7.4. 既知の問題と制限
変換中に以下の問題と制限が発生することが知られています。
HTTP プロキシーサーバーを使用してインターネットに接続するシステムは、RHSM を介して Red Hat CDN または Satellite を使用して変換できません。この問題を回避するには、yum の HTTP プロキシーを有効にし、RHSM の HTTP プロキシーを設定します。
- How to enable proxy settings for yum command on RHEL? の説明に従って、HTTP プロキシーを使用するように yum を設定します。
subscription-manager
パッケージをインストールします。Red Hat GPG キーをダウンロードします。
# curl -o /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release https://www.redhat.com/security/data/fd431d51.txt
subscription-manager
パッケージを含むclient-tools
リポジトリーのリポジトリーファイルをインストールします。CentOS Linux および Oracle Linux 7 の場合:
# curl -o /etc/yum.repos.d/client-tools.repo https://ftp.redhat.com/redhat/client-tools/client-tools-for-rhel-7-server.repo
Alma Linux、CentOS Linux、Oracle Linux、または Rocky Linux 8 の場合:
# curl -o /etc/yum.repos.d/client-tools.repo https://ftp.redhat.com/redhat/client-tools/client-tools-for-rhel-8-x86_64.repo
次の subscription-manager パッケージをインストールします。
# yum -y install subscription-manager subscription-manager-rhsm-certificates
- How to configure HTTP Proxy for Red Hat Subscription Management の説明に従い、RHSM の HTTP プロキシーを設定します。
- Simple Content Access (SCA) を有効にします。詳細は、Simple Content Access に関するナレッジベースの記事を参照してください。
システムを RHSM に登録します。
# subscription-manager register --org <organization_id> --activationkey <activation_key>
organization_id と activity_key を、Red Hat カスタマーポータル の組織 ID とアクティベーションキーに置き換えます。
-
/etc/convert2rhel.ini
ファイルから組織 ID とアクティベーションキーを削除します。 RHEL への変換を実行します。
# convert2rhel
- セキュアブートが有効になっている UEFI システムは、変換がサポートされていません。この問題を回避するには、変換前にセキュアブートを無効にし、変換の完了後に再度有効にします。(RHELC-138)
- RHSM に登録しており、変換に RHSM 認証情報を使用している場合、変換中にロールバックを実行すると、システムが再登録され、元の RHSM 登録が復元されません。この問題を回避するには、ロールバック後にシステムを RHSM に再登録します。
- Red Hat Insights を使用して変換している場合、2 つの RHC デーモン (rhcd) プロセスを同時に実行すると、変換前分析が期待どおりに実行されなくなります。この問題を回避するには、一度に 1 つの rhcd プロセスのみを実行します。(HMS-2629)
Alma Linux 8 システムでは、Alma Linux カーネルパッケージのバージョン管理の問題により、一部の Alma Linux パッケージが RHEL パッケージに置き換えられません。その結果、
Convert2RHEL
ユーティリティーは RHEL とシステムのブートエントリーを作成できず、変換後に起動に失敗します。この問題を回避するには、変換を実行した後、変換されたシステムを再起動する前に、次の手順を実行します。shim-x64
パッケージをダウングレードします。# dnf downgrade -y shim-x64
変換されたシステムの
efibootmgr
ブートパーティションとブートエントリー番号を確認します。# efibootmgr -v 新しいefibootmgr
エントリーを追加します。# efibootmgr -c -b 0035 -d boot_disk -p <boot_partition> -l \\EFI\\redhat\\shimx64.efi -L "Red Hat Enterprise Linux"
boot_partition をブートパーティション番号 (
1
など) に置き換え、boot_disk をブートディスク名 (/dev/vda
など) に置き換えます。変換されたシステムの既存のブートエントリーを削除します。
# efibootmgr -Bb <boot_number>
boot_number を、変換されたシステムのブートエントリー番号に置き換えます。
- 変換前分析および変換で見つかった一部の阻害要因は、環境変数を設定することでオーバーライドできます。既知の問題により、Hybrid Cloud Console はこの環境変数が設定されたことを認識しません。そのため、Insights を使用して変換する際に、オーバーライド可能な阻害要因を修復する必要があります。(RHINENG-5943)