Red Hat Training
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19.2. 仮想システムで Q35 マシンタイプに対応
Red hat Enterprise Linux 8 は、より現代的な PCI Express ベースのマシンタイプである Q35
に対応するようになりました。これにより、仮想デバイスの機能とパフォーマンスに様々な改善が行われ、最新の広範囲なデバイスで仮想システムへの互換性が保証されます。また、Red Hat Enterprise Linux 8 で作成された仮想マシンは、デフォルトで Q35 を使用するように設定されています。
以前のデフォルトの PC
マシンタイプは非推奨になっており、将来バージョンの RHEL では対応されなくなる可能性があります。既存の仮想マシンのマシンタイプを PC
から Q35
へ変更することは推奨されていません。
PC
と Q35
の主な相違点は以下のようになります。
- Windows XP などの古いオペレーティングシステムでは Q35 に対応せず、Q35 の仮想マシンで使用すると起動しません。
現在、Q35 仮想マシンで RHEL 6 をオペレーティングシステムとして使用すると、状況によっては、その仮想マシンにホットプラグした PCI デバイスが動作しません。さらに、一部のレガシーの virtio デバイスは、RHEL 6 の Q35 仮想マシンでは適切に動作しません。
したがって、RHEL 6 仮想マシンには、マシンタイプ PC が使用されます。
- Q35 は、PCI の代わりに PCI Express (PCI-e) バスをエミュレートします。その結果、異なるデバイストポロジーとアドレス指定方式が、ゲスト OS に提示されます。
- Q35 には、IDE コントローラーの代わりに、組み込み SATA/AHCI コントローラーがあります。
- SecureBoot 機能は、Q35 仮想マシンでのみ有効です。