テーマファイルを含むディレクトリーを決定します。テーマを使用して、ブートローダーの視覚的な要素 (背景、フォント、および特定の要素の色) をカスタマイズできます。

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